■第10回 体を売る青年 ―僕の仕事はゴーゴーボーイ―(6) |
「お金がない」が口ぐせのMは、500バーツの取材協力費を拒否し、倍額を請求してきた。タニヤ嬢や、ゴーゴーバーの女の子は500バーツでも取材に応じてくれるというのに。
「だってタニヤは1回のチップが多いし、ゴーゴーバーはお客さんがいっぱい来るでしょ? それに比べればゴーゴーボーイはいい稼ぎじゃないからね」
提示額に渋々応じた私だが、帰り際、タクシー代もしっかり請求されてしまった。マネーボーイだよなぁとつくづく感じてしまった。いったい本当にこれから先、この人はどうやって生きていくのだろう? 甘い蜜の味を知ってしまった彼の将来を心配せずにはいられない。
知り合いになってから長いこともあるのでひとつやふたつ彼のいいことを書いて終わらせたい原稿だが、そんな気にもなれないのが残念で少し悔しい。
ゲイのためのフリーペーパー。
ゴーゴーボーイだけでなくサウナやマッサージ店の情報もあるあなたのタイプはいますか? ショーは写真から想像してください Mの勤務する店があるボーイズタウン、通称ソイ・トワイライト ソイ・トワイライトとカフェで働くタイ人