■ 『堀の内でポン!いやお見事、参りました』(3) |
写真を睨みつけること3分。顔ヨシ!乳ヨシ!スタイル、ヨシ!ここまで確認して最後にもう一度考える。
「写真は確かに専門の業者が撮影したものだ。多少のウソはあるだろう。しかし、唯一気になるスタイルだが巨乳は間違いないし…全身写真がないもののスタイルも悪くない、ヨシ決定だ」
オイラはボーイに頼んでこのSという子を指名した(あえて伏字なのは後ほど)
そして3分後、階段の下で待っていたSちゃん。その実物の姿を見たとき俺は心の中で「ヨッシャ!」ではなく「参りました」と叫んでいた。オイラの目の前に現れたのは写真とはまったく別人、いや別の生き物だった。まず顔だが、合っていたのは髪形だけだった。顔のつくりは目が細く、ダンゴ鼻。スタイルといえばかなりの巨体、つまりデブ。乳はでかいが巨乳ではなく大きな脂身。「ああああ〜オレもまだまだだなー」と落胆しているオイラの腕はすでにその脂身、もといS子ちゃんに引きずられていた。
このSちゃん、実際にプレイに入ってわかったが異常な汗をかく。これで汗が赤かったらカバだな・・・と。さらに汗臭い。まぁ、それでもヤルことやって帰ってはきたが、一種の敗北感を覚えた一件だった。ちなみに、こんな相手でもしっかりイカせてしまうオイラは無抵抗主義者のガンジーを越えたなきっと。
で、今回の敗因を挙げてみよう。よく考えれば全身写真がない時点でデブの可能性を考えなければいけなかったのに巨乳に目が行ってしまった。さらに写真のポーズが座って上半身をひねっているのだからデブを隠しているようなものだ。冷静になれば判断できる。
さらに写真を写すときにカメラの位置が非常に上からだったこともいけない。こうすることでモデルは自然とレンズを見るときに上目遣いになる。これで大きな瞳の女の子が出来上がり。さらに言えばカメラが上ということは、鼻の影やアゴのラインもストロボであいまいになってしまう。これだけの判断材料がありながら、オイラはあえてそのカバ、いや脂身、いやSちゃんを指名したのだから・・・自分を責めるしかない。
皆さんに声を大にして言おう。
「体全身が写っていない写真はデブ隠し」
「上目遣いの写真はブス隠し」
「上半身をひねったポーズもデブ隠し」
「白っぽい写真はシワ隠し」
このすべての条件を網羅していたSちゃん。待合室での推定年齢28歳、実際は40歳ってとこか。
そのソープの帰り道、オイラがクルマの中で思った。
「あのSちゃんのことを撮影した人物は、きっと名のある写真家に違いない。世の中広いや」
と。(本人の名誉のためにSちゃんの源氏名は伏せさせていただきます)
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