●ジャンル ファッションヘルス
●場所 高田馬場さかえ通り
●料金 45分1万4500円
僕が一番最初に行った風俗は高田馬場のヘルスだった。昭和60年の7月。新風営法が施行された年だ。僕はまだ高校生で、年上の友人と飲んだ帰りに連れて行かれた。のちにAVアイドルとなる早川愛美が美人ヘルス嬢として話題を呼んでいた頃だ。彼女が在籍していた店が高田馬場「S」だ。20年近く前の話だ。そして「S」は、まだ健在である。
さかえ通り。飯も酒も安くて美味い店がいっぱい
その純真だった(?)高校生も、何の因果か風俗ライターなんぞになってしまい、数年前から高田馬場に仕事場を構えている。「S」のあるときわ通りも食事目的、酒目的でウロウロすることも多い。ときわ通りには「S」以外にも3軒のヘルスがあるのだが、遊びに行ったことはなかった。性感ヘルスやイメクラなどの新興風俗に比べると、昔ながらのファッションヘルスというのは、サービスが悪いという印象があるためだ。それでも、どの店もしっかり生き残っているということは、それなりに需要があるのだろう。
仕事が立て込んで頭がヒートしそうになっていた。書いても書いても、終わらない。こういう時は、ちょっと息抜きするに限る。そろそろ夕食時でもあるし。ぶらりと高田馬場駅前に向かう。なんの気なしに、ときわ通りに入る。ときわ通りは、JR高田馬場駅早稲田口から神田川に連なるコンパクトな繁華街だ。飲み屋、定食屋、キャバクラ、そしてヘルスなどが立ち並び、いつも学生やサラリーマンでごった返している。洋包丁のスタミナ焼定食でも食うか、と思ったが、ふと「S」の看板に目が止まった。白い看板に青い文字で店名。その上には「KING OF HELTH」の文字。直訳すれば「健康の王」になってしまうが。
「S」の看板。創業20年の誇りか「KING OF HELTH」
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