ナンパ地獄変(7) Date: 2003-04-20 (Sun) 
ナンパ地獄変 VOL.7 山形県



暑いね。ムシムシするね。じっとしてるだけで汗がダラダラ。
こりゃあたまらん。つ〜わけで、ちょっとでも涼しい地方に行
きたいというわけで今月は東北シリーズ第一弾・山形だ。しか
し山形と言われても全然ピンッとこないね。無理やり思い浮か
べるとしてもさくらんぼぐらいがせいぜい。あとビートキヨシ
か…。じゃあなんでこんなマイナーな都市を選ぶのか。と、言
われると新幹線が通ってるかんね。近いんだよ意外と。そんだ
け…以上。

 徹夜明けの重いアタマを抱え東京から約三時間。やたら冷房
の効いた車内では東北訛りのオバチャン連中が、やたらでかい
声で近所の噂話しをがなりたてている。くそっ、これじゃあま
ったく一睡もできねえじゃね〜か。注意しろよ乗務員!などと
爆発寸前の怒りを押さえているともう山形だ。ねむっ。
 新幹線を一歩降りると…うぅっなんだよ、このムッとするよ
うな熱気はよ。暑いじゃね〜か。甘かった、実に甘かったよ。
北に上れば多少日本の暑さも緩和されるかと思いきや、まった
く東京とかわらん。ホテルに荷物を置き、とっとと街に繰り出
したいところだが躊躇してしまう。とりあえずホテル周辺で情
報収集でもするか。
 聞き込みの結果、どうやら山形一の歓楽街は七日街という場
所であることが判明した。ここは地元でもナンパスポットとし
てかなり悪評高い場所であるらしい。そうと聞けばぜひとも行
かねばならない。オレは早速タクシーを飛ばした。
 まあ印象としては町田とか葛西あたりを水で薄めたような街
かな…。とにかくメインストリートも三百メートルくらいだも
ん。いきなり不安がよぎるが、こういう時こそが腕の見せ所と
言えなくもない。前から歩いてきたペイズリーのワンピースを
着た娘からアタック開始だ。
「こんちは〜雑誌(ブブカ)の取材なんですけど〜」
「はあ?」MAXのレイナっぽいフリーターのキミちゃん二十
歳である。
「ちょっと時間ある?」
「なんで山形で取材してんですか?」
「いや…ははは…」やはり山形にマスコミが来ることなどめっ
たに無いらしく、かなり怪しまれてしまった…。しかしこの後
バイトがあるらしく十分ほど立ち話しただけでバイバイ。まあ
出だしとしてはこんなところか。
 五分もしないうちに山形プリンス付近を駅方面に向かって歩
く一人の美女を発見。煥発入れずに声を掛ける。
「ちは〜す。暑いですね。熱射病とか大丈夫ですか」
「はあ、一応大丈夫バンダナ巻いてるし」おっと、声を掛けて
から気づいたがパフィーの亜美に似ててかなりの上玉だ。こう
いう娘と山形の夜を過ごせたらさぞかし楽しいだろうに…。
「よかったらお茶でも」という誘いにも嫌な顔一つせずついて
きてくれた。亮子ちゃん(二十歳)キャバクラ嬢である。
「もうやめようと思ってるんですよ…水商売は、でもなかなか
やめられなくって」
「そりゃあね、一度知った贅沢な味はなかなか捨て切れないで
しょう」なんだか人生相談っぽくなってきたな。オイラはこん
な話をしたいんじゃないんだけどな〜。
「もう少しお金貯めたら東京に出たいと思ってるんですよ」
「へ〜そうなんだ。そしたら東京を案内するよ」
「ホントですか、ありがとうございます」おいおい…すっかり
イイお兄さんみたくなっちまったじゃね〜か。ダメじゃん。
 結局亮子は「仕事に行かなきゃ」ってなわけで夕方にはお別
れ。携帯の番号だけかろうじてゲットしただけだった。あ〜あ
、オレの悪いクセだよな。相手がやたらイイ女だったりすると
妙にカッコつけちゃったりしてさ。なんで「ホテルで話そう…
」って一言が言えないのかね。(誰だって言えんでしょ)
 時刻は午後六時。いくらこの時期日は長いとはいえここは山
形だ。渋谷、新宿みたいに真夜中近くまで賑わっているとは思
えない。毎度のことながら徐々に焦りの色が濃くなってくる。
七日街のメインストリートも人通りが激減。おまけに松坂屋は
閉店。大丈夫じゃないだろう…これは。それでもなんとか暇そ
うな娘を発見し、必死で声を掛ける。
「なんか暇そうだね…どこいくの」こうなってくると気の効い
たセリフなんぞ出やしない。「えっ、ええ、自宅に帰るんです
けど」そりゃ、そうだよな。
「いや…実はオレ東京から来たんだけど道に迷っちゃってさ…
東京までの道を教えてくれないかな」
「キャハハ…お兄さん面白い人ですね」どうやら高印象をもっ
てくれて一安心。ひとまず近くの喫茶店でおしゃべりを楽しむ
。彼女の名はユキ、二十三歳のフリーターである。
 一時間後…。
「だからさ、オレの泊まってるホテルでゆっくり話そうって、
マジで」
「う〜ん…」
「いや、オレもさ見たいテレビ番組があんのよ、だから」
「でも…」
「あっ確か、昼間ケーキも買っておいたんだ(大ウソ)あれ一
緒に食おうよ、ねっ」
「だって…」
「だって?なに…」まさにこういうときの男というものはマジ
で必死だ。第三者が見たら滑稽であろう。
「だってさ、ホテルなんか行ったらアタシ、確実にHされちゃ
うじゃない」
「!」
「しかも雑誌の取材なんて言って、裸の写真掲載されちゃうん
じゃないの?」
 うっ図星。よ〜くわかってらっしゃる。
「今度山形に来ることがあったら電話してよその時は、もしか
したら…」なんて言ってたけど、次に山形来るのなんて…一生
来ない確立のが高いな。
 オレはがっくりと肩を落とし、仕方なくホテルへと戻ること
にした。ちなみにホテルのある場所は山形駅のすぐ近くである
。午後八時半、この時間帯なら七日街より駅周辺の方が人が多
い。なにげにブラついていると駅へ向かうOL風と目があった

「ちは〜、今帰りなの?遅いね」
「ええ、まあ…」いきなり声を掛けられやや吃驚した様子だが
、反応は悪くない。サヤカ二十二歳のOL、見るからに地味な
雰囲気だ。どうも暇を持て余していたようで、お茶に誘うと黙
ってついてきた。こっちとしてもそろそろ空回りは勘弁したい
時間である。
 誘ったはいいがホテル内の喫茶店は九時で終了、すでにオー
ダーストップだ。しかし人生何が起こるかわからない。これが
オレにとって功を奏した。
「んじゃあ、部屋で話しましょうか」と、切り出すと(内心は
ドキドキである)
「ええ…そうですね」と、頷くサヤカ。オレは心の中でガッツ
ポーズを取った。
 部屋に入りさえすればもうこっちのものである。不意打ちの
キスも黙って受入れるサヤカ…結局二発。ちょっぴり太めの肉
体を朝まで堪能させていただいた。
 翌朝。天気は生憎の曇空、夕方からは雷雨の恐れもあるらし
い。しかしとりあえず山形で初日を出したオレには清々しい朝
だ。すでに心にも余裕が感じられる。ホテルのラウンジでコー
ヒーを飲み出撃開始と行きたいところだ。
 ところで山形と言えば、忘れていたが山形牛である。松阪牛
などと並んでそのブランド名は全国に響き渡っているが、この
ステーキをぜひとも賞味してみたい。取材とはいえせっかく来
たのだ、これくらいの贅沢は許されていいだろう。
 と、くればそれもナンパの明確な理由となる。「山形牛の美
味しい店ってどこですか?」と声を掛け「昼時なんで、よかっ
たらご一緒に」と誘う。完璧だ。完璧過ぎる。オレは早速七日
街へと繰り出した。
 さすがに昼時とあって街自体はまあまあ賑わっているが、そ
の七十%は主婦といった感じだ。しかもみんな若いね、いわゆ
るギャルママばっか。やっぱ田舎だから結婚も早いのかね〜他
にすることもないし。などと考えているとオレの傍らを通りす
ぎるTシャツ姿のラフなネーチャン。思わず後を追う。
「すいませ〜ん。実はボク東京から来たんですけど〜山形牛の
美味しいお店って知ってますか」
「え、山形牛ですか…」どうやら突然の質問にかなり戸惑って
いる様子。
「う〜ん、そんな店あるのかな〜」
「えっ?」
「食べたことないし…」
「嘘でしょう、牛肉食べたことないの?」
「あるけど…山形牛じゃないんじゃない。オーストラリア牛と
かじゃないの」
「………」地元でもこんなにメジャーじゃない山形牛っていっ
たい…。
「いや…なんかガイドブックに載ってた気がして…食べてみよ
うかな〜って思ったんだけ
ど」どうも、しどろもどろのオレである。
「駅の方に行けばあるかも…」
「駅か〜、よかったら一緒に行かない?」それでもとりあえず
は誘ってみる。
「暇だったし、いいですよ」よっしゃ〜。
 駅だったら歩いていきましょうよ。という彼女の提案によっ
てテクシー。山形県民にとってこれくらいの距離(約一、五キ
ロ)は朝飯前といったところか。曇空でよかった…快晴なら日
射病で死んでるな、こりゃ。
 丸顔が可愛いフリーターの菜摘ちゃん(二十歳、しかしフリ
ーター多いな)は今日も夕方からコンビニのバイトがあるらし
い。それまでになんとかしないと…。
 山形牛のステーキ屋は駅近くで簡単に見つかった。タレやソ
ースを一切つけず、塩コショウだけで味わうレアステーキはま
さに絶品。ナンパ旅行始まって以来最高の贅沢である。おかげ
で口説くのをついつい忘れてしまった。ホテルまで二分の距離
にもかかわらず菜摘はふたたび七日街へと戻っていった。なん
だよマジでステーキ奢っただけじゃね〜か。
 夕方からは駅周辺で探索を開始するも、目ぼしい当たりは無
い。こうして二日目も最終局面へと突入してきた。焦る…。時
刻は七時を回ったころ駅を出てバス停へ向かう歩調の遅い娘を
発見。
「こんにちは〜」
「やっ、びっくりした」椎名林檎を幼くした印象でなかなか可
愛い。
「ごめん…あのさ時間あったらお茶でも飲まない」
「え〜、ナンパですか。そういうのに付いていったことないん
ですよ〜」
「じゃあさ、初体験ということで丁度いいじゃない」オレはこ
こで東京から出て来たことを強くアピール。ここで逃したらも
う後がない。なんとかかんとかホテルのラウンジでお茶するま
でに至った。
「へ〜短大に行ってるんだ。家は山形市内なの」
「家は七日街ですよ」というユカちゃん十九歳。東北美人?だ

 相手が美人とあれば話もはずむ。一時間も経過しただろうか
…ここで幸か不幸か突然の雷雨である。そういや朝の天気予報
で言ってたな、確か。
「あ〜んどうしようカサもってないよ」まさにチャンス到来と
はこの事。オレは煥発入れずに部屋で少し休んでいけば…と誘
う。
「う〜ん。じゃあ、そうしようかな」ユカもまんざらではない
らしい。
 部屋に誘えばもう東北では(山形のみだけど)無敵のオレで
ある。ユカの色白でスリムな肉体を朝まで堪能させていただい
た。
 やはり東北はいいかもしんない…。メシも旨いしあとは温泉
でも…なんつって。次回は仙台、乞うご期待。



山形という素朴で美人が多い街。
 正直言ってこんなに可愛い娘が多いとは思わなかった。俗に
秋田美人とか新潟美人などはよく耳にするが、山形美人なんて
のは聞いたことがない。オレがイメージする東北はどちらかと
いうとほっぺたが赤く、もんぺのよく似合う田舎娘といった印
象だったのだ。それがどうよ。色は白いし彫りは深い。美人で
あることの要素をすべて兼ね備えた感じだもの。スポーツマン
として間違ってました(ロッテの黒木風)。しかもキャッチや
スカウトマンがいないせいかナンパにも比較的寛容な娘が多い
。つまりナンパしやすい街でもあるのだ。いや〜オレも金と時
間さえあればプライベートでもう一度行きたい。そんな街です
山形は。

一口メモ
駅周辺にはちょっとした風俗やキャバクラなどもあるにはある
。(ピンサロ多し)しかし女の子の質は決して高いとは言い難
い。できれば避けよう。

山形県内のテレクラは条例によって全滅している。しかし駅前
では形態を変えほそぼそと生き残っている。ツーショットカー
ドを購入して店内で使うというやり方だ。

ナンパするなら七日街。なのだが、やはり車を持っていない人
間にはキツイ。どうせなら駅周辺に溜まっている暇そうな娘を
狙うのが無難か。
こでは本文では割愛せざるをえなかった女の子達も紹介して
います。

 X月◎日  一日目

PM2:00 リカ…二十歳、こちらが東京から来たと、告げ
ると顔をしかめる。なんでやねん。

PM2:25 キミ…二十歳フリーター、この後バイトという
わけで早々にバイバイ。携帯番号はゲット。

PM3:05 佐織…二十歳学生、丸顔の可愛い娘だったが。
彼氏とデートらしくアウト。おしいね。

PM3:25 亮子…二十歳のキャバクラ嬢、ふたりの雰囲気
も悪くはなかったハズなのだが、最後のツメが甘いよ…オレも


PM4:40 リサ…けばい感じの娘だったが、あまりタイプ
ではなかった。

PM5:30 ユキ…二十三歳フリーター、Hされることをか
なり警戒されてしまった。
PM8:20 サヤカ…二十二歳OL、ホテルのラウンジが終
了間際でホントによかった。二発。

 X日△日  二日目

PM0:20 菜摘…二十歳フリーター、山形牛のステーキを
一緒に食す。まったくそれだけ。

PM3:15 理実…二十歳のOL、まだ仕事中ということで
バイバイ。

PM3:45 まり子…ポッチャリタイプなのでここはスルー
。なにもタイプじゃない娘を深追いすることない。

ホテルで仮眠

PM6:50 美奈子…会社帰りのOL、美人だったが。ノリ
悪すぎ。

PM7:10 ユカ…十八歳専門学校生。美人でしたね〜。今
回突然の雷雨によって救われる。天候までアシストしてくれた
東北に感謝。


山形
女の数      ☆☆
女の質      ☆☆☆☆
ナンパのしやすさ ☆☆☆

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