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  ドラゴン今中の夕やけ風俗少年 特別編3-(2)
「だったらね、壱万円ポッキリ。これだと本番は無いんだけど、それ以外のサービスは全部あるから。ねっこれでどう? 」
「いや…しかし」
「ね、Oくん。いい加減諦めて、ここにしなさいって」いやいや、今までの復讐心から自然と笑いが込み上げてくる。
「そ、そうすか…」しぶしぶOはオヤジの後を付いて行く。オヤジが連れて来たのは区役所通り沿いにある築30年は経っているであろうボロビル。これはもう見るからに怪しい。外観を見ただけでとても無事帰って来れるとは思えない。オレは頃合いを見計らって「友達から電話が入ったから」と言って、その場を立ち去る。ご愁傷さまケケケ…。
 あとはOが戻ってくるまで漫画喫茶で時間でもつぶすか…。と余裕をこいてたらOがなかなか戻ってこない。すでに一時間は経過している。こうなるとさすがのオレも心配になってきた。もしかしたら拉致監禁されてるんじゃないか…いやまさか。
 しかしその心配は完全に取り越し苦労に終った。戻ってきたOは満面の笑顔を浮かべ、
「いやぁ〜。よかったっすよ」
「なにがよ? 」
「あの韓国人ヘルス、ボッタくりじゃないんすよ」
「ええっ」
「ホントに、2回も抜かれちゃいましたよ」Oのにやけ顔がさらににやけている。マッマジで……? 。じゅああのポン引きのオヤジは…いったい。
「いやぁ良心的なポン引きもいたもんですね〜」
「……」
 そう言われて見ればあのポン引きオヤジ、前の安部四郎とはどことなく雰囲気が違っていた。しかしだ。ついてないのはオレの方だよ。チクショー。
 
 なんて、幸運な。というわけで次回はもっと恐ろしい出来事が…。

つづく

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