ナンパ地獄変(12) Date: 2003-04-22 (Tue) 
ナンパ地獄変  VOL..12  北海道・旭川




 前回の札幌から特急『スーパーホワイトアロー』で一時間二
十分。するとそこは北海道第二の都市旭川である。列車の窓か
ら見える景色も都市部はともかく、山間部においてはかなりの
積雪量だ。まだ十一月だというのにすでに吹雪いている。札幌
ではチラホラとしか降っていなかった雪だが、まさか旭川は…

 改札を出ると雪国だった…。
 さっ寒い…札幌の比じゃないぞ…。とりあえずタクシーで予
約していたホテルへ直行。さすがにホテル内は暖房が効きすぎ
るほど効いていて快適だが、やばいよこの寒さ…シベリアかと
思ったよ(行ったことあんのか!)現在の気温マイナス一度。
うぅぅなんだか街へ出る気がしない…。読者の皆さんには申し
わけないが昼寝させてもらう。
 午後二時半…心地よい昼寝から目覚めると、すでに雪もあが
っており晴れ間も出ている。果報は寝て待てとはこのことか。
よっしゃ出撃だ。
 街へ出てみると、これがホントに北海道第二の都市か?と、
疑うほど閑散とした雰囲気が漂っている。平和通買物公園とい
うメインストリート以外にほとんど人はいない。こんなんで大
丈夫なのか…しかも今日は週末だぞ。とりあえず手近にいた後
藤真希風に声をかけてみた…。
「こんちはー」(カラ元気)
「あっこんにちは…」
「あの、よかったらお茶でも飲まない」
「えっナンパですか…」
「そうだよ」
「う〜ん。行きたいけど…」
「えっ」うそっ。
「友達と待ち合わせしてるんで、ごめんなさい」なんだよ、変
に期待を持たせるんじゃないよ。びっくりしたじゃないか。し
かし旭川一発目として感触は悪くない。やはりフレンドリーな
道民性は旭川も同じなのか。
 それはそのすぐ五分後に声をかけたマリコ(二十歳、専門学
校生)にて証明される。
「えっ…ああお茶ぐらいだったら付き合いますよ〜」
「えっマジで…」なかなかいいじゃないか、旭川も。と、いう
わけで近くのサ店でコーヒーブレイク。
「へ〜専門学校行ってるの…」
「そうなんですよ、でも就職先が決まってなくて…」
「そっか〜大変やね」なんて会話を楽しんだものの正直あまり
そそるようなタイプでもない。会話もなんだか固い方向に行っ
てしまったので、携帯の番号だけ交換し一時間ほどでお開きと
なった。
 さって、この調子でガンガンいくぞ〜と、思ったオレがバカ
だった。この後、約一時間半に渡って声をかけ続けたがアタリ
はゼロ…。しかも五時を過ぎたころからまた雪がチラつき始め
た…。どういうことよ。しかもオレは札幌で引いた風邪がまだ
完治していない。おまけにこの寒さ…。もう一旦ホテルに戻る
しかないでしょ…。
 ホテルで休憩を取ったとこで事態が進展するわけではない。
逆に焦りが増すだけだ。仕方なくコンビニで購入した地元タウ
ン誌をパラパラめくっているとテレクラ情報が掲載されていた
。テレクラね…しかしテレクラに頼るのはまだ早い気がする。
それに今日は土曜日だ。週末のテレクラは混んでいてしかもコ
ール数は少ない。行くなら明日の方賢明だ。じゃあどうすれば
いいのか…。さしたる策があるわけでもなく、無謀にもオレは
もう一度街へ繰り出した。

 雪は依然として降り続いている



人の流れも少ない。これが
土曜の渋谷なら街を歩くだけでひと苦労だというのに…(確か
に積もった雪で歩くのに苦労してるけど)しかもナンパスポッ
トがほとんど限られてるから、メインストリートを行ったり来
たりしてるだけ。 あかんな〜こんなんじゃ。少し暖を取るた
め旭川駅構内で缶コーヒーを飲んでいると、今しがた着いた電
車から降りてきたフカキョン似の娘を発見。なにげに声をかけ
る。
「どっか行ってきたの?」
「えっうん、友達の家に…ちょっと」
「雪、結構降ってるね…」
「そうですね、あっ、こっちの人じゃないんですか?」しゃべ
り方のアクセントで気づいたか、それとも持ち前のこの軽いノ
リか。いずれにしてもそれがきっかけで二人は駅近くのミスド
へとシケ込むこととなった。どこにチャンスが転がってるかわ
からんね…。
「へ〜東京から来たんですか、いいですね」東京という言葉に
少なからず憧れを抱いている娘は実にやりやすい。
「うん…遊びに来ればいいじゃん。案内するよ東京タワーとか
…」オレも段々と調子に乗ってきた。
「あのさ、お腹すいてない?もう七時過ぎてるし、奢るからさ

「え〜ホントですか」
 と、言うわけで宿泊先であるホテルのレストランで食事。そ
して当然ながらその後は部屋でサヤカの肉体をたっぷりと味わ
うことに成功。しかしルックスはフカキョンに似ていたものの
、スタイルはプラス十キロといった感じで今一つだったことも
同時に報告しておこう。
 しかし成功したのもつかの間。その晩からオレは猛烈な下痢
に襲われたのである。夜中の三時過ぎまでトイレを離れること
ができなくなってしまった。これも風邪の影響か、それとも寒
さで腹を冷やしたせいか。どちらにしても明日に影響を及ぼし
そうな不測の事態だ。
 翌朝、下痢の影響で起きたのは正午に近かった。昨日あれだ
け降った雪もすでにやんでおり、絶好のナンパ日よりとなって
いる。早く出かけないと北海道は日没も早い。なにしろ四時過
ぎたらもう真っ暗だもんな。顔を洗って身仕度を済ませると朝
食もそこそこに街に繰り出した。
 さすがに日曜だけあって人の数は多いようだが、それでも札
幌あたりとは比べようがない。本当に北海道第二の都市なのか
?西武デパートの前あたりで声をかけたヒトミ(二十歳、服飾
系勤務)はこのあと友達と待ち合わせ。駅前で声をかけた舞子
(十八歳、学生)は彼氏と待ち合わせ…ということでそれぞれ
丁重に断られてしまった。
 そう簡単には行かないものだよ…ナンパなんて所詮努力の積
み重ねでしかないもの。この間オレはデパートとファーストフ
ードで二回便所に駆け込む。この年齢になってウンコを漏らす
のだけは、オレとしもなんとか避けたい。しかし今日はダメな
らテレクラでも行こうか…という気持ちが比較的心に余裕を持
たせている。まっあんな天候で昨日も成功しているし…なんと
かなるさ。という楽観的気分だ。しかしそんな気持ちと裏腹な
のがこの下痢…というか腹具合なのだ。こればっかりは即なん
とかなるものでもない。実に辛いところだ。




 メインストリートをとぼとぼ歩いていると、昨日声をかけた
OL風の娘(美智子二十二歳。OL)とまた遭遇した。
「あれ…どっか行くの」
「ううん…もう行ってきたところ…自分こそ何してるの?」
「いや、キミを待ってたんだよ」
「アハハ、ウソつけ…」
 といった感じで、美智子とオレはホテルに戻りラウンジでお
茶。ホッとするひとときだ。しかし、やはりOLは学生なんか
と違って身持ちが固い…。「部屋で話そうよ」との誘いにはガ
ンとして断ってきた。
「だって、Hされちゃうじゃない…」まっそりゃあそうなんだ
が…(前にも聞いたぞそのセリフ)仕方なくお茶だけ飲んでバ
イバイ。
 まっ、こういうこともあるが、これからですよ今日は…。一
旦部屋に戻って『笑点』を見たあと改めて出撃。いよいよテレ
クラに行くのだ。前に雑誌で読んだのだが、旭川はその人口密
度に対しテレクラの数が多いという話し。それを聞いたら行か
ずにはいられんでしょうが。しかも日曜の夜はコールも多いハ
ズ。いやが上にも期待は高まる。
 予め地図で確認しておいたNという店に訪れると…看板は出
ているのだが、営業してるんだか、してないんだかよくわから
ん。ドアにも鍵がかかってる…おいおい。仕方なく第二候補の
Pという店に行こうとしたが、あれ?無いね…地図に書いてあ
る場所は、よくわからんがピンサロになってる。おいおい…テ
レクラが軒並み潰れてるんじゃないの。しかしまるで助け船の
ように、ピンサロ近くにコウコウと赤い看板を出したAという
店を発見した。とりあえずほっとする。
 それにしてもなんてボロいビルなんだ。これは優に築三十年
以上は経っている。入店料三千円を払い早速コールを待つ。僕
の他に客は二、三人といったところか。これなら早々にいいコ
ールが回ってきそうだぞ。
 と、思ったのが完全に甘かった。なんと二時間いて総コール
数たった二本。しかも二本とも三十を過ぎたオバチャンコール
だ。オレは呆れ果て、帰り際フロントのモヤシ男に文句を言う
気力もなかった。しかも外に出ると雪、すでにもう積もり始め
て。いる、さぶっ…。どうしようもないやりきれなさが胸を襲
う。
 しかし帰り際、おでんでも買うか…とふと立ち寄ったコンビ
ニで事態が好転するから人生というのはわからないものだ。オ
レの前でマイルドセブンライトとレモネードを買っていた女(
亮子二十二歳、ホステス)に偶然話しかける。
「今日は寒いですね〜」
「そうですね…夜になってまた急に降ってきちゃって」
「家は遠いんですか」
「ええ、そうなの。困ったな〜こんな雪じゃ」
「どうしたんですか?」亮子の話によるとさっきまで友達と会
っていたのだが、帰ろうとしたら運転してきた車が故障したら
しい。
「それは困りましたね…もしよかったらJAFが来るまで僕の
泊まっているホテルで休んでいったら…」
「あっそこのGホテルに泊まっているんですか…へぇ、お仕事
か何かで?」やはり旭川で一番格調高いホテルだ、亮子の目付
きが変わった。
 と、言うわけでホテルの部屋まで来ればもうやるべきことは
ただ一つ。オレは亮子の肉体をたっぷりと堪能させて頂いた。
さすがに亮子はホステスらしく男の喜ぶべきツボを押さえてい
た。朝まで合計二発。
 それにしても旭川は札幌に輪をかけて寒かった。当たり前と
言えば当たり前なのだが…。まっ結局のところ札幌ほど入れ食
いではなかったものの、そこそこの成果を上げられたのでヨシ
とすっか…。
 あれ…亮子の車はどうなったんだっけか?

こでは本文では割愛せざるをえなかった女の子達も紹介して
います。

X月◎日  一日目

PM2:40 イクミ…十九歳学生、後藤真希ちょい似でなか
なか清純そうではあったが、友達と待ち合わせ。

PM3:05 マリコ…二十歳専門学校生、喫茶店で一時間ほ
ど話した後携帯番号を交換して別れる。

PM4:25 美智子…二十二歳OL、葉月里緒菜似でなかな
か美人。このあと用事があるとかで深追いはせず。

PM4:35 八重子…二十歳専門学校生。ーあまりタイプで
はなかったが。それは向こうも同じみたいね。

PM6:05 一旦ホテルに戻り休憩。はぁ〜。

PM6:50 さやか…十九歳、プータロー。顔はフカキョン
にかなり似ていたが、スタイルはややデブ。しかしこの際んな
ことはどうでもよかった。

 X日△日  二日目

PM0:50 ヒトミ…二十歳無職、友達と待ち合わせらしく
アウツ。

PM1:25 舞子…十八歳大学生、彼氏と待ち合わせらしか
った。彼氏が登場する前に慌てて逃げる。

この間トイレタイム数回。

PM2:35 美智子…二十二歳OL、昨日も出会った娘、ホ
テルのラウンジでお茶。しかしそこまで。

ホテルの部屋で『笑点』などを観てすごす。その後テレクラへ


PM9:25 亮子…二十歳キャバクラ嬢、偶然出会ったコン
ビニで意気投合。車の故障などもありホテルへ。

旭川
女の数      ☆
女の質      ☆☆
ナンパのしやすさ ☆☆☆

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