「堀の内でポン!いやお見事、参りました」 Date: 2003-11-16 (Sun) 
「堀の内でポン!いやお見事、参りました」
我が家からクルマで1時間ほど走るとソープランドで有名な川崎、堀の内がある。この堀の内はJR川崎駅から歩いて10分。大小あわせて100軒くらいのソープランドが存在するだろうか。そしてオイラはこのソープランドにお世話になること数十回。生まれて初めて行ったソープランドが堀の内だったこともあり勝手知ったる場所なのである。余談だがソープの名物「泡踊り」はここ堀の内が発祥の地なんだとか。
まぁ、そんなハナシは置いといて、いつも行くソープは決まって大衆店。値段で言えば2万円から3万円程度。今じゃ、価格破壊がソープまで押し寄せ、中には1万円とか9000円とかいう店まである。いったいどんなバケモンが出てくるか興味はあるが、まだまだ経験値が低く、そのエリアには入れません。木の棒くらいしか持ってない今、侵入していくと秒殺されそうなんで、もっと経験を増やしてせめて勇者の剣くらいは持ってからでないとね。
さて、ソープランドといえばやはり気になるのが料金とサービス、それと女の子の質ってコトになるのだが、はっきり言って女の子の質と料金は正比例してますな。値段が高けりゃ若くてかわいい子。安くなるほど、人間からはかけ離れていきます。もしくは安くて若い子がいる場合は、サービスはほとんど期待できないはず。安いなー若いなーと思って入ってみると「泡踊りはありませーん」ってなことが多いのです。
そんなことを知っているオイラは大衆店と言われる店が大好きです。では、なぜ大衆店が好きかをご説明しましょう。
料金もさることながら、客引きのニーチャンには「空いてる?」の一言をかけて待合室へ。ここで出てくるのが女の子の写真。ここで今日の相手をチョイスする瞬間がたまらなくゾクゾクするのです。そりゃ皆さん誰でもそうかもしれませんが、オイラの場合はちょっと違うゾクゾクなのです。
スバリ!写真のウソをどれだけ見抜けるか?これがゾクゾクなのですよ。ここから先は、ヒジョーにためになるお話なので、ぜひじっくりと読んでいただいたい。決して後悔させません。
出版業界に長くいると撮影現場やスタジオに行くことは良くあるワケです。プロのカメラマンにも知り合いがいて、そうすると「いかにキレイに写真を撮るか?」というテクニックも自然と覚えてしまうのですな。この「キレイに撮る」というのは言い換えれば「キレいじゃないものをごまかす」という意味が多分に含まれているから恐ろしいところです、業界って。そしてこの、キレイに撮る、いやごまかすテクニックを知っているオイラとしては、ソープごときの写真にだまされるワケにはいかんのです。実際、週刊誌の風俗広告などを見ているときでも「あ、この子はデブだな」とか「絶対に実物はこんなんじゃない」「貧乳隠しだろ」とブツブツ言ってしまうのです。ちなみに、一番多く使われる偽造テクニックは「ストロボを強めに、露出は多めに。それで顔の凹凸が消えキレイに見える」というヤツ。つまりはピントが合っていないプリクラは誰がとってもソコソコ見られるという原理ですな(プリクラはわざとレンズの性能を落としているのでけっこうまともに写ってしまうシステムなのです)
前置きが長くなりました。で、たかが2万程度払っても出てくる女の子のレベルはたかが知れているのも事実。あまり多くを望んではいけません。10枚写真が出てきたらその中でもマシな女の子をチョイスします。明らかにストライクゾーンを外れているのはパスだけど、コレなら許せるってなレベルですけどね。写真を選んで実際に対面するまでのわずかな時間。そして実際にあってみて、自分の推理が正しかったときの喜び。自分の想像していた通りの女の子が出てきたら心の中で「ヨッシャ!」と叫んでしまいます。(※間違っても「可愛かった」のヨッシャではなく「想像通り」というヨッシャなのが悲しいが)
で、先日、やはり70分2万円の「乱」という店に入ったところ、ちょうど時間帯が良かったのか女の子8名の写真が出てきたのです。ここでちょっとビックリしたのは結構可愛い子が多いこと。しかし、オイラはダマされません。横で待っているボーイをよそにじっくりと観察。
「この子は色黒で若そうだけど、実際は40以上だろ。ストロボ使いすぎ」
「こっちは若いな。でも細く見えるように撮ってるけど腰をひねってるポーズだからデブだな、ダメ」
「ボーイッシュな髪型でイケてそうだけど、顔にピントが合ってないから実物とは違うはず」
こんなことを考えながら、ふと最後の一枚に目をやると
「お、マジ?可愛いじゃんか?それも巨乳だし。無理やり腕で作った巨乳じゃないぞ。体は…ヤセてないけどデブじゃない。うーん、でもこの店にいるのか?こんな子が?見落としてる部分はないか?」
 写真を睨みつけること3分。顔ヨシ!乳ヨシ!スタイル、ヨシ!ここまで確認して最後にもう一度考える。
「写真は確かに専門の業者が撮影したものだ。多少のウソはあるだろう。しかし、唯一気になるスタイルだが巨乳は間違いないし…全身写真がないもののスタイルも悪くない、ヨシ決定だ」
 オイラはボーイに頼んでこのSという子を指名した(あえて伏字なのは後ほど)
 そして3分後、階段の下で待っていたSちゃん。その実物の姿を見たとき俺は心の中で「ヨッシャ!」ではなく「参りました」と叫んでいた。オイラの目の前に現れたのは写真とはまったく別人、いや別の生き物だった。まず顔だが、合っていたのは髪形だけだった。顔のつくりは目が細く、ダンゴ鼻。スタイルといえばかなりの巨体、つまりデブ。乳はでかいが巨乳ではなく大きな脂身。「ああああ〜オレもまだまだだなー」と落胆しているオイラの腕はすでにその脂身、もといS子ちゃんに引きずられていた。
 このSちゃん、実際にプレイに入ってわかったが異常な汗をかく。これで汗が赤かったらカバだな・・・と。さらに汗臭い。まぁ、それでもヤルことやって帰ってはきたが、一種の敗北感を覚えた一件だった。ちなみに、こんな相手でもしっかりイカせてしまうオイラは無抵抗主義者のガンジーを越えたなきっと。
 で、今回の敗因を挙げてみよう。よく考えれば全身写真がない時点でデブの可能性を考えなければいけなかったのに巨乳に目が行ってしまった。さらに写真のポーズが座って上半身をひねっているのだからデブを隠しているようなものだ。冷静になれば判断できる。
 さらに写真を写すときにカメラの位置が非常に上からだったこともいけない。こうすることでモデルは自然とレンズを見るときに上目遣いになる。これで大きな瞳の女の子が出来上がり。さらに言えばカメラが上ということは、鼻の影やアゴのラインもストロボであいまいになってしまう。これだけの判断材料がありながら、オイラはあえてそのカバ、いや脂身、いやSちゃんを指名したのだから・・・自分を責めるしかない。
 皆さんに声を大にして言おう。
「体全身が写っていない写真はデブ隠し」
「上目遣いの写真はブス隠し」
「上半身をひねったポーズもデブ隠し」
「白っぽい写真はシワ隠し」
このすべての条件を網羅していたSちゃん。待合室での推定年齢28歳、実際は40歳ってとこか。
 そのソープの帰り道、オイラがクルマの中で思った。
「あのSちゃんのことを撮影した人物は、きっと名のある写真家に違いない。世の中広いや」
と。(本人の名誉のためにSちゃんの源氏名は伏せさせていただきます)
 

[BACK]  [TOP]  [NEXT]


野望の帝国ライターランキング




Copyright(c) 2003-2006 YABOU NO TEIKOKU All rights reserved.powered by Press HTML