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風俗情報

 男はつらいよ!! 墓次郎ネットで騙される編(3)

メールのやりとりの中で今まで行った事のない場所に行きたいとご所望されたので、それならばと歌舞伎町をご提案差し上げると「おもしろそう!行ってみたい!!」との返事で難なくホームでのゲームを展開するはこびと相成った。電話をすると、今は渋谷でショッピングこれからそちらに向かいますって事で、どうやらドタキャンも無さそうな雰囲気。
歌舞伎町の中であえて指定したのは、キャッチ(ホストクラブ)がたむろっている超デンジャラスなスポット。コマ劇場の横にある、ケンタッキーフライドチキン前。只でさえキャッチが我が物顔で横行している歌舞伎町内の中でも、なぜかその周辺は彼等の情報交換及び休息の場としてガングロ+ホスト系スーツ姿の連中が途絶える事が無い通り。また、目の前のあるビル内にはお見合いパブ、性感、ヘルス、のぞき部屋と風俗店が目白押し。どーんな、不細工でもそこにとどまれば必ず声をかけられる事間違い無しのスポットで、しかも怪しげな雰囲気を胸一杯吸い込み噎せ返る事が出来るお奨めの場所。
狙い?? 上京したてで、ガードの堅くなったいる彼女に次々と声を掛けるホスト達。当然、テレビや雑誌なんかで見るホストクラブにはまり身を破滅へと追い込んだ数々の女達の手記がダイレクトで彼女の危険信号スイッチをバシバシとオヤジ打ちする。こうなるともうラウンドの終了を告げるゴングが鳴るのをひたすらガードを固めてしのぐしか無いK1ファイターのような状態になる事は想像に難くない。頃合いを見計らって、颯爽と登場し「もう大丈夫だよ。ここにトキヲがいるじゃないか。」と緊張にふるえる肩に手を回し救出に現れる、というシナリオをひいてみた(アホか…)。
「どうしてもついて行く。」と言う友人の車に乗り込み、約束の時間にやや遅れるぐらいのタイミングで歌舞伎町の中に入り込んでいく。案の定、指定場所に向かう車中で彼女から連絡が入った。
「あっ、アキですけど。」
と、不安げな雰囲気を隠せない彼女。
「アーッ、ごめん、ごめん!!ちょっと仕事抜け出せなくて、出るのが遅くなっちゃった。もうすぐつくから、後少しだけ待ってね。」
とにかく急いでそちらに向かってますという風を装う。
「なんか、変な人がすごい声を掛けてくるの。場所を変えたいんだけど…。」
既にかなりまいっている様子。

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