ナンパ地獄変(9) Date: 2003-04-22 (Tue) 

ナンパ地獄変 VOL.9 愛知県・名古屋




 今回は名古屋(にゃごや〜)である。名古屋に関してはオレ
も何回か訪れたことのある街なんでやりやすいとは思う…。し
かし。ナンパってのは筋書きのないドラマだということを今回
ほど思い知らされたことはなかったのである。
 九月某日、オレは東海道新幹線の車中にいた。前日よりによ
って徹夜仕事をこなしたため、天気予報の確認などは当然おこ
なっていない。そう…名古屋へ向かうにしたがってあつい雲が
広がり、静岡を過ぎたあたりからは本格的な雨となった。
「やばい」
 言うまでもないがナンパ師にとって最大の難敵は天候である
。いままでオレは何度も悪天候と戦ってきた。逆に助けられた
こともある。なんとも言い難い不安を感じつつ新幹線は名古屋
駅に到着したのであった。
 雨がだいぶ降ってはいるが名古屋は地下街が日本一発達して
いる街でもある。多少の降りならナンパは可能だ。栄にリザー
ブしたホテルにチェックインすると早速街へと繰り出した。三
越の前あたりから地下へと潜る。やはり天気が悪いときは地下
街が活気あるように感じられる。十五分ほどしたとき水商売風
のおネーちゃんを発見。第一のターゲットに決めた。
「あの〜なんか暇そうだけど」
「びっくりした〜、なんですかいきなり」
「いや、僕は東京から来た日本ヒマ潰し愛好会のものなんだけ
ど」近くで確認するとみるからにケバい。こりゃ間違いなく水
商売だ。
「はぁ…」
「キミ、今ヒマでしょ」
「なんでそんな断定するんですか。別に暇じゃあないですよ」
「じゃあ何やってるの?」
「買い物ですけど…」
「何も買ってないじゃん」
「うるさいな〜これから買うんですよ」
「何を?」
「もう!なんでもいいでしょ」というわけで、実際は超暇して
たアキコ(二十三歳、ホステス)をお茶に誘う。まあ、なかな
か幸先のいいスタートではある。結局アキコとは携帯の番号だ
け交換して別れた。店が終わったら電話くれるということだ。
 アキコと別れてから五分もしないうちに次の獲物を発見。フ
リーターのカズミ(二十歳)である。
「やっとかめ〜何やってるんだぎゃ(方言の使用方法適当)」
「え〜、て、いうか誰ですか?」
「いや…愛知県の方言を守る会のメンバーなんだけど」
「キャハハ。ウソつけ」
「暇だったらお茶でも飲まない…」という感じで連続のティー
ブレイクとなったわけだが、依然として外は大雨。会話を続け
ていても何とも上の空と言ったかんじである。そして三十分程
したところで。
「もうそろそろ帰らなきゃ…」
「ええ、まだ四時前だよ。まだいいじゃん」
「う〜ん雨も降ってるし、今日は早く帰ることにする…ごめん
ね」だってさ。なんだよ。
せっかくこれから盛り上がるとこだっつうのに…。
 しかし地下街から外に出てみてその雨量にちょっと吃驚。こ
りゃあちょっとナンパできる状況じゃないぞ。せっかく名古屋
くんだりまでやってきてこのままじゃいかにもまずい。こうな
ったら困ったときの秘策テレクラだ。うむ、雨の日のテレクラ
は鳴りもいいハズ…。と自分を無理やり納得させていざ出陣。
 駅で購入した一口ういろうをパクつきつつ狭い室内でコール
を待つ。しかし、あまり鳴らない。たまのコールもイタズラか
ガチャ切りのどちらか。おいおい雨の日はいいんじゃなかった
のか。だんだんと不安感が押し寄せてくる。
 入店からすでに一時間半、時刻は六時。ここまで一本の当た
りも無し。それどころかまともな会話が一人も無いとはいった
いどういうこっちゃ。じつに頭を抱えたくなるような展開だ。
そのとき、ふと鳴ったコールがまさに起死回生の一本だった。
「もしもし…」おっとこの周囲の音。絶対に公衆コールだ。
「こんちは、どっからかけてるの」
「栄…」このぶっきらぼうな話し方も公衆コールとあらば許せ
るってもんだ。
「あっここも栄だよ、近いね」
「その近くからかけてるんだもん」くっ、思わず握り拳に力が
入るが我慢だ。
「あっ本当に。じゃあよかったら会ってみる〜?」
「あのさ援助なんだけど」出たよ。まあやっぱりと思わなくも
ないが、この雨じゃ贅沢も言ってられん。とりあえず顔だけは
見ておかないとな。
「OK、じゃあどこで待ち合わせる?」
「雨降ってるからさ、そこの店の前まで行くよ」なかなか親切
じゃないか。オレは取るものもとりあえず、速効で店を出た。
なるべくなら女の来る前にちょっと遠くから顔を確認したいと
いう目論見もある。店を出て数メートルほど離れたパチンコ屋
の前で待つことにした。それにしてもひどい雨だ。どしゃ降り
とはこの事を言うのであろう。
 待つこと五分、ピンクのスーツを着た女が雨の中を小走りに
やってくる。その顔は…なんと表現したらよいのか。一言でい
うと『ジャワ』といった感じだ。芸能人で例えるならルビーモ
レノと保田圭を足してアジャコングで割ったような顔、まさに
原人。オレは何事もなかったようにその場所をそっと離れたこ
とは言うまでもない。
 雨は依然強く、激しく降り続いている。傘をさしていても服
は濡れ、すでにブーツの中にまで水が入り込んで来ている。こ
れで今日は終わりなのか。そう思うと無性に寂寥感が襲ってく
る。読者様にも申しわけが立たない。どうしたらいいのか…と
、そこでふと閃いたことがあった。名古屋と言えば言わずと知
れた風俗のメッカである。特にファッションマッサージ、ヘル
ス、性感などに関しては評判が高い。そこで今回ヘルスに行っ
て本番行為に挑戦しようという寸法だ。
 これはひとつの賭けではあるが、ナンパが不可能なこの状況
とあれば、多少危険なことをしてでもなんとか記事を作らねば
なるまい。よし、できたら写真も撮ってこよう。オレは決意を
堅くし、いざヘルスへと出撃することにした。
 名古屋マンゾクを熟読し、オレが選んだ店は三十分八千円と
比較的リーズナブルなS。オレは写真でエリちゃんという娘を
指名した。と、いっても今日来てるのはたった二名。まっこの
どしゃ降りじやあね。三分もしないうちに部屋へと案内される
。いよいよだ…。
「あれ〜前にも来たことあったっけ…」お決まりのセリフであ
るが、ここは調子を合わせておく。
「記憶力いいね〜、そうそう確か春頃だったよね」もちろんウ
ソ。
「ちゃんと憶えてるんだから…うふふ」
「あんとき確か…本番やらせてくれたよね」このセリフは自然
に出さなければ失敗する。さあどう出るか。
「えぇ〜そうだったっけ。でもダメだよ」口ではそう言ってて
も怒っている素振りはまったく見せない。これはもらったぞ。
 シャワーを浴びた後はもう言葉を発する必要はない。こうい
う風俗嬢に対して「入れてもいい?」などと聞くのは愚の骨頂
。野暮というものだ。キスを終えたらもう自然と、普通のオン
ナにしてやるのと同じようにSEXしてしまえばいいのである
。当然エリもスンナリやらせてくれたのだった。
 こうして名古屋初日は終わった。テレビでは東海地方に降り
続く雨がエライ大事のように伝えられていた。こんな日を選ん
で来ちまったオレっていったい…。そういや山形も仙台も雨が
降ったような…ブルルッいや、変なこと考えるのはやめよう。
 二日目。朝方こそ雨が残っていたが昼ころには回復し快晴と
なった。いよいよエンジンをかける時が来たようである。栄か
ら大須方面に向かうメインストリートを歩いているとちょっと
陽気(頭の軽そう)な娘と目が合い、思わず声をかけてしまっ
た。
「ちは〜なにやってるの…」
「おっと吃驚した〜」(加奈子 十九歳、専門学校生)
「元気やな〜学校はどうしたの?」
「昨日の大雨で休校なんですよ…ガックシって感じでしょ」
「だったらお兄さんとお昼ご飯でも食べる?」
「えっマジ…奢ってくれるんですか、超うれしい」というわけ
でオレの宿泊先にあるレストランで食事…。なにげにうまく行
き過ぎである。しかもその後「オレここのホテルに部屋取って
あるんだ…」と切り出すと。
「あっ行きたい…行く行く」と面白いように簡単に事が進んで
しまった。いや、実際うまく行く時というのはこんなもんでし
ょ。とりあえず加奈子のちょっと太めの肉体を味わった。
 買い物をしたいから…と加奈子と別れても時刻はまだ三時過
ぎたばかり。続行だ。しかし名古屋の交通機関は昨日の雨によ
って完全にマヒしている状態。JRだけでなく名鉄や地下鉄も
まだ動いていない。加奈子のように自転車通学やマイカー、バ
スを利用する以外に街へ出る手段は無いのである。よって名古
屋市内はかなり人が少ない。
 昨日と同じように地下街を散策しようかと考えていた矢先、
アンニュイな雰囲気を漂わせた娘を発見、ダメ元で声をかける

「あの…電車まだ動いてないよね…」
「えっ?ええそうですね」
「よかったらお茶でも飲まない?」
「い、いいけど」オレの経験上意外とこういうとんがった娘は
落ちる傾向があるね。亜由美(二十歳、洋服屋勤務)今日は仕
事がオフなので遊びに来たらしい。
「電車止まってるでしょ」
「うん…」
「困らないの?」
「別に…家、すぐ近くだし」
「そう…」
 おいおい会話が終わっちまったじゃね〜か。やっぱりこうい
う娘は苦手だわ。結局お茶飲んでバイバイ。こういうこともあ
るさ、気を取り直してナンパ続行だ。天気もいいしテレビ塔の
方へ散歩がてら歩いてみるか。しかし名古屋は道が広くてドラ
イバーも運転しやすいだろうな。などと考えつつ自販機で買っ
たコーヒーを飲んでいると。オーバーオーを着た家出少女風の
娘とバッタリ視線があった。なにやら向こうも手持ち無沙汰と
いうか、暇そうである。



「もしかして、ヒマなの?」よく見れば、少女と言っても実際
は二十歳ぐらいか。
「うん」
「…じゃあ、なんか食べに行く?」
「お金ないんだけど…」
「じゃあ奢るわ…味噌煮込みうどんでも食べようか」
「本当に。じゃあ山本屋だね」
「えっどこそれ…」かくしてオレと美奈子は味噌煮込みうどん
を通じて親密な仲へと発展していったのであった。ちなみにこ
の美奈子昼はパチンコ、夜は男との遊びと…なんとも優雅な生
活を送っているらしい。一晩限りの関係に詳しいことを聞くの
は野暮というもの。オレにとってもそんなことはどうでもいい
ことなのだから。

 東海地に記録的な雨をもたらした日。皮肉にもそんなときに
当たってしまったオレはやっぱり不幸だったのか。とりあえず
名古屋での成果は悪くなかったので、ヨシとしましょ。

名古屋という
 名古屋というと非常に中途半端なイメージがある。大都会と
いうほどではないが、そこそこの都会ってのが半端な印象を与
えている。しかし話した女の子のほとんどが自分を田舎者だと
感じているのが興味深い。また東京に対するコンプレックスな
んてのも周囲が思っているほど無い。逆に言うと東京に純粋に
憧れている娘の方が多かった。また県外から名古屋に遊びに来
る娘たちというのもあまりいない。それは交通網が発達してい
るため逆に大阪、東京、京都へと分散して大都会に流出してし
まうからだ。福井にしても石川にしても飛行機を使えば東京の
方が近いのだ。実際街自体もココというポイントがない。ナン
パするにしても目立ったスポットもないのでやりにくいという
のが正直なところだ。ここは素直に風俗に行っておくべきか…


一口メモ
名古屋の栄といえばやはり風俗だ。とくにヘルス系の充実ぶり
は他を圧倒する。中心部ではなくちょっと離れた店を狙おう。
値段も安く、女の子のサービスもイイ。

名古屋は地下街(セントラルパーク栄地下街)がものすごく発
達しているので多少天候が悪くてもナンパ可能。ただここから
一気にホテルに連れこむのは至難の技。

ナンパスポットの少ない名古屋だがパルコ、東急ハンズ、タワ
ーレコード付近が唯一の狙い目か。テレビ塔下で一人ポツンと
いる娘は声をかける価値あり。

こでは本文では割愛せざるをえなかった女の子達も紹介して
います。

 X月◎日  一日目

PM1:05 愛子…十九歳専門学校生、雨が強くなってきた
ので早く帰るんだと。

PM2:25 実香…二十歳無職、かなり可愛い娘゛たと思っ
たら彼氏と待ち合わせとのこと。

PM2:15 アキコ…二十三歳ホステス、とりあえず携帯の
番号を交換して別れる。

豪雨のため休憩

PM4:10 しかたなくテレクラへ入店するも二時間ガチャ
切ればかり。やっとつながったミドリ(援助)は顔を見ただけ
でスルー。

PM7:00 これまた仕方なくヘルスへ入店。念願叶ってエ
リと本番。

 X日△日  二日目

AM12:10 加奈子…十九歳専門学校生、松居直美に似て
いた。ホテルで一発。

PM3:35 亜由美…二十歳洋品店勤務、いかにもアンニュ
イな雰囲気がに・が・て…。

PM4:25 美奈子…二十歳無職、パチンコで二万すったば
かり…。味噌煮込みうどん奢るよの一言でゲット。

名古屋
女の数      ☆☆☆☆
女の質      ☆☆☆
ナンパのしやすさ ☆☆☆

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