○スノーボード ダルビッチサセコ …
冬だ、肥満だ、スノボーだ!!というわけで行って参りました、野沢温泉。テニス部の男女仲良し六人組で、深夜の池袋発スノーライナーに乗り込む乗り込む。私はA先輩への巧妙な根回しで、密かに気になっていた一つ年下のY君の隣に座った。ヤッタ―初めてのツーショット。おねーさんうれちい♪こっそりY君の寝顔を眺めちゃったりするんダ。頬にチュッなどしてみたりして(ムリ)。るんるん♪
狭い車内。走り始めたバスの揺れは案外激しくて、特に曲がり角に差し掛かるたんびにY君の肩がかすかに触れる。なんだか肩から背中にかけて鳥肌が立ってくる。ドキドキ。その上男の子っぽい整髪料の香りにもくらくらしちゃう。こんなに真近な横顔。長いまつげ。ちょっと厚めのセクシーな唇。買い込んだサンドイッチやお菓子を食べながら、私はハヤル気持ちを抑えて努めて冷静に最近見た映画の話をしてみる。時々周りからのちゃちゃが入っても気にしない、気にしない。
その時突然真っ暗になった。消灯の時間が来たのだ。残念、もう寝るしかないのかぁ〜と思いきや、私は思い切ってY君の耳に唇を近づけて、ひそひそ話を始めた。Y君の顔はまさにすぐそこ。あれま、こんな急展開、許されちゃっていいのかしら?そんなことを思いながらもしばらく話を続けた。
ふと気がつくとあたりは静まり返っている。さっきまであんなに騒いでいたA先輩も今は軽い寝息をたてている。「みんな寝ちゃったのかな?」私はY君だけに聞こえるように小声で言った。すると返事の替わりに「チュッ」あれ?なんか今Y君の声以外の音がした??続けて頬に「チュッ」驚いた私はY君を見た。目がなれてきて、暗闇でもY君がみつめているのがわかる。「本当は今回の旅行が終ったら告白しようと思ってたんだけど……、あの……ゴメンなさい……、なんだかドキドキしちゃって……」大きな背中を丸めてつっかえつっかえしゃべるY君。なんだかその姿を見たら心がきゅーんとして、Y君がすっごくいとおしくなった。
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