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  ナンパ地獄変(4)-2

「ふ〜ん。ちょっとぐらいなら付き合ってもいいけど…」あまり乗り気ではないようだが、一応お茶だけなら。という条件でついてきたのはミキ二十歳である。どうやら定食屋のバイトが昼休みに入ったらしい。
「ミキちゃんは、ずっと京都の人?」
「うんそうだよ」
「ところで東京の人ってどう思う?」
「ええ、東京?キラ〜イ。大キライ」おいおい…。
「……」
「だって、なんかスカしてるじゃないですか〜」
「そんなこと無いと思うけど…」嫌悪感剥き出しじゃないかよ…。
「なんか生理的にイヤですね」生理的にってアンタ爬虫類や両生類じゃないんだから。
 この後ミキには携帯の番号をわたして別れたが、絶対かかってくることはあるまい。いやはや嫌われてるな東京。なんだか嫌悪感を通り越して敵意まで感じるぞ。それとも嫌われてるのはオレだけなのか。


 夕方になりナンパのポイントを木屋町通りから四条通りへと移す。そこで何人かに声を掛けたがめぼしい当たりは無し。そろそろ焦りの色が出始める頃でもある。いかんせんさっきの会話がプレッシャーにもなっているので大胆に行けなくなってもいる。と、考えている時…一人の美女がオレの視界に飛び込んできた。
 二十二歳のユウコである。典型的な京美人。この娘に声を掛けないヤツは馬鹿だ。オレは全身全霊を傾け口説き、やっとの思いでお茶までこぎ着けた…しかしここまでである。ユウコはこの後待ち合わせがあるとかで(ホントかよ)さっさと帰って行った。
 実に悪い流れだ。前回の埼玉に続いて自ら難所を選んでしまったという事なのか。こんな日はホテルに帰って部屋でHビデオでも観て過ごした方がいいのか…。河原町通りをとぼとぼとホテルへと戻る道中、これが最後と声を掛けたOL(千春、二十四歳)が網にかかったのである。スピードの仁絵に似ていて実にカワイイ。

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