■マグロの独白(13)-1 |
インディーズからパーソナルへ
ひところインディーズビデオというのが話題になった。大手のメーカーでは撮らないようなマニア度の高さが人気だったが、今はそれがパーソナルな時代に変わりつつある。もちろんそれだけにマニア度はさらに高くなっているのである。
ビデオを撮影して売ってみた
金もないのにデジタル・ビデオ・カメラを購入してしまった。自分が主催するインターネットのホームページ「パイ投げ倶楽部」でオリジナルビデオを撮って売るためである。いや、実際、撮影だけならカメラを借りればいいのだけれど、どうしても購入しなければならなかった理由は他にある。それはビデオ編集するためである。かつて、パソコンでビデオ編集ができると言われ始めた頃、実際のところははまだまだ大変だった。キャプチャーボードが必要だったし、安くて簡単だとされていた編集ソフトも実はけっこう値段は高く、操作も大変だった。ところが、ビデオ・カメラも進化したし、パソコンも数段にパフォーマンスが向上した今日では、それらが本当に簡単に行えるようになったのだ。
今回、僕がビデオを作って売ろうと本気になった理由のひとつはライターの仕事が減ってきたことにある(ばうすたーん社のみなさん、どんどん仕事ください!)。年のせいか、業界そのものに元気がないのか。たぶんその両方だろう。
で、とりあえず今世紀に入ってから、手持ちのビデオを実験的に販売してみたのだが、これがいっきに10本も注文が入り、1月末までで30本が売れたのだ。実はこのビデオ、本当は売るつもりなんてなかった。去年の夏のことだ。「パイ投げ倶楽部」のオフ会で、ラブホテルのバスルームで女のコ4人にパイ投げをしてもらった模様を会員の1人がビデオに撮っていたものだ。
もちろん、ビデオテープそのままでは商品にならない。それをプロジェクト・ワイの東山さんが編集をし、販売までこぎつけたのだ。