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  ナンパ地獄変(8)-4
「東北は何をしにきたんですか?」
「いや…まあ、取材(ブブカの)だよ」
「取材?へ〜すごいな〜出版社の人なんですか?」
「うん…まあ、そうね…ハハ」逆取材されてタジタジのオレであったが。ユカの物怖じしない性格に即Hは無理と判断し、ここはスルーすることにした。
「じゃあバイバイ」
「取材がんばってくださいね」
 まあ、付き合うにはイイ娘なんだろうけど、積極的過ぎる女ってのもなんだかやりにくいよな…。それにしても今日も暑い。まだ午前中だというのに、すでにオレの着ているTシャツは汗でベトベトになってきた。一旦ホテルに戻るか…。と思いかけた時、デニムのワンピを着た一見コギャル風(内山理名似)の娘に遭遇。


「ち〜す」
「なんですかいきなり…」
「いや、ヒマかな〜と思って」
「別にヒマじゃないです」なぜか不機嫌である。しかし無視してこないところは脈アリと見た。
「いやあ、オレ東京から取材できてるんだけどさ」
「何の取材なんですか?」取材と聞いて一瞬瞳が輝いた。
「いや…仙台にヒバゴンが出たって聞いてさ、その取材なんだけど」
「そんなの出るわけないじゃないですか。お兄さん宮城をなめてますね」口調は怒っているが、顔は半笑いである。
「じゃあ、イエティかな…出たのは」
「ああ、イエティならたまに出ますけどね」くだらないジョークにも段々と乗ってくるリカ(十九歳、大学生)まんざらではないらしい。(ちなみにヒバゴン、イエティともに伝説の雪男である。どうでもいいことだけど)
「なんで機嫌悪いの?」
「えっ…」
「よかったら話して見れば」
「うん。実は彼氏と別れたばっかなんだよね」
 ラッキー。いままでの経験上から言っても彼氏と別れたばっかりの娘は落ちる確立がかなり高い。
「そうなんだ…じゃあ寂しいんじゃないの」
「うん…まあ、でもしょうがないから」
「まあ、元気出そうよ」と励ますふりはしていても内心はどうやって口説こうか必死である。とりあえず昼食どきなので仙台名物の牛タンを二人して食べることに…。旅の楽しみですな。
 食事を終えたオレとリカはすっかりと打ち解けてまるで先ほど初めて会ったのがウソのようになっていた。

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