■ ナンパ地獄変(18)-2 |
「仕事? 」
「えっ、そうそう。仕事のついでにね」
「へ〜。大変ですね。でも仕事中にナンパなんかしちゃダメなんじゃないですか」あららら説教されちゃってるし。
「はぁ、すいません(ショボン)」
なんだかんだ言いつつも打ち解けてくれたアサ美は携帯の番号だけは教えてくれたので、まっヨシとしよう。なんだか大阪人のペースに巻き込まれているような気がするな。
いかんぞ。
流れを変える意味で今度はキタ新地方面へと足を伸ばす。ここらでナンパするのは難しいかもしれないが、テレクラの位置確認だけはしておいた方が良さそうだ。(なんか早くもテレクラ頼りというのもチト情けないが)
ホテル街と風俗街が背中あわせに隣接する曽根崎を通ると、やり手ババァが「一時間一万円でどう? 」と声をかけてくる。真昼間だというのに仕事熱心だこと。
「ねぇ、うちはさぁ昼間は堅気の娘しかいないのよ、ホントよ」えっ? なんで昼間なのにOLがいるのか疑問だが、
ひやかしのつもりで顔だけ見る事にする。
「お兄さん、24歳のOLなんだからやらなきゃ損よ」などと下品な顔を浮かべるババァだが、実際の娘はピンクの電話のデブを腐らせたような女で、とても24歳のOLには見えん。
「お姉さん!! 本当にあの娘、24歳なの???」と詰め寄ると。
「あれっ26歳だったかしら…」などとトボケ顔を決め込む。いい加減にしろ!! どう贔屓目に見ても35くらいだろうが。
クソッ、無駄な時間を使わせやがって…などとぶつくさ言いながら歩いていると、向こうから茶髪の黒いTシャツ女が目に入り、すかさず声をかける。
「ねっ、もしかしてユカリちゃん? 」
「ええ? 全然違いますよ」(この人違い作戦は意外と使えるので試して見てください)
「あれ、違ったっけ、マユちゃんだっけ?」
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