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  『惑星モケリアから愛をこめて』(3)

 その口調に思わず二人で吹き出した。長く苦しかった任務が今、ようやく終ろうとしている。そして私たちの報われない恋も終焉に向かっている。声色がいつもよりちょっとだけ悲しそうに響いたのは私の思い違いだったのだろうか。アンテナひげとはこんなばかばかしいやり取りはできないだろうな。熱い液体が身体の中に注ぎ込まれるのを感じた。白濁した液体の一部が膣の外に流れ出て、いくつかの塊を作る。無重力空間でフワフワと浮かぶ半透明のそれはところどころきらきらと輝いて、一度だけテラ地球で見た雲海のようだった。私は顔を近づけてそれらをすすった。塊の一つが顔についたけど気にしなかった。彼の全てを受け止めたかった。

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