野望の帝国 野望の帝国

風俗情報

  歌舞伎町地区特別対策及び関連記事等(3)-2
●28日・石原慎太郎都知事(71)が池袋の繁華街を20分間視察。「東京から(犯罪史やとなる恐れのある)不良外国人を叩き出す」と言明。ちなみに同知事は同じインタビューで「そろそろ次の一手をかんがえなくては」とも発言。

●同日・新宿及び代々木地区の住民が「泥棒が嫌う町づくり」キャンペーンを開始。

●30日・豊島区池袋のJR池袋駅東口で、北海道から家出をして風俗店で働いていた少女2人(ともに17)に「もっといい店がある」とファッションヘルスを紹介した無職男(28)が逮捕。男は俗にいうキャッチで、同地には約300人いるといわれているが、(数店の店から紹介料として)「月に50万円ぐらいもらっていた」と自供。

●8月1日・警視庁から都に派遣された5人の警察官を含め計16人のスタッフからなる「緊急治安対策本部」が都庁内に設置(29日に設置&1日より始動)。本部長は治安担当として警視庁から招聘(しょうへい)された竹花豊副知事(54)。「犯罪抑止には、まず多くの人が治安問題を自分の事として考える流れを作ることが大切。警察に直接意見を言うのは敷居が高いと思う人でも(都庁内の)行政機関なら言えるだろう。(今までは警察内部にいたが)これまでとは違う立場で治安問題に取り組める。どんな仕事ができるか楽しみ。警察、行政機関、都民1人ひとりが知恵と力をだし合い大きな流れを作る事で、犯罪に対抗する力になる」(東京新聞6月25日付)
「治安維持こそ最大の都民の福祉という都知事の考え和具体化していきたい」(東京新聞8月1日付)
「この新宿で1万人を越える暴力団がメシを喰っているのに、大打撃を与えられないでいる。警視庁警察官の増員をもっとしっかり行うべき。警視庁も努力すべきだし、都も要求してしかるべき」(内外タイムス8月3日付)
 ちなみにこの「緊急治安対策本部」が今後は、どう動きそうかを暗示する例として「具体的には、外国人犯罪などへの監視体制強化のため、街頭の防犯カメラを拡充(前出「安全・安心まちづくりの項参照」)。生徒を集める目的で不法就労先(主に性風俗だと思う・笑)を紹介する悪質な専修学校や、身分確認が甘く不法滞在者の温床になりやすいウィークリーマンションなどの宿泊施設への指導強化(事件としては異なるが、7月17日に生じた港区赤坂のマンション内の小六女児4人監禁事件なども、始動強化の格好の根拠となるであろう)。さらに青少年に有害な『猥褻』『暴力賛美』などの情報氾濫への対策を練るほか、24時間営業のカラオケ店やまんが喫茶が、深夜徘徊などの非行を助長する側面があるために、環境改善を計りたいとしている」と(同紙より)。

 この中で着目されるのは「猥褻」に関する取り組みがどうなるかである。本部長の竹花副知事は、警視庁薬物対策課長、警視庁生活安全部長という経歴を持ち、生活安全課といえば「猥褻物」関係を取り締まる本丸ともいうべき存在。新宿における暴力団員の存在について言及している点からみても、これまでのようにいわゆる「裏本・裏ビデオショップ」の存在を大目にみてはくれないような恐い部分もある。もち、同地区の裏ビデオ店は昭和60年3月に施行された「風営法」で150店舗が25店舗に激減した過去の例もあるので、潰そうと思えばいつでも潰される弱みもあるが、そうなればそうなったで、ネット通販の方に移るだろうし、昔とは時代の変わっている現状にどう対応してくるのか、(こういう表現は不謹慎だが)ちょっと見ものではある。

 もう一つの注目点「暴力賛美」だが、こちらに(筆者的には)力を注いでもらいたい。考えてみるといい、暴力に暴力をもって対応したら(つまり「やったらやり返す」式)世の中メチャクチャになるのは、目に見えているんで、これはいったんその流れが定着すると、暴力の連鎖が延々と続くだけ。暴力団がなぜ(表面的には社会と共存しているように見えても)最終的には社会から受け入れられないかといえば、「最後は暴力でカタをつける」というそれこそが本質だからだ。筆者だって暴力団が、というより暴力が怖いし、それに対応する術(スベ)は持っていない。しかし、だからといって武装する気はないし、一番の問題は、個人がそれを「容認」しては絶対にいけないということなのだ。もちろん、社会や国がそれを容認するなどもっての他だ。無力や非力を晒け出し、暴力の犠牲になっても、それを「容認」してはならない。しかし日本は今、「有事法」その他で、ついに「最後は暴力でカタをつける」道を選んでしまった。こういう背景から必ず「暴力賛美」が生まれてくる。性や猥褻を賛美しても戦争が起きたという話は過去に例がない(笑)。しかし、暴力賛美から戦争が生じた人間の歴史は枚挙にいとまがない。もし、「緊急治安対策本部」や警視庁が、真に「治安」を考えるなら、この「暴力賛美」の傾向に早急に歯止めをかけるべきだろう。筆者は「べき」論は本当は大嫌いなのだが、これこそ早めにやるべき事柄なのである……。

[前のページへ]  [平加門TOPへ]


Copyright(c) 2003-2004 YABOU NO TEIKOKU All rights reserved.