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  ナンパ地獄変(8)-3
「ふ〜ん、だったらソープで働けば?今より給料よくなるんじゃない」
「ひっど〜い」
 ひどいのはお前だ!お前みたいなキャバクラ嬢に金を使ってるヤツの身になってみろっつうんだ。いかん暑さで脳がやられてきたようだ。こんなヤツにいつまでもつき合ってたら暴力沙汰を起こしかねない(*編集部注・自分で声をかけたくせに)ここは早々オサラバするに限る。
 いかんな〜。そろそろ日もとっぷりと暮れてきた。しゃあないここは一発テレクラでも行くか。ダメならテレクラ…このいかにも短絡的な発想はいかがなものか…とも思うが、オレも必死なのだ。わざわざ東北くんだりまでやってきて「失敗しました」じゃ読者様に申しわけが立たない。早速何件かあるテレクラの内から適当にチョイスしたMという店にGO!。
 愛想のない店員の話によると、その店は入店料三千円を払えば閉店まで何時間いてもOKというシステムらしい。もちろん外出も自由だ。う〜む。早取り制とはいえ東京ならば夢のようだが…電話の鳴りはどうなんだ。オレは狭っ苦しい室内で悶々とコールの来るのを待った。しかし…三時間以上いてまともな会話ができたのはたった一人。しかも最後はガチャ切り。なんなんだよ。
「いや〜、うちはヤラセは一切使ってないからコールにバラつきがあるんですよ」という店員の逃げ口上はもう聞き飽きた。だったらもっと営業努力しやがれ!言い訳ばっかり上手になりやがって。
 怒りの納まらないオレも、結局この日はホテルに戻り布団かぶって就寝。明日に備えることにしたのだった。
 朝。あまりの暑さに目が覚める(オレは冷房かけて寝るのがダメなのだ)まだ八時前じゃんか。仕方なくホテルのバイキングで朝食を取りながら今日の作戦を練る。作戦ったって、特に秘策があるわけでもないしな…。納豆で飯二膳半。
 ちょっと早いが十時前には出撃を開始。なにせ仙台は東北各地から若者が集まってくる場所だ。青森や秋田あたりから早朝やってくる娘がいてもおかしくない。と勝手な判断をしつつ昨日と同じくアーケード街を攻める。すると五分も経たぬうちにモー娘の矢口真理+十五キロ(ようするにデブ?)の彩子が網にかかる。
「ヒマなの?」
「う〜んバイトが十一時から入ってるんですけど…」う〜むケツカッチンじゃな〜。名残り惜しいがここは致し方ない。しかし今日は昨日とは打って変わって順調。この好調さを持続させたいところだ。
 続けて五分後、ピンクのカットソーが似合うユカ(二十歳、短大生)をゲット。すかさずサ店でお茶。

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