古いスパイ映画じゃあるまいし、なんでこんな手の込んだことを……。
だが、10分が経過しても彼女は一向に来る気配が無い。これはタチの悪い悪戯と咄嗟に判断、これ以上は時間の無駄と帰る意思を告げるメールを念のために送信した。
すると、パーテーションの仕切りからひょっこりと顔を覗かせた女が、当たりを警戒しながらコソコソと部屋の中へと入ってきた。この子がワカちゃん?? 今、俺の目前には大人と言っても十分通用するワガママなボディの女が……。これぞ、まさに写メール・マジック! 推定でT165・B86W64H85って感じ? 青い果実どころか十二分に市場に出荷できますぜ。あ〜あ、なんだかガッカリだ……。
「あの〜、早速なんですが、この部屋で3万貰えますか? そしたら外へ出てホテルに行きましょう」と、蚊の鳴く様な声で囁くワカちゃん。
オイオイ、いきなり会った女を信用してこの場で金を渡せと言うんだな。それは出来ない相談と交渉を重ねる。なんでも以前、40過ぎのオヤジに騙されてマ○コもアナルもナマで中出しされたり、2枚に切られた1万円札を2万円だと渡されたり(注…これは使えるぞ!)と……いやはや、かなりの歴戦の勇者であることが判明。ふ〜ん、捨てたられた子犬よろしく人様に対して疑心暗鬼に陥っているって訳だ。それにしても3万円は高えだろう!
「あの〜、私、腰痛持ちでキツイんです。もうマン喫に3時間もいるんです。早く決めて貰えませんか?(泣)」
と、言ってストレッチをしながら背中をボキボキと鳴らし始める彼女。
携帯が故障している彼女は日がな一日、このマン喫にロングコースで入店してメールをチェックしながら援交相手を探しているらしい。切ない、実に切ない……。
だが、そうまでして援交したいなら少しは譲歩しろよって! もう悲壮感という名の腐臭が当たり一面に漂いまくり。あ〜〜、辛気くさい。この時点で俺様の分身とも言える股間のスタンドはヤル気ゼロ!
[前のページへ] [金本憂司TOPへ] [次のページへ]
Copyright(c) 2003-2004 YABOU NO TEIKOKU All rights reserved.