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■ ヘンタイロード(3)-2 | Date: 2003-07-22 (Tue) |
次は癒し系風俗の女のコを紹介してもらった
自宅に帰ってから、Jさんからメールが来た。
「例のお友達を紹介する件なんですけれどもけっこう難航しています」
というメール。なんでもみんなトラブルになるのを気にしているらしい。うー
ん、残念だなぁ。やっぱりこの企画は無理なのかなぁ。そう思っているところへ
メールがきた。
「やっと1人見つけたよ。美人なので、期待してね」
と書かれている。おおお、なんてすっばらっしいんだ。なんでも以前はJちゃ
んと同じ「S」にいたのだが、いまは店を移ってしまったそうなのだ。次のメー
ルには、店の名前、連絡先、女の子の源氏名が書かれていた。
店の名前は「N」。さっそくインターネットで検索してみるとそこはアロマテ
ラピーを取り入れた風俗店らしい。しかし、どういうサービスをするのかはいま
いちよくわからない。女の子の紹介ページを見ると美しい女性ばかりである。い
いねぇ。ただし、お目当てのMちゃんの写真はない。そうか、この企画はその女
の子に会ってみなければ分からないという面白さもあるよなぁ。とにかく予約の
電話を入れてみる。と、ここで重要な問題に気がついた。初めて電話をして指名
できるものだろうか。迷っていると電話口の男が
「どうやって当店をお知りになったんですか」。
ギクリ。あ、これもJちゃんからのメールで指南されていた。
「あ、友達に聞いたんですけどね。それからホームページでも見ました」
「そうですか。わかりました」
「初めてでも指名できるんですか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
そこで、Mという名前を告げる。彼女の出勤は火曜日と日曜日だという答え。
火曜日は早番で土曜日がずっと出勤だそうだ。今日が月曜日だから、火曜日は明
日。というわけで翌日の昼すぎに電話する。するとお目当てのMちゃんは夕方5
時には上がるそうだ。うっひょー、早番ってそんなに早いんだ。5時ごろ行こう
と思ってたんだけどなぁ。つうわけで、土曜日まで待って、再び電話。この日は
ラストまでいるとのことで、夕方5時に予約を入れる。
さて、場所だけれども今回は勘弁してほしい。というのは、この地域に風俗店
はここしかなく、書けばすぐにわかってしまうからだ。
店の従業員に言われたとおり、最寄り駅から電話。誘導に従って歩いていくと
すぐに住宅街になり、教えられたマンションはすぐに見つかった。狭いワンルー
ムマンションだ。若い男が応対してくれた。ここが受け付けなんだ。テーブルに
座らされて入会の申し込に用紙に記入をさせられる。何度も名前を確認させられ
た。あとは事務的に70分、18,000円のコースにされる。入会金が1,000円、指名
料が1,000円である。20,000円を渡したのだが、面白いことにプリントアウトさ
れた地図と3,000円を渡される。
「この3,000円をむこうで渡してください」
えっ、なんで、現金を? ちょっとわけがわからない。とにかく現金と地図を
持って、ワンルームマンションを後にした。どうやらプレールームはこの近所に
あるマンションのようだ。渡された地図をたよりに住宅街の中を歩いていく。お
ばあさんとすれ違ったり帰宅途中の小学生数人にあったりしてちょっと風俗店へ
行く雰囲気ではない。途中道に迷いながらも何とか目当てのマンションに到着。
先程の無防備なワンルームマンションとは違い、こちらはちゃんとオートロック
で高級そうなマンションである。玄関のチャイムを鳴らす。ドアが開くと中から
男が出てきたので、先ほどの3,000円を渡すと個室に案内された。なんだか緊張
するなぁ。案内された個室は療養所のような感じである。リラックス系の音楽が
流れ、部屋は薄暗い。部屋のほとんどを占領しているのは幅が狭く高めのベッ
ド。絶対に2人ここに乗ることはできそうもないほど狭い。デブの俺などはハミ
出してしまうほどだ。白衣を着たMちゃんが現れる。まさにタモリのテレホン
ショッキングと同じ要領で、Jちゃんからのメッセージを伝える、つもりだった
けれども、何もメッセージを聞いていなかったのでとにかくJちゃんの紹介で来
たことを伝える。細身でなかなかの美人である。なんだかホッとした感じだ。
「Jさんはからはきのうもメールもらって、けっこう連絡しあっているんです
よ」
とのこと。Mちゃんとは初対面なんだけど、Jさんの紹介ということもあって、
なんだか他人の気がしない。あ、他人は他人だけどね、友達の友達ってかんじ
か。しかし、友達に会うのに金を払うというのもなんだか納得できないなぁ。
ま、いいけどさ。
Mちゃんは20歳を少し過ぎたくらいの年齢だろうか。切れ長の目、白い肌、黒
くて長いストレートヘアはいまどき珍しい和風美人だ。着物がものすごく似合い
そう。ボーッと突っ立ったままMちゃんを見ていると
「シャワーを浴びてください」
とタオルを渡される。シャワーはこの個室にはなくて、いったん廊下に出て
シャワー室に入る。女のコが洗ってくれるわけではなく、自分ひとりがシャワー
を浴びるのだ。前の「S」もそうだけれど、ここもシャワーを浴びるときは孤独
である。
再びMちゃんの待つ個室へ。
「ここは、アロマテラピーのマッサージがメインなんですよ」
というような話をされる。
「何かお好きな香りなどはありますか? 無香料のものもありますけれども」
との説明。なるほどニオイをつけられては困る人もいるわけだ。オレはそんな
ことは全くないので、ラベンダーをリクエストする。なぜラベンダーなのか。理
由はそれしか知らないからなのだ。中学生のころを、NHKの少年少女ドラマシ
リーズ筒井康隆原作の「タイムトラベラー」というドラマをやっていた。主人公
である女子高校生がラベンダーの香を嗅ぐとタイムトラベルするという話であっ
た。後に映画にもなったのでご存知の方も多いだろう。それ以来ラベンダーを嗅
ぐとタイムとラベルできるのではないかという幻想を抱いている俺だ。
うつ伏せになってマッサージが始まった。手にたっぷりと精油をつけて、マッ
サージをしていく。気が付いたのだけれど、はっきり言って、相手の女の子がき
れいだろうとブスだろうとあまり関係ないような気がした。こうしてうつ伏せに
なると美人のお顔も見れない。単なるマッサージなら力のあるオバちゃんのほう
がいいような気がしてきた。いや、極端な話、男でもいいのかも知れない。そう
思ったときにMちゃんの太ももの内側や肛門のあたりもマッサージ。やっぱり、
男じゃいやだなと当たり前の考えに落ち着いた。
さらに、仰向けになってからは、やはり若くて美人にマッサージをされるほう
がいいと思った。
「ここで働いていない時は何をしてるの?」
「普通のOLなんですよ」
へえ。出身はどこなの?
「東京ですよ。実家で親といっしょに住んでます」
「へえ、こういう仕事をしているっていうことを家族とか彼氏は知っている
の?」
なんだか他愛のない話をする。彼女によれば、家族や会社にはアロマテラピー
の学校に通っていて、実践で少しお店も手伝っているというように話しているそ
うだ。ちなみに彼氏についての返答はなし。
しかし、かなり本格的なアロマテラピーのマッサージである。気持ちがいい。
しかし、その気持ちよさというのはエッチという感覚ではなくマッサージという
感覚が強い。
しかし、ただ身をゆだね、マッサージされるだけである。そろそろ終わりの時
間が近づいていった。エッチな気分からではなく腰をもんでもらいたくて延長を
する。あと4,000円だそうだ。本当は腰に乗っかって足で踏みつけてもらいた
かったのだけれども、さすがに狭いベッドではそれができないので、またがって
もらうことにした。最後の10分、手コキをしてもらうも、時間もなくなんだか射
精しそうにもない。で、もういいやって感じになる。やはり、マッサージをして
もらってリラックスした気分になると眠くなって、エッチとは違う方向に行って
しまうようだ。最後にこの新企画についての話をしなければならない。風俗嬢か
ら風俗嬢を紹介してもらう企画を説明。話しているうちに新しいルールのような
ものが出来上がってきた。
1. 紹介してもらった風俗嬢には必ず会いにいく。
2. さらにそこから次の風俗嬢を紹介してもらう。
3. 最終的には最高の風俗嬢に出会う
これこそはヘンタイロードというわけだ。
「急に言われても、ちょっとわかんないですね」
とMちゃん。そりゃそうだ。名刺を渡して、よかったらメールをくれるように
頼む。
その日、家に帰って、ずっとMちゃんからのメールを待ったが、来なかった。
くーぅ。で、もう寝ようと布団に入って気がついたことが2つ。ひとつはやはり
プロのマッサージではないので、その時は気持ちよかったけれどもさすがに物足
りない感じがした。やはり餅は餅屋なのだ。それから、重大なことに気がつい
た。それはこの風俗取材が始まって4軒の店を取材したわけだけれども射精をし
ていないという事実に気がついた。なんのために俺は風俗へ行っているのだろう
か。次は絶対に射精するぞ。そんなことを考えながら眠りに就いた。
翌日、Mちゃんからメールが届いていた。そこには、次の風俗嬢を紹介してく
れているか。と、思ったら
「あてにしていた人に連絡してみたら、もう風俗をやめていたんですよ」
と書かれてあった。なんてこったぁ。と思案しているところにJちゃんより
メール。
「話は聞かせてもらったぜ。次の人がいないんだって」
とある。続けて
「よかったら、次の人も紹介しようか」
とのこと。それは、ぜひお願いしたいという返事を送信した。すると
「Mちゃんは外見重視だったけど、次の娘は性格重視」
げげっ、それってブスってことじゃん。さらに
「SMのお店で女王様なのかな、よくわかんないけど」
と、そこには店の名前と連絡先。いきなり新企画で試練が訪れた。女王様か
よ。また射精できないんじゃないの。しかも、痛いのはいやだなぁ。しかし、ど
ういうお店でも必ず行くと宣言したばかりだし、早々に撤回するのもなんだ
なぁ。なんだか取材に出かけるテンションが下がるなぁ。ま、行くしかないか。
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下関マグロ