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ところがあるまったりと蒸し暑い夏の夕刻。歌舞伎町内をその日の射精場を求めて、冴えないいつもの連れとブラブラと歩いていると、目の前に歌舞伎町住人度120%のポン引きが行く手を塞ぐようにして現れ、梅雨の絡みつくようなねっとり度に負けないぐらいのベタな口調で語りかけてきた。学習能力に乏しい我々コンビの緩い頭の基盤にも、歌舞伎町のポン引き→信頼度★★★★★のボッタクリという情報はしっかりと焼き込まれており、冷ややかなる一瞥を投げ「いや、しかし暑いねぇ今日はどうにも・・・。」と無視を決め込み、オヤジを置き去りにする。が、この行動が彼のポン引き魂に火を付けたのかどうか分からないが、野郎は必要に食い下がりさらにねっとりと絡みついてくる。毎度の事とはいえ、にわかにわき上がったいらだちをさらに増幅させ、ポン引き撃退術其の一を発動させる。やり方はいたってシンプル。中国語、英語、スペイン語、スワヒリ語等、外国語で相手に喋る隙を与えないほどの勢いでまくし立てるだけ。これで体外のポン引きは背中に哀愁を漂わせつつ、歌舞伎町の雑踏へと消えていく・・・はずだが、
このオヤジ性懲りもなくまだセールストークを止めようとしない。「ん、あんた達中国人?うちの店は外国人もO.K.あるよ。好、好。」と全く困った様子なし。
ふと目を上げるとマットマックスの看板。砂漠の中に突如として現れたオアシスに救いを求める放浪者のようにフラフラと店の階段を上っていく。目の前で獲物をかっさわられ、恨めしそうなオヤジを残して。
この後、ちょっとした事件が発生するが、長くなるので詳細についてはコラム「男はつらいよ!!墓次郎同業者編」をご覧あれ。
そんなこんなで受付でしっかりとトラぶってしまったが、今回は女の子はお店任せで、プレイ時間が60分のコース(17時〜:¥18,800)を選択。
待合室でしばし時間を過ごす。部屋は取り立てて特徴のない普通の待合室で、雑誌(マイナー系)と歯抜けのように途中の巻が抜けている漫画本が「読みたければ読めば??」といった雰囲気で置かれている。「別に漫画を読みに来たんじゃねぇよ。」といいながらも、しっかりと熟読。すぐに声がかかり部屋に通される。さすがにマット専門店だけあって、通された部屋は見事なまでに「ソープ系」。ただ、マットプレイがメインなだけに、ドライな丘の部分がかなり小さい。女の子の話では、部屋によって若干レイアウトや大きさが違うらしい。昔はバリバリのソープランドであったが、経営者が変わったりとか無免許とか、まぁそういった類のトラブルで今の骨抜き性感専門店へと変わっていったと推測される。
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