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 「新しモノ好き」(4)-7

 するとそれに焦れたのか、リカちゃんの方から激しく舌を絡めるキスをしてきた。それまでは決してキスをしてこようとしなかったし、こちらからもまた敢えてしていなかった。僕自身はキスは大好きなのだが、どうも商売女にキスを「かわされるの」がイヤなのだ。
 かくして情熱的な本気モードのセックスへと突入した。バックや騎乗位はあまり好きではないのでは?……と、勝手に推測して(個人的には騎乗位大好き!)、ほとんど正常位で攻める。やがて徐々に締め付けがキツくなる膣の中で、だらしなくゴム内射精。セックスとしてはかなり高得点を与えてもいい方だろう。
 射精後、力尽きて横たわっていると、彼女はニコニコと頬杖をつきながら僕の額のあたりを撫でている。
「あなたカッコいいね、エッチも上手ね」
 なかなか堂に入った営業トークなのかもしれないが、僕的にはかなりの好印象を与えたのだと思うことにする。
「謝謝(シェイシェイ)」
 唯一知る中国語でそう答えると、彼女は思わず爆笑して、もう一度キスしてくれた。
 もう一度シャワーを浴びる前、どさくさにまぎれて携帯カメラで裸を撮らせてもらう。けっこう警戒されたが、日本人は写真が大好きだ、とかなんとか言って、絶対に顔を撮らない条件でパチリ。
 と、ここまでは実にラブラブモードだったのだが、最後の最後で彼女の態度が一変する。
「インターネットは自分でやってるの?」
「え? あ、ハイ。自分でやってる」
「事務所の人がやってるんでしょ?」
「事務所? 何それ。私知らない」
「あのホームページは自分で探したの?」
「自分でやってる」
 どうやら完全に痛い所を突いてしまったようで、頑に否定を続ける彼女。一気にさきほどまでの事務モードに戻ってしまった……。
 着替え終わり、先ほどのままテーブルに置いてあった3万円を握った彼女はもはや完全に先ほどの笑顔は消え、かなりの警戒感を発するおうになってしまった。ホテルを出るなり、
「駅どっち? あなたどっち行く? 私こっち。ありがとう」
 そう言い残し、すたすたと足早に去っていってしまった。

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