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渋谷の駅を出たところで電話をする。六本木の「S」とは違い、的確に場所を教えてくれた。ごく普通のビルでこんなところに風俗店が入っているとは思えない。そういえばたいていのM性感の店がホームページに場所を明記していない。初めての場合は、最寄り駅から電話するというシステムになっているようだ。ところが店について驚いた。まるでそこは行列のできる風俗店である。カーテンで仕切られたそれぞれの部屋からは獣のような男のよがり声が響きわたっている。ここで待つのかと思うと少しブルーになってきた。待ち時間も20分なのだというけれども今のところに突っ立って20分も待てないと思った。
「また来る」と言い残しオレは店を出た。このまま駅に向かおうかとも思ったけれども、もう1軒お気に入りのM性感の店があったのでそこに電話だけでもしてみることにした。携帯電話のiモードでブックマークしてあるのですぐにアクセスできた。本当に世の中便利になったものだ。さっそくダイヤルしてみた。呼び出し音が鳴る間「S」の割引券を持ってきていないことに気づいた。店のシステムなどを少し聞いて「きょうは割引券を忘れたのでまたきますけれども、今実はお店の近所から電話してるんですよ」というような話をした。地方からきているわけでもなくまた明日にでもいい、割引券があるとないのとでは2,000円も違ってくる。これは結構大きい。しかしお店の人「そうですねぇ割引券がないとやっぱりダメですねぇ」というのだけれども話しているうちにだんだん態度が変わってきた。冷やかしではなく、こちらも真剣に行こうと思っているという意思を伝えたところ「それでは特別にOKということにしましょう」というお言葉。オレは「S」に向かった。
最近ミスよりもさらに風俗店が入っていうような感じではない普通のビルの一室が事務所であった。あくまで比較の問題だが、「F」よりはゆったりしている。写真を見せてもらうのかと思ったら、そうではないみたいだった。あらかた説明を聞いてオプションなどの説明を受ける。とにかく初めてということもあってオプションも何もわからないので何もつけないことにする。とゆうか、ホームページを見ているときは乱入とかあって楽しそうだなぁと思ったのだがいざ実際にプレーということになるとさすがに尻ごみをしてしまった。基本はやはり一対一だ。時間を聞かれたので予算の関係もあり、今回は80分ということにした。実はこれらの大きなミステークで後から後悔することになる。割引をしてもらうことになっていたので、2万8千円あまりをここで支払う。
猫の額ほどの小さな待合い室に移動させられて待つこと5分。事務所を出て同じフロアにある別の部屋に案内された。これはいい。先ほどの「F」のようにカーテンで仕切られた部屋ではないので思いっきりプレーができそうだ。部屋の中の構造はワンルームマンション。部屋は薄暗くなっていた。
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