■ ナンパ地獄変(8)-2 |
「こんちは〜」
「えっ、あっ、びっくりした〜」
「ははは…そんな驚かないでよ。ところでヒマ?」
「ええ〜全然ヒマじゃないですよ。これから友達に会いに行くんですから…」
「へ〜そうなんだ、じゃあオレも一緒に行ってもいい?」
「いいけど…って、でも友達の家、福島ですよ」
「これから福島まで行くの?」
「そう、高速バスで…」なんだよマジかよ。というわけで智子(十九歳専門学校生)ノリは悪くなかったのだが携帯番号だけ交換してバイバイ。まっ最初はこんなもんでしょ。
とりあえず暑いので、一緒にお茶だけでもしてくれないだろうか…という願いも空しく、時は過ぎていく。そうこうしてるとサンロードのアーケードを歩く一人の巨乳を発見した。オレは反射的に声を掛けていた。
「あっ、ねえ…どこ行くの」
「えっ、なんですか」近くで見るとその乳のデカさが良くわかる。推定Fカップ。
「いや、ヒマかな〜と思ってさ」
「ヒマじゃないですけど…」
「だってヒマそうじゃん。クリームソーダでも飲まない?」
「とりあえず友達とこれから会うんですよ、だから無理」しかしオレは嫌がる恵里香(十九歳、OL)を強制的に喫茶店に拉致した。
「もう…しょうがないなあ。友達から電話が来るまでですよ」
東北娘の頼まれると嫌とは言えない性格に感謝しつつ。オレもやっとこさ涼を取ることができた(仙台初)。しかし三十分もしないうちに恵理香の携帯にコールが。
「じゃあ、もう行くね」席を立つ恵理香。
「あっ、そっその前に…」
「えっなに?」
「オッパイ揉ませてくんない」
「バカ!」
やっぱりだめか…そうだろうな。しかし三十分ほどサ店で休んだだけだが、だいぶカラダも楽になってきたぜ。ここから気合いを入れるか。しかし気合いだけではなんともならないのがナンパの辛いところ。数人に声を掛けるもX続き、いかん。
しかし下手な鉄砲も数うちゃ当たる。の格言通り、出勤前のホステス(千春、二十歳)をなんとかゲットした。とりあえずまたサ店へ行く。
しかしこの千春はなんとも性格に難アリだ。自己中心的かつ我儘なのか、しゃべってて全然面白くも何ともない。
「アタシも別に好きでホステスやってるわけじゃないし〜」
「だったら辞めればいいじゃない」
「そんな、辞めたら生活できないじゃないですか〜」この語尾を伸ばすしゃべり方もムカツク。
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