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  ナンパ地獄変(25)-3
「いや、なんか急に調子悪くなってきちゃって…」実に苦しい言い訳である。しかし雌豚もそれで察したのか。
「じゃやめてもいいよ」と言ってきた。とりあえずホッとする。
「ここで降りなよ」と車を急停車させ、とっとと走り去った雌豚。しかし本当の恐怖はここから始まったのだった。なんとオレの携帯電話にイタ電の嵐。オマケに伝言ダイヤルにまで番号を吹き込んだらしく、見知らぬアホ男どもがもう掛けてくるわ、掛けてくるわ。クソッ死ね!! 雌ブタ!! だいたいヤロウも、ヤロウだ。伝言ダイヤルに入ってる直電などイタズラに決まってるだろうが。マジでバカばっかりだぜ。
 あぁ。もう…と、肩をガックリ落としながら大街道のアーケードを歩いていると、自転車に乗ろうとしている金髪娘を発見。とりあえず声を掛けてみた。
「もう帰っちゃうの? 」
「えっ…うん。そうだけど」
「お茶でも飲もうよ」
「えっ、まぁいいけど」
と、簡単に誘いに乗ってきた舞子(十九歳、フリーター)であるが、うまく行くときというのはこんなもので。ホテルのラウンジで三十分ほど談笑した後、「部屋へ来る? 」との問いに、まったく嫌がる素振りを見せずについてきた。しかもそのセックスの内容と来たらもうハレンチ極まりない。とてもここで書き表せないほどの乱れっぷりであった。
 結局午前三時過ぎまで、腰がぬけるほどヤリまくって舞子は帰っていった(自転車で)。
 翌朝、十二時頃目覚めると外は快晴。いや今日もまた絶好のナンパ日和だ。コンビニで購入したサンドイッチも気分で美味く感じるもんだね。

 さてと。本日はどこから攻めるか…と言っても大街道と銀天街、千舟町くらいしかない。この繁華街一帯をぐるぐると回るしかないのだ。しかし散策開始から十分ほどで1発目の当たりが出る。二十歳のフリーター良美だ。
「あはははナンパですか? どうしよっかな〜」と、口を開けて笑う良美。だがアッサリとOK。
 なにが「どうしようか」だよ。なんだかこういう積極的な娘も考えものだ。ナンパは苦労して勝ち取るから嬉しさも倍増するんであって、簡単過ぎると拍子抜けだ。これでルックスがよければ文句もないのだが…。適当にお茶だけ飲んでバイバイする。おそらくホテルに誘ってもついては来ただろうが、まだ日も高いのでやめておこう。
 アーケード街が尽きるまつちかタウンまで行ってから引き返し、またラフォーレまで戻ってくる。やはりヤングが多いのは大街道だ。松山の若い人間はほとんどこの場所に集まって来るといっても言い過ぎではない。いや、地方都市などどこもそんなもんなんだろう。オレが知っている熊本、山形、青森、高知、盛岡あたりの繁華街はみんなこの程度の規模だ。
 ラフォーレ前でやけに日に妬けた娘(静香二十歳、大学生)をゲットする。
「買い物に来たの? 」
「そうなんですよ」
「オレ東京から来たんだけど、お茶でもしない? 」
 というわけで、近くのサ店へGO!。
「学校は休みなの? 」
「うん。試験休みだよ」

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