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風俗情報

 マグロの独白(12)-1
スワッピングへの道は険しい

 女性の独特の世界というのは我々男性からすると理解しがたいものがある。そのひとつが生理だといっていい。男性の中には生理中の女性とのセックスは苦手だという人もいるが、生理が大好きという生理フェチの男までいるから、世の中不思議なものだ。

 世の中には信じられないフェチの人々がたくさんいる。それらは『おフェチでいこう』(風塵社)という僕の本の中でもずいぶん紹介した。しかし、その後も次々と新しいフェチを発見している。発見場所はたいていインターネットだ。匿名で情報発信できるインターネットの出現は性癖のカミングアウトを加速させている。そんな中、最近見かけたのが、生理中の女性が大好きだというフェチ。汚物フェチである。たしかに、以前からこういうフェチのあることは知っていた。しかし、僕は苦手である。たしかに、イメージの世界ではなんだかいいような気がする。ただ、現物を目の前にすると萎えてしまうのだ。

 大学性の頃、山奥のホテルで住み込みのアルバイトをしたことがある。夏休みだった。僕はトイレの掃除をやらされていた。トイレ掃除といっても爺さん婆さんぐらいしか泊まりに来ないホテルで、そんなにたいへんではなかった。ところがバイトを始めて1週間後。女子大生のバスケットチームがそのホテルで合宿することになったのだ。かなりの人数がやってきたが、とにかくその日からトイレ掃除は大変だった。汚物入れにはギッシリと使用済みの生理用品があった。それをゴミ袋に入れていくのである。おもしろいことに、女性の生理用品の捨て方と言うのは様々である。プラスティックの汚物入れにそのまま放り込んでいるのもいる。これには困った。箱の中に血がべっとり執着していたりする。せめてトイレットペーパーにでもくるんで捨ててくれればいいのにと思ったものだ。逆にそこまでしなくてもいいのにというほど、トイレットペーパーでグルグル巻きにしている者もいる。ソフトボールぐらいの大きさである。なぜここまでする必要があるのだろうかと思うほどだ。運動部ということでタンポンの使用者が多かったが、今から20年も前の話だから、いまはどういう状況かはよくわからない。しかし、真夏の日、冷房のきいていない女子トイレでの汚物収集はその生臭さに閉口した。たしかに最初は好奇心もあったが、仕事となるとそういうものも消え失せていた。

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