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 男はつらいよ!! 墓次郎ネットで騙される編(2)

彼女とは、長いつきあいだったけど(本当)、結局縁が無かったのかもしれない(嘘)。ま、ここは一つパッと遊んでさ(本当)、今までためたお金で…(大嘘)。」みたいなノリで、獲物が掛るまでひたすらアポを取り続ける事を繰り返す。当時は、最初に送る文面、返信が来たときに送る文面(相手によって若干の修正を加える。)、返信がなかなか来ないときの文面といった具合に、使用頻度の高い物についてはあらかじめ保存しておき、必要に応じてワードを呼び出してはコピー&ペーストを繰り返し、反応が鈍ければ次。といった具合に、効率性に重点をおいて、アタリ有りと思ったら集中的にメッセージのやりとりをするやり方で獲物をゲットしていました。
「金沢在住の28歳、彼氏いません。今度東京に遊びに行くの。アキ。」は、メッセージを送った直後に速攻で返信が来る反応の良さがその後のやりとりの決め手となった女。最初の数回は、チャット上でやりとりしてなーんでもない普通の話で安心感を植え付け、頃合いを見計らってメールアドレスを頂戴する。メールアドレスさえゲットすれば、後はこまめにメールを入れて連絡が途絶えないようにし、緩やかに「会っても良いかなぁ…。」と思わせれば後は比較的スムーズに話が進む(はず)。
人によって様々なアプローチの仕方があるだろうし、ただ単に「やりたい」のであれば援交に直結しそうな娘やサイトを選ぶ方が早い。しかし、当時ネット世界に寄生するトキヲの基本姿勢としては、とにかく素人のそれも金銭的な授受は無し(飯代ぐらいかな、例外は。)の条件のもと、遊んでくれる娘を捜していたので、面倒くさいのは百も承知。そのもどかしさが、またたまらなくおもしろくむず痒いような感覚を求めて彷徨っていた。
で、このアキだが、ちょうど上京するまで2週間程前からメッセージのやりとりを始めたので、遅すぎず早すぎずの良いタイミングでメッセージ→メール交換→携帯でのやりとりへと移行できた。当日は、仕事をきっちりと終え、この日の為に新調したパンツを身につけいざ、鎌倉への意気込みで待ち合わせの場所に近い友人の事務所に出かけた。
約束の時間まで1時間ぐらいで一度携帯に連絡を入れる。金沢からはるばる東京にやってくる彼女と待ち合わせる場所はホームグラウンド新宿、歌舞伎町。

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