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  歌舞伎町地区特別対策及び関連記事等(1)-1
歌舞伎町はコワイ町だとマイナスイメージがあるその新宿区に初の女性区長が誕生した。
彼女は清潔で透明な区政の実現を公約に掲げている…。

機動隊を初投入した 示威行動が始まった

 平成15年4月22日午後9時30分すぎ、新宿区歌舞伎町で、警視庁始まって以来「史上最大の規模」といわれるような一斉取締りが敢行された。
この模様は、翌日のテレビ各局のニュースで大々的に報じられたから、記憶している読者も多かろう。

 この一斉がいきなりであったのか、既に同地区で大規模な摘発がありそうだという噂が乱れ飛んでいたのか、残念ながら筆者は未確認だが、今までポツリポツリと報道されてきた記事の中に(改めてよく考え直せば)その芽はあったように思う。

 ▼平成14年11月、脱税が発覚した前区長の辞職に伴う新宿区長選挙で、無所属新人の前都監査事務局長・中山弘子氏(57)が初当選。
同氏は東京23区内では初の女性区長。
選挙戦では新宿区立歴史博物館職員による収蔵品窃盗事件、新宿区幹部職員の児童買春事件、そして前区長自身の税金滞納脱税疑惑事件など、新宿区の威信を堕とすような不祥事が相次ぐ中、「清潔で透明な区政の実現」を訴えて当選した。
 初登庁及び記者会見等で具体的に歌舞伎町の浄化などには触れなかったが、やはり大きかったのは2度に渡る雑居ビル火災、及び外国マフィアVS暴力団の抗争殺人事件等々が起きたこと。で、「新宿はコワい町だ」というマイナス・イメージが定着しつつある渦中の女性区長当選というのは、浄化作戦に拍車がかかることを誰もが(多少は)予測したのではないだろうか。

 ▼平成15年2月1日、歌舞伎町で、それまで行われていたいわゆる通常警察官のパトロールではなく、新たに「機動隊」が初投入され、隊列を組んで練り歩く「示威行動」が開始された。
新宿署は、「今後も定期的に続行する」とコメント。これは、客引き、外国女性売春婦、トルエン及び麻薬の路上密売、捨て看やピンクチラシの添付等々には効果があったが、根本的な解決には至らなかったと思う。警視庁は年末になると、都内の繁華街に毎年約2万4000〜5000人の警察官を配して年末警戒パトロールを行うが(歌舞伎町では必ず警視総監も巡回視察をするが)、やはり示威行動だけでは一過性の観は否めず、余り効果は出ないものなのである。

法務省が入国管理局新宿出張所を開設!

 ▼平成15年4月1日、法務省入国管理局は(全国に本局が8、支局が5、出張所が78あるが)、歌舞伎町にも「東京入国管理局新宿出張所」を開設。
同局は入管職員が常時30〜40人態勢で、「聞き込みなど各種情報収集を行う〈調査班〉と、実行部隊の〈摘発班〉に役割分担し、(外国人不法滞在者を)強硬に取り締まっていく」(広報担当者/内外タイムス3月14日号)という。
また同局は、通常出張所などでも行われる在留審査などは行わず、いわば摘発専門局。前出紙によれば「法曹関係者は、『(本来の出張所は)入管行政が主たる業務なのに(三権分立の行政が司法の役割に全面介入した)本末転倒の由々しき事態』と指摘する」との声もあるようだが、警察だけでは手の回らない外国人犯罪多発地区で、いわば全国でも初めて試みられるケースだ。どこまでやれるかけだし見ものだが、「韓国エステなど非合法の外国人系性風俗店の店舗名義はたいてい日本人ですし、不法就労なり売春なりの証拠をお上がつかんで踏み込むには半年くらいの時間がかかる。半年あればカネを稼いで逃げるには十分すぎるほど」(ある韓国クラブ関係者)。
「場所柄、メディア受けする話ですから“入管設置”は不法滞在者に精神的な脅威となるでしょう。だがわずか30人で、しかも武器を持たない入国警備官が、どこまで凶悪犯罪者の連中に立ち向かえるか疑問ですね」(警察ジャーナリスト黒木昭雄氏/共に「アサ芸」3月20日号より)。

 ▼平成15年4月10日、歌舞伎町の(通称)ショップ6店に一斉。「悟空」の店長(31)ら関係者7人が逮捕、6店から猥褻なDVD系1万500枚、ビデオ約1万8000本、写真集約3600冊を押収、また押収物の中にはビデオコピー機もあったという。
現在、歌舞伎町の裏DVDは4枚1万円が平均相場だが、警視庁の一回当たりのDVD摘発量で、一万枚を超えたのは初のこと。ちなみにいうと歌舞伎町のショップの摘発は、ここ1〜2年新たに(援助交際や淫行系含む)「児童買春及び児童ポルノ処罰法」に関する猥褻ビデオ店の摘発もときどきあるが、今まで圧倒的に多かったのは、関西系指定暴力団が歌舞伎町のショップにジワジワと進出してきた時、定期的にそれ関係の5〜6店がワッと一度にやられるというパターンだった。
ところが今回の6店舗摘発に限っていえば、右の関西系店のみならず、地元歌舞伎町の暴力団系のショップも含まれていたそうである。
こうした今までとは(わずかだが)違った小さな動きも思えば冒頭の「史上最大規模」の一斉につながっていたのではないだろうか。
 ま、当局の目論みの正確なところは、筆者のように長い間、摘発報道の記事を書いていても、そう簡単に分かるというようなものでもないのだが。

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