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風俗情報

 『中野』(5)

しかし、何もしないのも失礼かなという気になり、指を伸ばして陰唇を開いてみる。性器自体はやや黒ずんではいるものの、意外にきれいだ。この程度の黒ずみの若い子だっていっぱいいる。内側は薄めのピンク色。この性器だけを見せられれば、十分興奮できる。ただ、やっぱり五十代であろうYさんのものだと思うと、ちょっと舌を伸ばすのには二の足を踏んでしまった。

 その間も、Yさんの舌使い、指使いは激しくなっていく。後半はほとんど指による刺激だったけれども、それが非常に気持ちよいのだ。手コキの快感を改めて認識した。普通の風俗だと、つい相手の女の子に気に入られようと邪念が入って、こっちから責めたり、かっこつけたりしてしまうものだが、こういう状況だと、素直に快楽を追求できて、なかなかいいかもしれない。どんどん声を出す。

 やがて発射。Yさんの手の中にどっぷり。

「あら、ずいぶんたまっていたのね」

そんなことを言われて、照れる。

 その後、再びからだを洗ってもらって、軽く湯船につかり、そして服を着る。これはこれで悪くはなかったなと思う。店がいくら古びて汚くても、相手がおばちゃんでも、本番はなくても、この店にはこの店の魅力があるのだと思う。常連さんが多いというのも、うなづける。

 それからYさんに7000円払い、店を出た。蒸し暑い。そういえば、まだ夕食を食べていなかった。中野といえば、やはりラーメンだろう。この店の周辺には、いやになるほどラーメン屋が密集している。どんどん新しい店がオープンし、ラーメン屋同士が隣あっていることも珍しくない。一番人気の中野青葉は定休日なのか、スープ切れなのか閉まっていた。
 しかし、これだけ店があると、どこにしたものか悩んでしまう。しかし、うろうろしていると、これまたラーメン屋と同じくらい密集したキャバクラの客引きに声をかけられて来てうざったい。結局、前に何度か入ったことのある「山頭火」に決めた。

山頭火の塩ラーメン。チャーシューがうまし。

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