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  ナンパ地獄変(17)-5
「まさか東京からナンパしに来たんじゃないですよね」思わず飲んでいたアイスコーヒーを噴出しそうになる。
「そ、そんなわけないじゃない」
「じゃあ何しにきたんですか? 」いきなり詰問かよ。まいったな〜。
「取材だよ(ブブカの)」
「へ〜雑誌かなんかですか? 」
「そうそう」
「和歌山ってなんにも無いですよ…」うんうんそうだね。
「何にも無いといえばテレクラも無いよね」
「えっ、テレクラならありますよ」
「ど、どこに?」思わず身を乗り出すオレ。
「北口の大きな通りに二軒くらい…」
「きたぐち…か」
「行くんですか? 」
「ハハハ、行くわけないじゃないの、何言ってるの」
「あやしい」
 なるほど北口(駅の逆側)とは盲点だった。友達との待ち合わせがあるという啓子をとっととリリースして北口へ走るオレ。テレクラに到着したときには汗ビッショリ。
 店員の態度もなかなか丁寧で、店内に貼られた広告関係を見ても鳴りは期待できそうだ。ただシステムが早取りのため雑誌やビデオを見てのんびりできないのが難点といえば難点か。
 しかし期待とは裏腹にコールが無い。客はオレの他に2〜3人。10分に一本ぐらいの割合で鳴ることは鳴るのだが、慣れてないせいか取れないんだこれが。なんとか一本目のコールを取ったのは入店から一時間以上が経過してからだった。
「もしもし」
「あっこんにちは」どうやら公衆コールのようである。
「あのさ、援助なんだけどダメかな? 」まっ公衆コールで援助以外の電話を期待するというのも野暮は話しだ。
「ふ〜ん、でいくら欲しいの? 」
「3なんだけど…」た、高っ。バカ高じゃんか。
「あのね、そのかわり友達もいるから3Pなんだけど」
「マジ? 」3Pで3万円なら高くはないぞ。オレは取るものもとりあえず待ち合わせ場所の駅前に走る!!。
「早かったじゃん」18歳の二人組みショートカットの智子とロンゲの亜矢子。身長も160と150センチというデコボココンビでなかなか可愛い。
 オレはこの奇妙な取り合わせの二人組みをホテルでたっぷりと堪能させてもらった。

 やっぱり最後はテレクラに頼っちゃったけど、リーズナブルな価格で3Pも楽しめたことだし、これはこれでOKとしよう。しかし今回の和歌山編はまだ関西リベンジへの序章にすぎないのだ。
 次回、大阪激闘編へつづく…。

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