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第1回 <究極の言葉攻めを求めて>
マグロ風俗ってなに
「原稿がヌルいんで、なんとかしてもらえませんか」
編集長が怒っている。うーん、そうか。がんばっているつもりなんだけどなぁ。言い訳がましいことを言うと、
「人気ないんですよ。ほら、この順位を見てくださいよ」
そうか。ベストテンにも入っていない。うーむ、これじゃいかんあんぁ。
さらに他のライター陣の奮闘ぶりを示しながら、こういうふうやってください、などと叱られる。そっか、なんとかしなくちゃなぁ。でも、僕はビビリだから、他のライターさんみたいに隠し撮りとかなかなかできないしなぁ。どうしよう、やめさせてもらおうか。でもなぁ、これまで風俗のことはまったくわからなかったんだけど、ここの原稿を書くことで、風俗の楽しさが少しわかってきたからなぁ、もう少し続けてみよう。ってことで、これからはもっとピンポイントで取材をしていこうと考えた。というのも並みいる風俗ライターの方々の原稿に比べれば、僕のように風俗初心者の原稿はヌルい。だからこそ、ほかの人はあまり取材をしないような分野を取材していこう。そうだ、M性感なんてどうだろうか。そうしよう。
こう考えたきっかけは、ワニマガジン社から発行されている「ドクロス」という雑誌に<マグロ風俗>という原稿を書いたことにある。僕の名前が下関マグロだから、この原稿を頼まれたのだけれど、最初は“マグロ風俗”と聞いてもピンとこなかった。なんでも受身の風俗ということだ。客である男性はなにもせず、ただ風俗嬢にされるがままというものだ。もちろん、女の子の体をさわることもできない。ちょっとMっぽいんだけど、SMでいうMとは少し違う。SMというのは痛めつけられたりするわけだけれど、マグロ風俗は、辱められたり、一方的に気持ちいいことされたりってかんじだ。
で、いくつかのお店を取材した。ほとんどは編集の澤田君がさがしてきたお店だったのだが、そのなかで僕が1軒だけ推薦したお店があった。それがC.Cキャンディーである。
なぜ、ここを知ったのは「噂の真相」という雑誌に1ページ広告を出していたからだ。で、「ドクロス」で取材をする前に「夜遊び隊」という雑誌で取材したのだ。そのテーマはCFNM風俗というもの。ちょっと話がややこしいのだけれど、ガマンして欲しい。「CFNM」というのは「Clothed Female Naked Male」の略である。わけわかんないよね。直訳すれば「着衣の女性に裸の男」ということになる。で、このときに取材に行ったら、これがめちゃくちゃおもしろい店だったんだ。「夜遊び隊」では僕がカメラマンをやり、編集の山ちゃんというのが、体験取材の男優さんであった。他にもいくつかのお店を取材したわけだけど、ここだけがダントツでおもしろかった。3Pコースという女の子が2人つくもので、さまざまな言葉攻めなどされるわけだけれど、取材なれしている山ちゃんもプレイが始まってすぐに「イキそう」と言うのだけれど、2人のお姉さんは射精しそうになると手を止めて、いかせない。そんなことを何度も繰りかえすうちにとうとう山ちゃんのチンポが暴発。たぶん、何度も寸止めされていたからだろう。その精液の飛び方がものすごく、カメラを構えている僕のところまで飛んできたのだ。このときのお相手は長身で手コキ上手なうららさんとアニメ声で言葉攻めがうまいわかなさん。山ちゃんとは何軒かいっしょに取材に行ったけれど、このときほど彼がうらやましいと思ったことはない。
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