ナンパ地獄変(4) Date: 2003-04-18 (Fri) 
ナンパ地獄変 VOL.4 京都



京都である…。まさに古式ゆかりの地、観光客の最も訪れる街
、国宝や世界文化遺産の集結した場所。そんなことはわかり切
っている。この雑誌はブブカであって、ありふれたガイドブッ
クじゃないんだから。そう、今回は京都でナンパを決行しよう
という魂胆なのだ。京都を分析するとやはり「いちげんさん」
には冷たいという印象は拭えない。東京から単身乗り込んだオ
レが果たして京都女をナンパすることができるのだろうか。オ
レは期待と不安を胸に、早速新幹線「ひかり」に乗り込んだの
である…(*編集部注 いい加減このパターンもマンネリです
ね)

 時は三月末…寒い…寒いよ京都。なんか天気予報では夜半か
ら雪。なんて言ってたし、どうも先行き不安だ。さすがのオレ
も雪の降る中をナンパしたことは無い。ホテルに荷物を置きと
っとと街へ繰り出したオレ。まずは木屋町通りを散策すること
にした。高瀬川の川辺を走るこの通りは非常に京都っぽくてい
い感じである。時刻もまだ二時過ぎとあって人もまばら、この
辺りは夕方を過ぎれば客引きなどで賑わうハズだ。ふと見ると
オレの前を通りすぎていく暇そうな娘。とりあえず京都一発目
のターゲットは決まった。「こんちは〜」オレは東京から雑誌
の取材で来たことを告げる。



「ふ〜ん。ちょっとぐらいなら付き合ってもいいけど…」あま
り乗り気ではないようだが、一応お茶だけなら。という条件で
ついてきたのはミキ二十歳である。どうやら定食屋のバイトが
昼休みに入ったらしい。
「ミキちゃんは、ずっと京都の人?」
「うんそうだよ」
「ところで東京の人ってどう思う?」
「ええ、東京?キラ〜イ。大キライ」おいおい…。
「……」
「だって、なんかスカしてるじゃないですか〜」
「そんなこと無いと思うけど…」嫌悪感剥き出しじゃないかよ
…。
「なんか生理的にイヤですね」生理的にってアンタ爬虫類や両
生類じゃないんだから。
 この後ミキには携帯の番号をわたして別れたが、絶対かかっ
てくることはあるまい。いやはや嫌われてるな東京。なんだか
嫌悪感を通り越して敵意まで感じるぞ。それとも嫌われてるの
はオレだけなのか。



 夕方になりナンパのポイントを木屋町通りから四条通りへと
移す。そこで何人かに声を掛けたがめぼしい当たりは無し。そ
ろそろ焦りの色が出始める頃でもある。いかんせんさっきの会
話がプレッシャーにもなっているので大胆に行けなくなっても
いる。と、考えている時…一人の美女がオレの視界に飛び込ん
できた。
 二十二歳のユウコである。典型的な京美人。この娘に声を掛
けないヤツは馬鹿だ。オレは全身全霊を傾け口説き、やっとの
思いでお茶までこぎ着けた…しかしここまでである。ユウコは
この後待ち合わせがあるとかで(ホントかよ)さっさと帰って
行った。
 実に悪い流れだ。前回の埼玉に続いて自ら難所を選んでしま
ったという事なのか。こんな日はホテルに帰って部屋でHビデ
オでも観て過ごした方がいいのか…。河原町通りをとぼとぼと
ホテルへと戻る道中、これが最後と声を掛けたOL(千春、二
十四歳)が網にかかったのである。スピードの仁絵に似ていて
実にカワイイ。



「いやあ、東京から取材(ブブカの)で来てるんだけど…なか
なか協力してくれる人いなくて、困ってたんだよ」
「ああ、そうかもね。京都の女の子ってすごく保守的だから、
ナンパとかにも絶対についていかないしね〜」えっそうなの?
「東京の人ってどう思う」
「私は別に嫌いではないですけど…嫌ってる人は多いんじゃな
いですか」そうか…やっぱりな。しかし意に反してオレと千春
は意気投合した。時刻は午後九時、夕食はリッチに河原町のフ
ランス料理フルコースだ。このままなら完全にイケる。店を出
て手をつなぐ二人。あとはホテルへの短い道中を歩くだけであ
る。その時、不意に千春の携帯電話が鳴った。
 ふと嫌な予感が背筋を走る…。
「ええっ…うっうん」オレの顔を見ながら携帯に語りかける千
春。そして…。
「あの…ごめんなさい。友達が今、近くにいるらしいんです」
一瞬意味が解らない。
「えっえっ、どういうことなの」
「大阪の友達なんだけど、今日帰るところがないから泊めて欲
しいって… 」まっまさか…ここまで来てこんな落とし穴が待
っているとは。
「断ることは…できないよね…」一応悪あがきしてみる。
「本当にごめんなさい。あとで電話しますから…」小走りで去
っていく千春、茫然と見送るオレ。こうしてシャレにならない
結末を迎え、京都初日は幕を閉じた。
 二日目、いきなり雨である。しかも昨日に引き続いて非常に
寒い。コンビニで冴えないビニール傘を購入し街に繰り出す。
今日は新京極を重点的に攻めよう。何しろ外は雨、こんなとき
新京極のようなアーケード街ってのは非常に便利なのだ。
 散策開始二十分、葉月里緒菜に檄似の娘(祥子、二十二歳の
OL)に声を掛けた。彼女は滋賀県出身、今日は会社が休みと
いうことでお買物だそうである。
「何買いに来たの?」
「うん。春モノのスカートですよ」
「滋賀県から来たんだ…それって、遠くないの?」
「電車で三十分くらいですよ」
「あっそうなんだ」地理に疎いオレではある。
「滋賀県…と言うとあの摩周湖のある」
「摩周湖?琵琶湖じゃないですかね」しかしこのあまりにもく
だらないギャグが一見気難しい祥子を和ませたようだ。その後
オレと祥子はまるで恋人気分で新京極や寺町通りをウインドー
ショッピングして回った。実にイイ雰囲気だった。そして祥子
はあまり嫌がる素振りを見せずホテルまでついてきた。しかし
、ここまでである。不意にキスを奪おうとしたのだが、やんわ
りと拒絶されてしまったのである。ここで強引にコトを進めて
はレイプ魔になってしまう。オレはアッサリと引き下がること
にした。まあ、こんなコトもあるさ…。
 祥子と別れたのが午後五時、日もとっぷり暮れようとしてい
た。しかし週末の新京極はこれから賑わいを見せるハズ。オレ
はリポビタンDの一番安いヤツをイッキ飲みして気合いを入れ
た。その後専門学校生のチエミが引っかかるが、やはりお茶だ
け…。辛いぜ。
 あきまへん…。二日続けてドボンなんてのは神様が許したと
しても、読者様が許してくれはしまい。このままじゃ、東京に
帰ってから編集部でリンチにかけられる可能性もある。こうな
ったら最後の頼みの綱、テレクラしか無い。頼みの綱がテレク
ラとは実に情けない話ではあるが背に腹は変えられない。オレ
は早速河原町のテレクラへと向かう…。外は依然雨が降り続い
ている。しかし、こんな日はテレクラの鳴りが悪かろうハズが
ない。
 一本目、二十六歳のOLだ。当然自宅からのTELではあっ
たが、意外と話が合う。
「東京の話とか聞きたいですね」
「あっ、ホントに?だったらさ、今からでも出てきなよ。タク
シー代くらいなら出すからさ」タクシー代くらい安いもんであ
る。しかも明日は休日、OLなら当然会社も休みだろう。
「じゃあ、行くね…。阪急(デパート)前に着いたら電話する
から」まあ、一時間以上話したし…。確立は五十%といったと
こ、くれば儲けものか…。
 その後、二、三本のコールを適当に受け流していたところ三
十分ほどで携帯が鳴った。ウソ…。
「もしもし、文子だけど…着きましたよ〜」やけに高揚した声
である。やけに早いな。ちょっと嫌な予感がしたが、阪急デパ
ート前には想像より(体重)プラス十キロの文子が待っていた




「おまたせ…」
 京都滞在二日目にしてやっとHに成功した。しかし、それは
オレ本人の思惑を大きくフェードアウトした不本意なものであ
る。責めてテレクラであっても、もう少し可愛い娘をゲットし
なければ…。この焦りがイイ方向へ向かってくれると申し分な
いのだが。
 三日目は快晴であった。ジャケットを着なくても外出できる
くらい暖かい。いや〜春の陽気は侮れんね。早速昨日と同じく
新京極と寺町通りを散策する。新京極は観光客や修学旅行生た
ちが多いけれど、寺町通りの方はオシャレな雰囲気だ。この辺
なら地元のカワイコちゃん(死語)が多数いてもおかしくはな
い。
 声を掛け始めて三人目、やっと話に乗ってくれた真知子ちゃ
ん二十歳(専門学校生)とまずは喫茶店でお茶、そして食事と
かなりいい感じであった。しかし…夕方になると。
「ごめんなさい…今日はお母さんに早く帰るって約束しちゃっ
たんですよ…」と言い出した。こうなると最早ため息しか出て
こない。しかしさりとて、こちらの都合でどうこうするわけに
もいかず、それでも携帯番号だけはとりあえず交換して別れた



 なんだろうね〜。すでに午後六時、あまり落ち込んでいる時
間もない。今度は場所を先斗町に移して声を掛ける。すると二
十歳のフリーター敦子が網に掛かるも、結局お茶だけ飲んで終
了。まっ、実際こんなもんなのかもしれないね。などと自分を
納得させようとしたが、気分は最悪である。
 三条方面から河原町へ向かってとぼとぼと歩いていると、向
こうからもやはりとぼとぼ歩いてくる一人のコギャル風と目が
合う。
「こんちは…」なんだか自然と言葉が出てしまった。コギャル
も苦笑いである。
「これからどっか行く予定とかあるの?」
「…べつに…」無気力という感じだが、別段拒否する姿勢では
ない。
「お茶でもしない?」
「いいけど…」コギャルの名はリエ。十九歳の無職らしい。コ
ギャルとは言っても、着ているファッションがそれっぽいだけ
で、肌の色は白くかなりカワイイ。渋谷にいるそれとは違うの
である。
「アルバイト捜してるんだけど、なかなかいいのがなくって…
もう水商売でもいいかな〜なんて思ってさ…」どうやら元気が
なかったのは腹が減っていたかららしい。喫茶店の不味いナポ
リタンを食べてやや元気になった様子だ。
「ふ〜ん。リエちゃんは京都出身なの?」
「違うよ…あたし北海道生まれだから…」
「へ〜そうなんだ。なんかめずらしいね」
「お父さんの転勤で京都来たんだけど…なんか馴染めなくって

 やっぱりな〜。さすが京都という土地柄、よそ者には格段に
冷たいみたいだよな〜。
「だからよくいじめられたよ…」遠い目をして話すリエ。格好
はコギャルでも、なぜか、とてもいじらしく思えてきた。この
後二人はカラオケへと雪崩込み、終電が無くなっても歌い続け
た。しかし、逆にベッドではコギャルらしさを爆発させ、若い
肉体を朝までたっぷりと味合わせていただいた。
 こうしてオレの京都ナンパ旅行は終焉を迎えた。正直、九州
ほど美味しい体験こそできなかったが、まずまずの結果ではな
かったかと自負している。来月は懲りずに関西第二弾、『神戸
編』までシャラバッハ!(意味不明)


京都という『馴染めない』街。
「いちげんさんおことわり」京都と言えばまずこのフレーズが
思い浮かぶ。いったいどういうことなのか…。つまり極端に言
えばよそ者に対して徹底的に冷たいということである。地方か
ら来た人間を迎え入れない、まさに背馳的な土地柄なのである
。実際に行ってみてそれがよく理解できました。
 実際今回ナンパした女の子の数多くが東京人を毛嫌いしてい
ることが多く、また京都という街を溺愛している節がある。よ
うするにプライドが高いということなのだろうか。この東京V
S京都という縮図はそのままヨーロッパにおけるイギリスとフ
ランスに置き換えてもいいかもしれない。(ちょっと違うか)
だいたい「いちげんさんおことわり」なんてのは、客に対して
これ以上失礼極まりない事もないだろう。行きたくね〜っつう
んだよ。そんなとこに。まっ、もしみなさんの中で、京都でナ
ンパしようなんて酔狂な方がいらっしゃいましたら観光客、も
しくは他県から出てきた娘を狙うことをお勧めします。マジで


京都ナンパスケジュール
初日
PM2:05 ミキ…二十二歳フリーター。お茶だけでならO
Kということだった。東京
嫌いというちょっと嫌な女。

PM4:40 真美…十八歳大学生。工藤静香風。このあと彼
氏と待ち合わせがあるとい
うことでダメ。

PM5:2O ユウコ…二十二歳OL。かなりの京美人。なん
とか喫茶店だけは付き合っ
てもらったが、後の展開ナシ。

PM6:35 チカ…十九歳無職。なにげに声を掛けてしまっ
たが、よく見たらブスだっ
た。

PM8:40 千春…二十四歳OL。スピードの仁絵似で性格
もグッド。友達の電話さえ
なければ…クソッ。

二日目

AM11:40 祥子…二十二歳OL。葉月里緒菜似のOL。
ホテルの部屋までついてき
たのに〜惜しいなんてもんじゃない。

PM5:40 チエミ…二十歳専門学校生。非常にノリが悪か
った…。京都ってこんな娘
ばっかか?

PM8:40 文子…二十六歳OL。かなり太めだったが、テ
レクラならそんなものか…
。と自分を納得させる。

三日目

PM0:35 ユカ…十八歳高校生。意外と可愛い娘であった
が、所詮高校生では…。

PM1:00 真理…二十歳フリーター。モー娘の市井似だっ
たが、友達と待ち合わせら
しいくOUT。

PM1:20 真知子…二十歳専門学校生。ずいぶん一緒にい
たんだがな〜。ダメな時は
ダメなんだろうな。

PM6:10 敦子…二十歳フリーター。ノリの悪さという上
では随一。お茶だけ飲んで
終了。

PM8:25 リエ…十九歳無職。コギャルというと語弊があ
るが、性格もルックスも◎
朝まで二発。


女の数      ☆☆☆☆
女の質      ☆☆
ナンパのしやすさ ☆☆

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