野望の帝国 野望の帝国

風俗情報

 マグロの独白(13)-2
 東山さんというのは、本業は一流企業の社員なんだけれど、副業でウエット・アンド・メッシー、つまり、女のコが着衣で水に濡れたり、汚れたりするビデオを撮影し、売っている人である。彼はここ4年で40タイトルものビデオをリリースしている。たぶん、この分野では先駆的な人だろう。もちろん会社には内緒で商業活動を行っているのである。おかしなエピソードがひとつある。法律が変わり、ホームページでエロビデオを売る場合には警察の許可が必要になったときのこと。東山氏も所轄の警察に風俗営業の許可を申請に行った。で、服を着たまま女性を濡らしたり、汚したりするビデオだと説明したら、警察官から「それは問題外だ」と言われたらしい。フェチのジャンルにはこういうことが起こる。すなわち、一般的に見れば女のコが裸になっていなければ、それはエロではないのである。しかし、実際のところは東山氏の作品を買う人はオナニー目的なのである。このギャップがまたおもしろい。


そんなWAMビデオ監督の先輩である東山氏が編集してくれた「パイ投げ倶楽部」のビデオは30分と短いこともあり3500円の価格で売り出した。告知はホームページのみである。売れるかどうか半信半疑だったのだが、1週間で20本の注文が入り、そのとき呼んだ女のコのモデル代、場所代、パイの材料費などは償却できた。

あとは売れれば売れるだけ儲けになるのである。これは悪くないと思った。そこで、第2弾、第3弾を出そうと目論んでいるのである。

WAMの世界では、その他にも多くの監督がいる。誰もがホームビデオカメラを持ち、自分で編集しているのだ。たとえば、本業をやめて、個人でビデオレーベルを立ち上げた人もいるのだ。それだけ市場はあるということだろう。なかでもユニークな監督といえば、女装者のことねちゃんだろう。WAMビデオの中でも唯一セックスシーンがあるものをリリースしている。そして、他の監督と彼女(というか彼)の場合は自分も出演してしまっている点かもしれない。絵の具まみれになって(といっても通常のAVなどではちょっと汚す程度なのだが、WAMビデオの場合、誰が誰かわからないほど頭のてっぺんから全身をドロドロにしてしまう)セックスをしているのだが、生々しさがまったくない。


2体の泥人形がモサモサ動いているようなかんじである。顔射もキメているのだが、絵の具まみれなので、どれが精液かもわからない状態だ。一般の人にとってはなんとも異様な光景だといっていい。しかし、それでも買う人はいるのだ。

[前のページへ] [下関マグロTOPへ] [次のページへ] 


Copyright(c) 2003-2004 YABOU NO TEIKOKU All rights reserved.