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風俗情報

 ヘンタイ・ロード(1)-1

ぼったくり店へ行ったことがある
この原稿を書くためにあれこれ思いだしていたのだけれども、上京してすぐのころ、一度だけ風俗店へ行ったことがある。自ら進んでいったわけではない。場所は歌舞伎町だった。ちょっとだけ酒を飲んでガチンコをやったら、かなり買った。景品交換所の前で男に声をかけられた。パチンコに勝ったということもあり手元に現金がけっこうあったので分からないままその男について行ったのだが、今から考えるとそこはボッタクリの風俗店だった。
 今この思い出してもなんであんなところに行ったのかよくわからない。魔がさしたとしか言いようがないのだ。言われるものにとにかく男についていったらそこは狭い個室マッサージのような部屋だった。オレ自身が20代の半ばぐらいだったけれども出てきた女性も同じような年格好だったと思う。黒いエッチな下着をつけている女性は中肉中背、色黒の涼しい目をしていた。髪は当時流行の聖子ちゃんカット。この下着を脱ぐにはいくらか出せと言われた。女の裸を見たいけれども金を払っているほどではない。それを女に告げると少し戸惑っている様子だった。たぶん普通の客と違っていたのかもしれない。とにかく早く済ませようと思ったのかオレのチンコをしごき始めた。ちょっと興奮していたせいもあったのかあっと言う間にオレは発射してしまった。たぶん女の方はチンコをしごきながら、フェラチオするにはいくらとかそういう交渉をしたかったのかもしれないけれどもあっという間に発射してしまったオレに対して、金をくれと言った。もはや発射してしまった後なので払う気もなく店の入り口で払った1万円ぐらいの出費で済んだと思う。こちらのそんなに金があったわけではなく、まあこんなものかと思った。もともとオレは自分から女の子の体を触るとかいうことは苦手である。さらに言えばフェラチオよりも手コキのほうが好きだ。そして裸よりも下着姿のほうがエロだと思う。そんな少し普通とはずれている経験がこの時は幸いしたのであろう。「ケチ」と女が罵倒する声を背中に聞きながらオレは店を後にした。
 少し長くなりすぎてしまった。たぶんこれが30代までのオレの風俗体験なんてある。ただし、風俗嬢の友達をたくさんいた。彼女たちが話すのは客の悪口が中心だ。そんな話を聞くにつけだんだんと風俗そのものが嫌になり、30代は1度も風俗に行っていない。

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