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風俗情報

  ナンパ地獄変(20)-1
ナンパ地獄変 高知


世界情勢が緊迫する最中、ナンパなんぞしておって果たしていいのか? という疑問も多々ありますが、ふと街中へ出て見ますと、そんなものとは一切無縁といったお気楽な若者が能天気な面して闊歩しています。いや、戒厳令が敷かれたら真っ先に死ぬのはオレたちだろう。
 今回はついに四国へと初上陸である。実際にオレも四国には行った事が無い。しかし飛行機を使うと点から点だから、なんともこう旅行というか、旅の雰囲気が全然出ないので情緒もへったくれも無い。飛行機の中は爆睡してたし、飛行場からのバスもずっと寝ていた。起きたら市内のホテル前と、実はまだ八王寺だよ。と言われても信じてしまいそうだ。
 睡眠もバッチリだし、早速市内観光といくか。台風の影響からかまだ小雨がパラつく生憎の天気。はりまや橋を見つけやっとここが高知だったことを確認する。しかしドカベン16巻の中で犬飼小次郎が「真紅の優勝旗がはりまや橋をわたるんだ」というセリフあり、いったいどんな大きな橋かと期待していたら…これ橋というより欄干だけ残したミニチュアじゃないの? 本物のはりまや橋はいったい何処にあるんだろうか…。
 ヤングの集まりそうな場所はまず帯屋町というアーケード街である。というかハッキリ言ってここしか無いんじゃないの。だが、小雨のためか週末とはいえそれほどの賑わいもなく閑散としている。やっとの思いで大丸デパートの前で第一のターゲットを発見、声をかける。
「東京から来たんだけど…」
「あっそうなんですか」
「よかったらお茶でも飲まない? 」
「まっお茶だけだったらお付き合いしますけど…」
 というわけでOLのさやか(二十二歳)と四国初のティータイム。ここでなんとか高知の情報を教えてもらう。どうやら飲み屋街は帯屋町の一本向こう側の甘代橋通りに集中しているらしい。また風俗街ははりまや橋近くの堺町にあるという。結局さやかとはアイスコーヒー飲んだだけだが、貴重な情報をいくつか得ることができたので◎。
 一旦ホテルに戻り体制を整えてから再び街へ、パラついていた雨もどうやらあがったようだ。
 午後5時30分、夕方になって若干人通りが増田な気もする。なにせ今日は週に一度の花の金曜日だ、オレだってもっと盛り上がりたい。中央公園からワシントンホテルに抜ける道でギャル風の娘を発見、声をかける。
「…というわけで、どうすか、飲みにいかない? 」
「でも〜、アタシこれから仕事なんですよ」二十歳のあや香は水商売らしい。
「う〜ん。じゃ仕事が終ってからは? 」
「それならOKですけど、何時になるかわかんないですよ」
「いや、オレは待つよ、あや香ちゃんのためならば」
「じゃあ」と、携帯の番号は聞き出したものの、ホステスの言葉をそうそう信じてもいられんしな。期待は薄い。
 つづいて今度はヘビ柄のジャケットを着た陽子(ニ十一歳、ホステス)をゲット。

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