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  ハイジア横(4)
そこには立派な「にょき〜ん」がそそり立っているではないか。ああ、なんてこった、アンナは、いやコイツは男かだったのかぁぁぁぁぁ!!!!!!「オマエ男じゃねぇか」と言えなかったオイラはそのにょき〜んから、そっと手を離ししばらく瞑想した。もうこのまま菩提樹の下で悟りを開いてしまう寸前だった。その間もせっせとアンナ、もとい男はオレのチンポをしごいている。そこには妙に冷静なオイラがいた。ここでオイラが取れる行動パターンは3つ。「男に払う金はねぇ、さっきの金返せ!と言い放つ」「このまま目を閉じてアンナの顔を想像しながら身を任せる」「自分でマッハの技でシゴイて射精する」
その中でオイラが選んだのは「金を返せ」ではなかった。
コトが済み(どんなコトが済んだかは想像にお任せします)放心状態でタバコを吸う俺にアンナ(あえてこう呼ばせてもらおう)は話かけてくる。
「付き合ってた日本人の男にだまされた。だから私はきれいになりたくてお金を貯めて、ある程度たまったらシンガポールに帰って顔を整形してくるの。いっぺんに全部の整形はできないから、少しずつだけど。でもね、私をだました男の名前の刺青だけは消えないの」
そういうアンナの右腕には漢字で「龍二」と彫られていた。そして、まだアンナの話は続く
「今、中野のマンションに住んでる。一人で寂しいよ。彼氏が欲しいよ」
そう言いながらすり寄ってくるアンナとオレの距離は常に15cmほどの間隔をキープしていた。一発やった男なんて冷たいものさ。
そしてホテルを出る時間がやってきた。ホテルを出て先ほどのハイジアの横(とはいっても歩いて数秒)まで来るとアンナはオイラに携帯電話の番号を教えてくれた。オイラはとりあえず自分の携帯を取り出してその番号をメモリーしたのだ。そして、別れる時間がやってきた。「じゃあ、また」なにがまたなのかわからなかったが、オイラはそう言うと振り返らずに再び歌舞伎に向かって歩いていく、背中にアンナの視線を感じながら…ってオイ!コラ!誰がたちんぼにオカマがいるなんて教えてくれたよ。どんなにデブでもブサイクでも普通は女だろ。オレはストライクゾーンが相当広いからたいていの女はOKだ。でもな、男はないだろ!それも思いっきりチンポがついてるってのはどういうこった?ホントに悲しいぞ、おまけにディープキスはするわフェラされるわ、おまけに…。あの場所にオカマが混じってるなんて知ってたら最初から警戒するわ。でも今回はホントに無防備だったからな、ノーガードで戦っちまったじゃないか。一般人がボブサップと素手で戦えるかよ!この野郎!だから何事も経験だって言ってんだろ!ああ、やっぱり経験にまさる情報ナシだな。
ただ、いまだに携帯電話の中にアンナの番号が残っているのはせめてもの抵抗なのかも知れない。合掌

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