今回の目的は「キスコース」の体験。ＨＰ上で確認でいたコースは、４種類でその中の一つだ。うたい文句は「Ｄコース。キスが好き…　キス・キス・キス。」で当然、各コースやオプションについての説明があると思いきや普通のコース前提で話が進んでいく。
「あの、すいません。いくつかコースがありますよね？」
「ええ、ございます。こちらが基本コースでそのほかにも２回転、３回転コースも準備しております。」
と指さされたところを見るとＨＰ上ではアップされていないコースがある事が判明。しかもＨＰ上ではＤコースが「キスキスコース」になっていたのだが、壁に貼られているコース説明の一覧では別の名前になっていた。
「えっと、ＨＰではＤコースがキスコースって事になっていたんだけど…。それはこのコースですか?」
「あー、はい。あのー、キスが好きな方のコースです。こちらですね。」
　と、どうにも的を射ない返事。とにかく、このルポに関してはなるべく受け身に徹して客観的な（射精するには客観もくそもないのだが…。）情報を提供するという姿勢で潜入取材をする方針なので、Ｄコースを選択し料金を払う。エレベーターの入り口にお店の名前が彫られたプレートがあり、そこに割り引きチケットが貼られているのでしっかり取っておく。最大で￥５，０００の割引がある（コースや選択するプレイ時間によって割引額が変動するので要確認）。フロント横にカーテンで仕切られた待合室があり、そこに通される。すでに１名が待機しており、その向かい側に腰をかける。待合室は狭く、部屋のすみ上部に取り付けられた写りの良くないテレビから昼番組の音が流れ、そのすぐ上のスピーカーからは有線放送のJ-Pop番組が流れており、お世辞にも落ち着ける雰囲気ではない。
　しばしゴルゴ１３を熟読するが、すぐにエレベーターの扉が開く音がし新たな客がフロントに通され、同じ説明を受け始めた。

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