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 第4回 タイで生きるいろんな「性」のカタチ(1)

第4回 タイで生きるいろんな「性」のカタチ

街でゲイカップルが手をつなぎ闊歩すれば
デパートの化粧品カウンターにはカトゥーイ
バスの車掌はトムボーイ
こんなことはごくごく日常のタイランド
けれど日本人からすればそれは「なぜ?」の連続
「なぜ」こんなに多くてオープンなの?
ちょっとだけそれを探ってみました

(さてその前に用語解説)
○ ゲイ―男性の同性愛者。差別的な響きが含まれていたホモセクシャルに代わってアメリカの同性愛者が使い始めた言葉。
○ トムボーイ―男性として生活している女性のこと。性的志向は女性。略してトムと呼ばれることも多い。英語圏ではお転婆な女の子といった意味で使われている言葉。
○ ディー―トムボーイの相手となる女性。志向は男性であり、トムをあくまでも「男」として見ている。ディーの由来はレディーのディーから。
○ レズビアン―広義ではトムボーイとディーも含まれるが、狭義では女性の同性愛者。
○ カトゥーイ―一般的に「女性の外見をした男性」もしくは「女性らしい男性」で、性的志向は男性の人のこと。カトゥーイはタイ語。レディボーイ、ニューハーフはこれに当たる。

(ゲイにカトゥーイにトム&ディー・・・・・・。異性愛だけが『愛』じゃない)

□インタビュー1 ビックさん24歳□

気がつけば、男の子ばかりに恋をしていた

(ゲイのビックさん)

 うるうるとうるんだ瞳に小さな唇。つるつるお肌。ビックさんはまるで少女漫画に出てくる女の子のよう。そしてまっすぐに目を見て穏やかに質問に答えてくれるやわらかい物腰は、ゲイの人のそれ。
 ビックさんが自分のセクシュアリティーに気づいたのは、小学校に上がる前だった。

「小さいころは両親と別々に住んでいて、いとこの家に預けられていたんだ。そこの家族はみんな女の人ばかりでね。そんななかで彼女たちが掃除をすれば僕も一緒に掃除し、台所仕事をすれば一緒に台所に。そんな感じで見よう見まねで彼女たちと同じ行動を取っていたんだ。いつの間にか気持ちも女性と同化していたのかな、いつも男の子ばかりに恋していた。でも物心つかないころからそうだったから、それが自然だと思っていたんだ。あ、僕は男が好きな人間なんだって、ほかの男の子との違いを自覚したのは6,7歳のときだった。そうだね、女系家族に育ったことがいまの自分に関係していると思う」

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