■ ドラゴン今中の夕やけ風俗少年 特別編1-(4) |
「やめてよ。もうっ」ついにレイカが本格的に切れ始めた。おもむろに立ち上がったレイカはオレの顔を睨むとバスタオルを体に巻き、ドアを開けて出て行った。
ついにやってしまった。
さて、この後いったいオレにどんな展開が待っているというのか。正直なところ緊張感は無い、変に冷静な自分に驚く。待つこと5分(かなり長く感じたが)。ドアをノックして神妙な顔をした高津が入ってきた。
「あの…今、うちのコに聞いたんですが、お客さん。うちのシステムはご存知ですよね」高津は特に怒っている雰囲気でもなく、淡々と言い放った。
「えっええ、まあ…」罰金か、それとも別室送りか…。それにしてもフルチンで男と渡り合うというのはなんとも情けない。
「うちはそういう店じゃないんですよ。わかってますよね」
「は、はぁ…すいません」一応頭だけは下げておくか。
「ふ〜」ため息をつく高津。
「あの、服着てもいいですかね」この後どんな展開が訪れるのかまだわからんが、いくらなんでも素っ裸というのはマズイ。すると高津は何も言わずに部屋を出ていった。
服を着終わったころ、再びやってきた高津は言った。
「お金はお返しできませんので」
「えっ…」それだけ??
結局オレは暴力を振るわれることも、拉致されることも無く無事開放された。罰金の話などこれっぽっちも出なかったのだ。
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