池袋北口 Date: 2003-04-05 (Sat) 
 僕が最初に風俗にハマったのは編集プロダクションで働いていた頃だ。ご存知の方
もいるだろうが、編集プロダクションというのは出版界の底辺というかタコ部屋とい
うか、とにかく安い給料でコキ使われるところなのだ。
 僕も週に2〜3回は徹夜が当たり前という生活をしていた。金もない、ヒマもない
という状況なので、彼女なんて作れる余裕はなかった。しかし性欲は有り余る、とい
うわけで、風俗に通うようになってしまった。安月給なのに、どうしてそんなお金が
あるのかといえば、使うヒマすらなかったからなのだ。それに当時は風呂なしトイレ
共同で2万円という超ボロアパートに住んでいたから、十万ちょっとという給料で
も、結構余ることがあったのだ。

 一番よく行ったのが池袋北口のソープ「Y」だった。有名なKチェーンの店で、確
か割引券を使うと入浴料がタダになり総額2万円ちょっとで遊べた。隣にもう同じK
チェーンで、もう少し安い「M」という店もあるのだが、

なぜか僕は「Y」の方に通っていた。


 初めてお気に入りの風俗嬢ができたのもこの「Y」だったっけ。Mさんといって当
時の僕よりも少し年上だったけれど、スレンダーでとてもキレイな人だった。
 徹夜明けの時など、僕のアパートにはお風呂が無かったため、早朝銭湯の代わりに
「Y」に行って、頭まで洗ったりしていた。貧乏のくせに何たる贅沢。考えてみれば
その料金分を家賃に回せば風呂付のアパートに住めるのに。

 もう15年も前の話である。しかし「Y」は今も変わらずに池袋駅北口の線路脇で営
業している。その前はしょっちゅう通っているのだが、遊びに行くのはずいぶんご無
沙汰だ。15年ぶりに行ってみよう、と思った。
 池袋駅北口から大塚方面へ線路沿いを歩くと、ソープランドが立ち並ぶちょっとし
たソープ街がある。「Y」「M」はそのままだが、角にあった高級店(池袋にして
は、だが)の「アラビアンナイト」はヘルスになってしまった。昔、思い切ってあそ
こに入ってみて、これなら「Y」の方がずっといいと思ったこと、あったっけ。
 看板の文字のデザインが少々変わったような気がするが、店構えは15年前と変わら
ない。「入浴料5000円」と書かれているが、はて、15年前は7千円くらいじゃなかっ
ただろうか? 値下げしたのだろうか。

 店内に入り、事前に風俗誌から切り抜いてきた割引券を提示すると入浴料は免除。
「中で女の子に2万円払ってください」
と言われる。総額2万円か。15年前はこちらも2万円を少しオーバーだったような気
がするのだが。
 いくぶん古めかしくも、掃除の行き届いた店内。やたらと店員が多い。
 夕方6時という時刻だが、待合室には既に2人の先客がいた。店員に飲み物を聞か
れたので麦茶をもらう。テーブルにはアメが山盛りになった籠が置かれている。その
横には黒いビキニをつけた女性のカード。このビキニ部分は指を押し付けて温度を高
くすると透明になる仕組みだ。Kチェーンのロゴも入っているので、サービスのつも
りなのだろう。こういうベタなセンスって嫌いじゃないので一枚もらっておく。
 10分ほど待たされて、呼ばれる。

「19番の番号札をお持ちの方」

案内されたエレベータ^の中には、黒いワンピース姿の女性がひざまずいて待っている。

「Mさんでご案内です。ごゆっくりお楽しみください」

「Mです。よろしくお願いします」

Mちゃんが顔を上げてニッコリ。
 うむむ、太い。ぽっちゃりという線を越えてしまっている。まぁ、仕方がないか。
ニコニコしていて性格はよさそうだし。年齢は20代半ばくらいか?

 エレベーターで6階へ。個室は、都内にしては、まぁまぁの広さ。6畳以上はある
だろう。バスエリアにはマットが立てかけてある。確か15年前には、マットはなく、
ベッドでローションプレイをしたはずだが。15年の歳月はサービスを色々と変えたの
か。単純に僕の記憶が違っているのかもしれないけど。何しろ15年前のことだから。
 
「暑いわね〜」
といった差し障り無い世間話をしながら、浴槽にお湯をため、そしてお互い服を脱
ぐ。ヌードになったMちゃん、胸もかなり大きいが、腹もかなり出ている。ま、ルッ
クスについてはあきらめよう。

 

金色ラメのスケベイスで洗ってもらう。むむ、Mちゃんのタッチは絶妙だ。洗って
もらうだけで、勃起してきた。これはサービス面では期待できそう。

 二人で湯船に浸かる。さすがに少々きつめ。Mちゃんが僕の腰を浮かすように持ち
上げて、水面に出たペニスをパクリ。いわゆる潜望鏡だ。
 口の中でうねうねと亀頭にからみつく舌。おお、フェラもかなり丁寧で上手だ。こ
こで、ガチガチに勃起してしまった。

 そしてマットプレイ。この時ばかりはMちゃんの豊満すぎるボディが嬉しい。ロー
ションにまみれてヌルヌルした肉の感触がたまらない。これがスレンダーな女性だ
と、いまひとつ気持ちよくないのだ。
 Mちゃんはダイナミックに肌をこすりつけて来る。と、同時に舌と指も小刻みに動
かして刺激してくる。特にずっとペニスから離さずに亀頭を擦り続ける指技が効く。

「腰をあげて」

言われるがままに腰を上げるとMちゃんが持ち上がった尻の谷間へと舌を伸ばしてく
る。舌先が肛門へと触れ、シワの一本一本をなぞるようにして舐めあげていく。同時
の指先では亀頭を刺激。
 うーん、確か15年前にはこの店にはアナル舐めのサービスは無かったような気がし
たが…てのは、しつこいか。
 
 裏も表もじっくり愛撫され、僕のペニスは十分に勃起していた。

「すごく硬いねー」

Mちゃんは嬉しそうに笑いながらゴムをかぶせる。そしてそのままマットの上で騎乗
位にて合体。ゴム越しに温かな粘膜の感触。柔らかな肉に包み込まれる快感。

「あっ、あっ、硬い…」

Mちゃんは自ら腰を動かしていく。その度にユサユサと巨乳が揺れる。同時に体の肉
も揺れる。僕はなすがまま、快感に身をゆだねる。

 Mちゃんの激しいグラインドの前に、僕はあっという間に絶頂寸前まで追い詰めら
れた。しかし、ここでイってしまうと、2回目を出来る自信がない。なにしろ体力に
は、あまり自信のない三十代半ばである。せっかくなのでベッドまで体験しておきたい。

「あの、オレ、マットだとイキずらいんだ…。なんか安定してなくて落ち着かなくてさ」

と、いってベッドで続きに持ち込もうとすると、Mちゃんは…。

「そうなんだ。じゃあ、立ちバックとかやって見る?」

Mちゃんは立ち上がり、浴槽のふちに手をかけて大きなヒップを突き出した。

いや、そういう意味じゃないんだけどな、と僕は苦笑しながらも、どーんと存在感の
あるMちゃんの尻肉の間にペニスを突き立てた。
 僕はプライベートでは、あまり色々な体位をするのは好きではない。たいてい正上
位と騎乗位のみだ。しかし、意外にこの立ちバックは具合がよかった。動きやすく、
後ろからMちゃんの巨乳をもみしだくのが気持ちいいのだ。ローションでヌルヌルっ
とした肉の感触。つい、お腹のあたりの肉もつかみたくなってしまうのが欠点だが
(笑)。
 
 そのままゴム内発射。むっちりとしたお尻の肉の間から、まだ少し硬さの残るペニ
スを引き出す。ゴムの先には、けっこう多めの白い液体がたまっていた。

 体を洗ってもらって、ベッドにて休憩。ウーロン茶を飲みながら、少々雑談。吉原
などは閑古鳥が鳴いているが、ここは割合混んでいる、など。

「私も前は、吉原の大衆店にいたんだけど、こっちの方が全然お客さん多いですよ。
まだ吉原で働いてる友達は、みんなヒマだヒマだっていってますもん」

僕は吉原嫌いなので(笑)、二人で吉原の悪口などを、しばし話す。

 Mちゃんは介護の学校に行きたくて、その学費を稼いでいるのだという。まぁ、ど
こまで本気なのかはわからないけれど、人当たりのいい彼女なら結構向いているかも
しれない。

 そしてそのままベッドプレイ。

「今度は上になる?」

ベッドの上に仰向けになったMちゃん。やっぱりかなり太め。ルックスだけならば、
ちとキツイ気もするところだが、性格のよさだけでも男はなんとかなるもんなんだよ
なぁ。僕は二回目だというのに、フェラしてもらう前から勃っていた。
 軽くキスをして乳首を舐め、クンニする。シックスナインでフェラしてもらうと、
僕のペニスは十分に硬くなった。二回目はダメかも、なんて杞憂だったな。
 ゴムをつけてもらって、正上位にて挿入。つい目をつぶって、某女の子の顔を想像
しながら腰を振ってました、すいません、Mちゃん(笑)。
 
 本当に感じていたのか、Mちゃんの上げる声もわざとらしくなかった。ギューっと
腿で僕の腰をはさんで締め付けてくるのも、可愛らしいし興奮する。
 あっさり二発目を発射。さすがに、今度は精液は薄めだった。

 再びざぶっと風呂につかり、体を拭いてもらってプレイ終了。ここで、サービス料
2万円をMちゃんに支払う。

 70分2万円。まぁ、Mちゃんの太さ加減は少々アレだったが、高いとは思わない。
料金分は十分楽しませてもらった。お風呂も入れてさっぱりできたし、マットもきっ
ちりやってもらって、ちゃんと二回発射できたし。
 同じソープでも、吉原に行くのは一日仕事だ。予約を入れて、駅まで送迎車呼ん
で、2時間プレイして…。なかなか軽い気持ちで遊びに行くというわけにはいかない。
 その店、こうした駅前店だと、ふと遊びたくなった時に、ヒョイと遊びに行ける。
こういう気楽さが、風俗には大事だと思うのだ。
 また15年前みたいに、通ってしまおうかな、という気になる。お気に入りの女の子
が見つかれば、たぶん通ってしまうだろうな。

 二発も出すと、なんだか体の油分が抜けたような気になる。栄養を取らないと、と
いう気になる。9月というのに今年は残暑が厳しく、かなり蒸し暑い。こういう時
は、サクっと回転寿司でビールだな、と思った。食べたいものを食べたいだけ、すぐ
に食べられるのが回転寿司のいいところだ。
 池袋駅西口の「すし本舗」に入る。まずはアナゴの一本にぎりを口に放り込んでか
ら、一気に生ビールをあおる。炭酸の刺激が喉を刺激しながら喉を駆け下りていく。
痛いほどに冷たい。続けざまに目の前を通り過ぎようとしたサーモンを一皿。それか
ら納豆や、とろろオクラのような、いかにも精のつきそうなものも平らげる。忘れち
ゃいけないのはガリだ。ガリには精液を作るうえで大事な亜鉛がたくさん含まれてい
ると聞いてから、たくさん出した後は無性にガリがたべたくなる。あの甘辛い独特の
酸味が欲しくなるのだ。
 
 回転寿司を食べながら15年前のことを思い出す。あの頃、若かったからといって、
別に希望に燃えていたわけでもなく、ただ目の前にある仕事を必死にこなしていただ
けだった。忙しいばかりで金もなく、ただ悶々としていた。
 若い頃がよかったという人は多いけれど、僕は今の方が楽しい。どんどん人生は楽
しくなっていくような気がする。
 15年前の自分に教えてあげたい気がする。

「大丈夫だよ。15年後の君は高級ソープも回転してない寿司もちゃんと食えるくらい
の金は稼げるようになるよ。でも、やっぱり好きで大衆ソープと回転寿司に通ってる
んだけどな」


ルックス度   ★
癒され度    ★★★
清潔度     ★★★★
テクニック度  ★★★★★
お値段度    ★★★★
やみつき度   ★★★★

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