■ 新宿ドリーム(3) |
サクラを店が金銭を出して雇うことだとすれば、この店は女性は無料なので当てはまらないが、いかんせん不自然なことが多すぎる。
10人以上と話したがどの子も決してブスではない。それも全員が打ち合わせをしたように「OL」「22歳前後」 「来店は2回から3回目」「たまたま仕事が休みだった」と言うのだ。もし、こういった女の子たちが全員エッチ目的なら、この店がこんなにマイナーなワケはない。
後日、知り合いがぜひこの店に行って見たいというので紹介し、その店の出来事を後で聞いてみることにした。友人も、ナンパにかけては天才的な才能の持ち主である上に、テレクラにおいてもオイラと同等かそれ以上の実績を持っているので、このドリームで何もなかったとしても、それは本人のやり方が悪いとは考えにくい。オイラは仕事で身動きが取れなかったために、その友人からの連絡を待った。
そして深夜11時過ぎ。友人からの電話が入った。ワクワクしながら携帯を取るが友人はなぜか疲れている様子だ。
「どうだった?」
「どうもこうもねぇよ。あの店に行くのはかなりのギャンブルだぜ」
「何があった?」
「今日一日で14人と話してさ、10時間も店で粘ったけどな。収穫は0だな」
「そりゃ長時間ごくろうさん。少しはイイ思いができたんか?」
「もし、イイ思いしてるならもっと喜んで電話してるって」
「そりゃそうだな」
結局、友人からのリサーチはこうだった。
やはり全員が平均以上のルックスで、店に来るのは3回目程度。中には1年以上通っている子もいたらしいが店内でエッチなことをしたことはナシ。日曜日なので店も混んでいたが、10時間いて怪しいあえぎ声ひとつもしなかったという。
この友人のリサーチを聞いてオイラは
「やっぱりな ナメんじゃねぇ」
とつぶやいた。そこで、コトの真偽を確かめるべく、鬼のような勢いで頭を回転させ、もう一回店に行くことを決心したオイラ。
「もう一回だけ金を払ってやる。ただし、店のホントの姿を徹底的に調べてやるからな」
ひさしぶりに燃えているオイラのテンションは最高潮!
そして、今度出かけたのは平日の午後1時。今まで金曜日の午後3時、土曜日の昼12時から4時まで。日曜日の午後1時から深夜10時までと、すべて曜日と時間をずらしていたので、今度は火曜日を選んだのだ。ここまでバラバラな時間帯と曜日を選んで「タイミングが悪かった」とは言わせねぇぞ。
店に到着すると男性客が3人、女性客は入り口付近のソファに2人座っている。どうやら友達同士らしい。
カウンターで料金を支払い部屋で待つこと30分、一人目の女の子がノックしてきた。例によって年齢は23歳のOLで今日はたまたま休みだったから来たとのこと。その決まった内容の会話はもうウンザリだ。しかし、ここでキレてもしょうがないのでちょっと、質問攻撃に出て見た。
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