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風俗情報

 第1回 宗右衛門町のふざけたヘルス(1)
☆まずはご挨拶から

私は、過去に色々な風俗店の立ち上げに携わっており、 数年前からは、この業界に於いて『コーディネーター』的な事をして生計を立てております。今回の話は、そんな私の元に一件の依頼が有った事から始まります。

その内容とは、大阪ミナミの宗右衛門町地域に於いて風俗店の出店を考えているので、その周辺の人の流れや既存の店舗についてのリサーチを・・・と言った内容で、時は平成14年10月下旬の事である。

関西在住の方や良く関西に来られる方なら、この宗右衛門町とは

どんな町なのか認識されているでしょうが、そうでない方の為に詳しく記すと、大阪ミナミのシンボル・道頓堀川の北岸沿いに東は堺筋から西は御堂筋まで東西に賑わう通り一帯の地名で、クラブ、ラウンジ、スナック、キャバクラ等のいわゆる飲み屋から、セクキャバ、サロン、ヘルス等の風俗系店舗まで幅広く揃う大阪では有数の歓楽街である。

当日、私は旧知の川西氏と夕方より、この宗右衛門町一帯をリサーチする事とした。因みに、この川西氏は同じミナミの難波歌舞伎座裏のホテル街に於いて不動産業を営んでおり、自身の風俗好きも手伝ってか周囲のホテルヘルスの業者などからは『風俗不動産』と言う異名で呼ばれ、皆から一目置かれており私にとっては兄貴の様な存在である。

そんな川西氏と、集客が多いと評判の店舗を途中3軒ほど立ち寄りながらも深夜まで、それこそ角から角までを舐めるよう人の流れを観察した。汗かきな我々二人は、晩秋で少々肌寒い気候にも関わらず、全身から大量の汗が噴出す始末。さすがに、何度も行ったり来たりを繰り返す私達に、最初の頃は各店の『ポン引き』連中達も、「お兄さん、良い娘居てるよ〜!」とか「安くするから、飲みに来て〜!」など声をかけて来たのだが、終いには「何か落し物でも?」とか「お兄ちゃん達って、ひょっとして探偵さん?」などと言って怪訝な目で見られる始末。

だが、そんな状況の中1軒の『ポン引き』が、「ファッションヘルスはどう?一人5000円で遊んで行って〜!」と声をかけてくるではないか。時刻は、深夜2時を少し過ぎた頃。なんぼ、宗右衛門町が『大阪有数の歓楽街』で眠る事の無い街と言っても、こう、あからさまに声をかけてくるとは・・・・・・。と言うのも、大阪府の場合は東京都などと違って、店舗型風俗店の取り締まりは異常なほど厳しく(大阪には、ソープランドが無い事でも理解していただけると思いますが・・・)風営法で定められた時間(日の出〜深夜12時迄。但し、指定された歓楽街に限っては、深夜1時迄。)外の営業は殆ど皆無であり、時間外での営業は無許可のボッタクリ店等マトモでない店が大半である。しかも、その『ポン引き』の風貌はとは50代半ばの小太りで極端な猫背に伸びきってだらしないパンチパーマ。服装は、スラックスに白のスニーカー。俗に言う『人の良さそうなチンピラ崩れ』。明らかに胡散臭い。一般人ならともかく、我々二人は風俗業界については当然無知では無く、かなり奥深い裏の裏まで熟知しているつもりである。従って、本来なら当然こんなオッサンなんか無視をするのだが、この夜に限っては違った。かなりの長時間ウロウロしていたので歩き疲れたのと、何より恐い物見たさや我々の奇妙なテンションと言うかオチャメ心も手伝って、この胡散臭いオッサンをからかう事にした。

「オッサン、もっと負けろよ〜!(ヤンキー風に・・・笑)」

「これでも、充分やすいがなぁ〜」

「5000円も金が無い!(当然嘘・・・笑)」

「しゃあないなぁ・・・。ほな、一人4000円でええわ〜!」

そんなやり取りを、ああでも無いこうでも無いと繰り広げていると、一人の酔っ払いサラリーマン風の男も加わり、結局最終的には『3人で1万円で発射まで!』と言う約束を取り付けるのに成功。一人3千円ちょっとなら、ドブに捨てたと思って諦めも付くし、まぁええか〜?

と言う気持ちとホンマにこの金額で済むのだろうか?筍の皮剥ぎの如く、追加追加でとんでもない料金を後から請求されないだろうか・・・?と言う相反する気持ちが私の中で交錯するも、やはり恐い物見たさには勝てず、結局この胡散臭い『ポン引き』のオッサンの後を付いて行った。

川西氏と酔っ払いサラリーマン氏は、私とは反対に足取りも軽く、すでにオッサンの案内する古ぼけた雑居ビルのエレベーターに、そそくさと乗り込んでいる始末。半ばヤケクソ気味で私もエレベーターに乗り込み、そのオッサンの店舗が有る2階へと到着した。店の入り口で、これまた胡散臭いボーイに3人分の料金一万円を支払い店内へ・・・。


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