■ ナンパ地獄変(25)-4 |
「いいよな〜学生は…ところでオレの泊まってるホテルの部屋へ来ない? 」
「えぇ〜Hですね。でも今日は無理。だって生理だし…」おいおい生理じゃなかったらOKなのかよ。
「別にオレは生理でも気にしないけど」
「アタシは気にしますよ。それに彼氏にも悪いから」チッ。それじゃ仕方ないな。
流れは悪くないんだけど…どうも今一つ乗りきれないな。糞切れが悪いっつうか…なんというか。麻雀で言えば牌パイは悪くないんだが、ツモが悪いんだな。
しかしここにきて高知から痛かった足が、本格的に痛くなってきたぞ。まずいな。それにしてもオレは毎回ナンパツアーに出掛けるたびに、一日いったい何キロ歩いているのだろうか。おそらく10キロ以上は歩いてるような気はする。それ考えるとマジでハードだ。読者の皆さんは理解してくれないだろう。ホント、辛いんだから。
と、ぼやいて見ても始まらない。ベンチで休憩を取っているとき隣に座っていた娘に話しかけてみた。
「いや、足が痛くなっちゃって…」
「マメですか? 」
「いや、どちらかというと捻挫のような痛みで…」
「靴のサイズが合ってないんじゃないですかね」などと、真剣になってくれた正美(十九歳、専門学校生)。どうやら医療関係の学校に通っているらしい。
「へ〜東京から来たんですか…お仕事かなんかで」
「そうなんですよ。大変でしょ」
「そうですね」
「どうですか、お茶かカラオケでも」
「いえ、そういうのは両親から固く止められてるんですよ」なるほど。できたご両親ですな。オレなんかに引っかかったら最後、確実にカラダを奪われますからね。ヘタすると心まで奪われかねないし。正解ですよそれは。
少し休んだだけで、だいぶカラダも軽くなった。そろそろ気合を入れ直すか。
そろそろ西日が傾きかける頃合いでもある。今日あたりは早々にナンパを片付けて道後温泉にゆっくり浸かりたいという儚い希望もあるし、この辺でなんとかしないと。そんなとき学校帰りとおぼしき、極端に足の運びが遅い娘を見つけた。声を掛けないわけがない。
「よっ、カラオケとか行こうよ」
「えっいいですよ」と、一発OKの真実(十九歳、大学生)
ガクッ。軽いな〜。なんて歯応えが無い娘なんだ。しかしそうは言ってもルックスは酒井若菜に似ていて悪くない。しかも服の上からもわかる巨乳(おそらくDかEカップ)と問題無し。これは楽しいカラオケタイムになりそうだ。
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