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風俗情報

 『上野2』(1)
ドラゴン今中の夕やけ風俗少年VOL.18『上野2』

 友人と、上野で飲んだ帰り道、そいつがいきなり「風俗に行 きたい」と言い出した。
「N通りにイイ店があるんだよ」そいつは言う。
「ホントか…? 」なんでもそいつの知り合いが先日行った店 だという。又聞きか…。多少の不安感はあるものの、こちらも徐々に風俗に行きたい。という期待感が高まってしまい、誘惑 には勝てなかった。
「どんな店なんだよ」
「いや、ピンサロだって言うんだけど女が相当若くてカワイイらしい」
「ピンサロか〜」
「いや、それが普通のピンサロじゃないらしいぜ」えっマジか ?
「おい、普通のピンサロじゃないとすると…ほ ん ば ん か…?」
「いや、金次第じゃ、なんかそれもあるって聞いた」まぁ上野という街に本サロがあったとしても別段不思議ではないが、若くてカワイイ子がいる本サロとなると話は別だ。俄然行きたく なってきた。
 N通りは飲み屋が密集していて、その日も大変混雑していた 。
「おっここだ…」友人の指した店はポン引きが正面に立ってお り、いかにも胡散臭い。
「どうですか、うちはカワイイ娘ばかり、ねぇ寄ってってよ」
城南電機・故宮路社長に似た初老の客引きがいやらしい顔で呼 びかけてくる。その男が言うにはなんと今の時間なら30分5千 円と激安サービス中だという。
 怪しい、実に怪しいな…しかし友達の方はすでに入る気マンマンで、その親父が出した写真のパネルまで見ている。まぁここまで来てしまったら仕方ないとりあえず入るとするか。
 男性店員の後ろについてソファーへと案内されるが、店内は真っ暗で足元すらほとんど見えない。だが気配から察する限り、ボクと友人以外他に客はゼロ。もうこの時は「こりゃダメだ」という予感は確信に変わっていたが、ここで「帰るから金返 して」とは言えない。男というものは本当に情けない生き物だ 。
 薄い麦茶を飲みながら5分ほどソファーでくつろいでいると 、オシボリを持った50代中頃のオバサン(淡谷のり子似)がやっ てきた。
「ぶっ」と、口をつけていた麦茶を吹き出しそうになる。いや、まさかいくらなんでもそれはないだろう。
「ヨイショッ」推定体重75キロの巨体がどっかりと横に座ると、安物のソファーが6センチ沈む。
「あんた、なに飲んでるの? 」
「えっあぁ…」あまりの衝撃的出来事にしばし呆然としていると、東北訛り丸出しでボクを威嚇してくる。

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