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風俗情報

 マグロの独白(1)-1
 てっきりセックスやりまくりなのかと思っていた下関マグロが、なんと1年半も禁欲生活を送っていたのだという。しかし、ついにその禁を破ることになった。それは『露出者』という本を書いたのがきっかけだったのだが、さて、その相手は…。


 かつて、レディースコミックに連載していた頃のオレは、何かに取り付かれたようにセックスしていた。ちょうど92年あたりから97年くらいまでだ。連載の内容は女性読者とのエッチ体験をそのままレポートするというもので、まさにセックスすることが仕事だったりした。これはモテないオレが考え出したセックスをするための装置(メディア)だったのだ。毎日のようにセックスしたい女から電話がかかってくるなんてパラダイスだと思っていたのだが、いざそれが現実となった時、どうしようもない絶望感に襲われた。セックスの対象が何の努力もせずに手に入るという生活は、オスとしての本能を低下させるるし、それは生きるためのエネルギーを失わせるものだった。このまま続ければ、この年で老衰してしまうような気分になったのだ。そこで、オレは連載を降りることにした。ちなみにセックスしまくり時代の話は『マグロのぬるぬる日記』(鹿砦社)に収められているのでそちらを読んでほしい。

 とにかく、オレはその日以来しばらくセックスをしない生活を送ることを決意した。女の子がウチに来り、場合によっては泊まっていくこともあったが、セックスはおろかキスさえもすることはなかった。男の場合は自分がしないと決めてしまえば、しないでいることは簡単だ。

 レディースコミックへの連載を終えると、あれだけ毎日かかってきた電話もパタッとかかってこなくなった。まあ、世の中というものはウツロイやすい。不思議なことにセックスしなくなり、禁断症状の時期も過ぎると、不思議なことにセックスやオナニーをしなくても平気になってきたのだ。年齢のせいもあるのだろうか。性欲が低下してきたのかもしれない。

 そんななかで今年の3月に書き下ろしの『露出者』が出版された。表紙にはどーんと自宅の電話番号が載っている。これでかかってきた電話は、かつてレディースコミックに連載していた時期から比べると断然少ないのだが、それでも女性からの電話はあった。

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