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  ナンパ地獄変(23)-3
「そ、そうすか…それはよかったですね、アハハ」
 てな感じでなんだかよくわからないうちに沖縄一日目の夜はふけてしまったのだった。
 翌日、朝方まで雨は残っていたのだが正午近くにはすっかりとあがり晴れ間の見えるいい天気になってきた。絶好のナンパ日和である。朝メシも食わずに早速国際通りへと繰り出す。
 やっば外人が多いな〜なんて思いつつ歩いていると、ジュディマリのユキちゃん似のまり(二十歳、無職)とすれ違い、迷わず声をかけた。
「あのねナンパとかって、どう思う?」
「ナンパですか? いや、あんまり好きじゃないですね〜彼氏もいるし」ここで東京から来たことを告げると、「ふ〜ん」といった実にそっけない応え。やっぱダメか…。
 仕方ない。続けて遠藤久美子似で性格の良さそうな知恵子(二十一歳、OL)をゲット。いきなりサ店に誘う。
「仕事で沖縄に来たんですか? 」
「そうだよ、雑誌の取材でね(ブブカの)」
「大変ですね〜」
「いや、ホントに大変なんだよ、毎月毎月ね…」
「は? 」
「いや、こっちのこと」確かにこの千恵子ちゃん、ノリは悪くないし、僕の話しに対する食いつきも抜群なんだけど、いかんせん真面目なんだよな〜。マジメ過ぎるんだよキミは!! これじゃHな話題をふったりすることなんてできないじゃんか。もうっ。てなわけで、サ店でグアバジュースだけ飲んでバイバイ。難しいな〜。
 なんて嘆いていたところで時間だけは刻一刻と過ぎていくだけ…。国際通り沿いのOPA付近は若い娘が多く生息しているのだが、制服の女子高生ばっかり。いくらなんでも高校生はな〜。そんなとき、なぜか不機嫌そうな加護ちゃん似の由紀子(十九歳、花屋勤務)と偶然視線が合い、とりあえずマックでお茶することに…。
「学生なの? 」
「違うよ、バイトしてるんだ花屋で」
「へー、そうなんだ」
「花が好きだから…」
「ふ〜ん」話した感じがどうも暗いというか、不機嫌というか…ノリが悪い。
「怒ってるの? 」と聞いて見ると。
「ううん、いつもこういう感じ」
「そっか〜。それじゃあしょうがないな…」って、なにがしょうがないのかちっとも理解できんが、なぜだ。こんなに友好的な沖縄県民なのになぜ当たりを引かないんだろう。もしかして今年は天中殺か? などと弱気の虫が顔を擡げ出したころ。最初で最後の大当たりはやってきた。
 このままじゃまたテレクラか…。などと、肩を落とし、店先に所狭しと並ぶお土産を物色しようとしていた矢先。国分佐智子似のみなみ(二十歳、学生)と出会う。
「なに勉強してるの? 」
「英語とフランス語ですよ、アハハハ」
「えっ、なにがおかしいの? 」

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