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松:そうかー、設計図という覚悟はあるんだ。そこにはきっと「せいりゃくけっこん」って書き記されているんだよね(笑)。
『この男、結婚まで商いかよ!』
P:俺実際1度結婚しているからね。そのコは喜んでいたとしても、俺は別れる頭でいるのが大前提さ。「この時期がきたら別れよう、そしたらこーしてあーして、このコの収入をみながら貯金しよう」という頭で結婚したから。
松:えーっ! 聞いてないよ!Pバツイチなの? はじめて聞いたよ。それいつ?
P:ホストの世界離れてから。歌舞伎町『F』に居た絶頂期の後だね。
松:へー、そうゆう形で裏ホストの延長というか、退職金的というか。
P:それは完全に裏の感覚だったね。そん時は完全にホストを上がらざる以外他に無い状況だったから。
(解説)
この男Pは、一言に言ってしまえば、元シャブ中。彼がホスト界を離れて行かなくてはいけない所は、塀の中。初犯ではなかった為、那須へ2年4ヶ月旅だったという。
(つづく)問題を起こして、ほとんど人の線が切れてしまって残りの数本の選択筋の1本だったね。そのコの収入月100万は堅かったから、それを計算しながら「2年もいれば自分で何かできるだろう」と踏んでた。 正直いって1秒でもイヤだよね。ホストやってれば給料入るし、女の子からのお金は全額貯金行きだったからね。2年あればって思ってたけどそれも壊れたね。
松:それは出所後?
P:一応、出所する前から籍は入っていて、出所後の2年間の生活をそのコに保障してもらおうと思ってた。「その保障の代りに結婚してあげるよ」って。
松:へー、政略獄中結婚かよっ!すげー、ソコまでの計算ですかい。
P:自分的には“Give&Take”が成り立ってると思ってるから
松:ギャハハハハ。ただ、オメオメと収まるってワケじゃないんだね。Pしては、それくらいのコトやってからムショ入んないと美味しくないと、ヤッてられんと…。
P:そん時に何人か選択筋の女の子がいて、「どれにしようか」と思う中で、“良くも悪くもしばらく会えないんだから…”ってコトを踏まえて「1番堅いコを選ばなきゃあかん!」
と迷ったワケ。
松:状況も状況だしね。なにしろ、お縄の理由も理由だし。
P:うん、自分ではベストな女の選択したつもりでも、何年も時が経てば変わるから、や
っぱりキツかったんだ。単純にムショに入るぶんには金には困らなかったけどね。戸籍汚
しただけだから。
松:じゃあ、戸籍が汚れていた期間って塀の中に居たの?
P:うん、出てきて1ヶ月で離婚したなあ。
松:じゃあさあ、籍抜いてまだ時はそれほど経っていないってコトだよね。私の友達でも政略結婚したコいるけど、生活バランスや浮気で揉める揉める。ロクなもんじゃないね。
P:ある意味いっしょだね。
松:ホスト業界全体的に見渡してさー、そこまでする人っている?
P:いないよ!…自分で言うのもなんだね…(薄笑)。ホスト業界出ちゃってるから、それ以外の仕事を何だかの形でしなきゃいけないし、だけど金銭感覚が戻っているワケじゃないからね。娑婆に出たらもっと金使いたくなるワケだし、「だったら結婚しかないな…」って思った。 (次回につづく)
〔次回は、P氏のホスト絶頂期時代(ムショに入る手前
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