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 『春日部・後編』(2)
「しかし...」警察なんて所詮こんなもんか。
「だけど、キミの言わんとしていることはわかる。だから仲裁だけはしよう」と言うわけで、さきほどの前田吟似の警官が店に行き、パンチパーマの店員を連れて来てくれた。
「さぁ、私はなにも口は出さないから、ここでちゃんと話し合いなさい」取調室のような場所にパンチ店員と二人きりにされる。
「お金返してくださいよ...」
「あれは入場料としてもらったんで、返せませんね」最初はびびっていたパンチも、警察官が立ち会わないと知ると急に横柄な態度に出た。
 この後1時間以上に渉って「返せ」「返せない」の応酬になり、いい加減うんざりしたパンチが警官に「あんまり店を開けてられないんで帰ります」と、言い残し席を立った。
 またもや取り調べ室に一人ポツンと取り残される僕。やってきた警官に「今度は怪しい店には入っちゃダメだよ」と、高校生並の助言をいただき交番を後にした。ただ虚しさだけを残して...。

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