『春日部・前編』 Date: 2003-04-17 (Thu) 
ドラゴン今中の夕やけ風俗少年VOL.8『春日部・前編』
  
 それにしても埼玉県は風俗の激戦区である。この調子で『春日部』にも進出しようとしたら本番店は無いという情報を得た。なんだよ。残念だな。でももしかしたら…という期待を込めて一応出掛けてみましたですハイ『春日部』に。
何口だか忘れたが、大田方面に向かって左方向に降り、100メートルほど歩くと閑散とした街並みの中に一際目立つネオンがチラホラ…「おぉ!! あるじゃないの春日部にも風俗が」雰囲気から察するにピンサロといった様相だが、もしかしたら本番はあるかも。という期待は膨らむ。スナックを改造したような扉を開けて中へ入ると、いきなりプレイルームが丸見えだ。
「いらっしゃいませ」と、パチンコの両替所のような小窓から声が聞こえた。
「あの、初めてなんすけど」
「はいはい、じゃ前金で8千円になります」
「指名とかはできますか」おっと肝心なことを忘れてた。
 小窓から二枚のポラロイド写真が差し出される。だが、二枚とも顔が手で隠されておりまったくわからない。
「この二人だけなんですか」
「ええ、いまはそうなんです」とりあえず体系の普通っぽいM(20歳)という娘を指名する。
「はい、それでは指名料コミで1万円・・・」写真を見てしまった以上文句を言うこともできず、黙って1万円札を差し出すと、パンチパーマの背の低い店員(50代)に促がされ席につく。しかしピンサロといっても店内はさほど薄暗く無く周囲を見回すと、どうにも店内の内装がショボイ。これはどう考えたって潰れたスナックをちょっと改造しただけというのがアリアリだ。
 三分ほどでMがやってきた。頼んでもいないのに薄い水割りらしきものを持っている。
「いらっしゃいませ〜」と、オシボリを手渡されるが、どう見ても知恵遅れっぽいルックスと虫歯だらけの口元に正直ゲンナリだ。身長約160センチ、だが体重は60キロ近くあるだろう。
「ここ初めてですか」
「えっ、えぇまぁ」このときMの目が一瞬キラリと光るのを見た。
「そうですか。ちょっとまっててね」
「えっ」10秒たらずで席を離れるM。いったいなんなんだ。
 イライラしつつも待つこと5分。戻ってきたMが突然怪しいことをのたまう。
「じゃ、どういったコースにしますか? 」
「はぁ? なにコースって」
「一応ね、ここは金額によってサービス内容が違うから」
 ・・・やられた。完全なボッタクリだ。だがすでに1万円も支払ってしまった後である。
「なんなの、そのコースって・・・」
「うん、あと5千円払ってくれたら手でやるのね、で、1万円だとお口でのサービス。そして・・・」
「そして? 」
「2万円だともっとイイコト」
「なんだよ、そのイイコトってのは」
「それはここじゃ言えないですよ〜」なにがここじゃ言えないだ。バカ女め。見事なまでのタケノコハギ店だったとは・・・迂闊にもほどがある。
「あのさ、オレここ入るとき1万円ポッキリって聞いて入ったんだけど、追加料金取るなんておかしいじゃん」
「えっ」明らかに動揺した様子。
「どういうことよ・・・」
「ちょっ、ちょっとまっててね」やはり頭が悪いため、店員の指示通りにしか動けないらしく、Mはまたカーテンの奥へと引っ込んでしまった。しかしこの後どうするか、ここは黙って潔く1万円を諦めるか、それとも店員相手に本格的に大立ち回りを演じてやるか。迷う。
また5分ほどでMがやってきた。
「あのね、じゃあ今日はサービスであと3千円払ってくれたら手でやりますよ」
「なに言ってんだよ」あまりにも調子のいいMの口ぶりにこちらもキレ気味になってきた。ヨシ決めたここは徹底的に戦ってやる。

次回につづく。


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