ナンパ地獄変(16) Date: 2003-04-22 (Tue) 

ナンパ地獄変 盛岡



北海のベアー
椎名林檎の見事な逝きっぷりに、もうクラクラ。

 先日ふらっと立ち寄った原宿のブックオフで『野口五郎 筒美京平ウルトラ・ベスト・トラックス』を買った。これがもう、いいのなんの…。やっぱ五郎はサイコーだわ。中でもオレのベストスリーは「針葉樹」「女になって出直せよ」「甘い生活」かな。全曲憶えてカラオケでガンガン歌いまくりたいぜ!!  ナンパした女ども、カラオケボックスで正座して待ってろよ。

前回の宇都宮から東北新幹線やまびこで北上。それにしても今回はすでに六月号だっちゅーに、取材を敢行したのはまだ三月末。この薄ら寒い季節になぜ東北くんだりまでやって来たのかは、この後の特別編を読んでもらえればわかると思うが、それにしても寒い。宇都宮も寒かったが、それに輪をかけて寒い。駅に一歩降り立った瞬間、背筋が凍るほどの寒気を感じた。
 タクシーでホテルまで行き、荷物を置いたらとっとと街を散策することにする。(今回はページが少ないから急がなきゃ)市街は、駅から北上川が分断しているため多少の距離がある。マークするのは駅周辺と映画館などが密集する大通りの二ヶ所だ。
 アーケードを皮ジャンの襟を立てつつ歩いていると、向こうから一見ヒマそうな矢井田瞳似の娘とちょっと目が合う。
「あの…すいません日本冷麺研究会のものなんですが。冷麺の美味しい店を捜してまして…」完全なウソ。
「えっ、なんですか」彼女の名はマサミ(二十歳、専門学校生)
「実はナンパなんだけど…」
「なんだ…びっくりするじゃないですか」
「ゴメンゴメン」と、いいつつもお茶に誘うと一応快くOK。しかし、それ以上の進展を望むのは難しかった。ケーキだけ食ってとっととバイバイ。
 いかんなあ〜。と、思いつつも足は自然と駅方面へと向かっていた。平日とあって繁華街は閑散としている。ならばまだ駅周辺の方が期待が持てるというものだ。それにしても寒い。寒いが空気はうまい。思わず深呼吸したくなってくる。肺を直撃する冷たく乾いた酸素を味わい、駅へとたどり着く。やはりこちらのほうが人も多いようだ。
 なにげにヒマそうにしている女子大生風を発見、早速声をかけてみるか。
「すいませ〜ん」
「あっ、えっナンパですか…」
「ええ、まあそうなんですけど」怪訝そうな顔をする直美(女子大生21歳)であった。一見マジメそうに見えたが話してみるとさらにマジメっぽいことに気づく。う〜む。さすがにこういう娘をエッチにまで持ち込むっつうのは気がひけるもんな。と、いうわけでお茶だけ飲んでバイナラ。む、難しいな…。



 時刻は五時を過ぎようとしていたが、当たりは今ひとつだ。気温もぐんぐん下がっているような気がする。一旦ホテルへ戻って態勢を整えるか、それとも…。
 しかし、こういうときに限って突然幸運が舞い込むから人生ってのはわからない。なにげに声をかけたミユキ
(十九歳 水商売)はちょつとノリのいいキャバクラ嬢であった。宿泊しているホテルのロビーでお茶、あとは部屋に行くだけだ…。
「おいおいキミ本当はピンサロ嬢じゃないのか?」
「ち、ちがいますよ、だって一応お触りナシだもん」
「ホントかよ〜」
「ミニ○カ ポ○スっていう店だから遊びにきてよ」と、名刺を差し出すミユキ。
「お〜行く行く…オレが行ったらオッパイ触らせてよ」
「え〜やだよ」
 しかし、実際はオレの頭で描いていた展開には程遠く、「じゃこれから店に行くから」と言い残すと、ミユキはとっとと帰ってしまった。
 か〜。うまく行かないもんだな〜。こういう日は布団かぶって寝たほうがいいのかな。と、嘆くのはまだ早い。
ふっふっふっ…あるんだよ盛岡にはテレクラが。こういう時のためにテレクラがあるんじゃないの。正直なところ毎回テレクラで、イイコトなんかほとんど無いんだけどね。
 ガイドブックで探し当てたテレクラHは、薄汚れたビルの三階にあった。取次ぎ制なのに料金は三時間三千円と超格安。だが、この値段の安さがコールの数と反比例していそうで怖い。でも、まあしょうがないか。外は極寒だし、これ以上ストリートナンパを続けたら肺炎をおこしそうだもんな。
 半年前のアサ芸を読みつつコールを待つ。しかし鳴りは極端に弱い。入店から一時間半が経過していたがまともなコールはゼロだ。そろそろヤバイんじゃないか。と思い始めたころ、突然コールがやってきた。
「もしもし…」うん? 周囲のざわつきから言って、どうやら公衆コールっぽいぞ。
「こんばんはわ、どこから…? 」
「あっ、あの盛岡ですけど」おいおい、それはわかってるっちゅうの。
「そうじゃなくって、外からなの」
「はい。そうです」やけに礼儀正しい娘だけど、なんだかか細い声だな。
「援助希望なの? 」
「は、はい…」なんだよ、最初からそう言えっつうの。
 とはいえ、この極寒のさなか、これ以上のコールがあるとはとても思えず、オレは待ち合わせのミスド前へと向かった。外に出て吃驚したのは結構本格的な雪が降っていたことだ。どうりで寒いわけだ。



 ミスド前にコートの襟を立てまるで捨てられたネコのように立っていたアヤカ(二十歳 フリーター)は想像していたより美人だといって差し支えないだろう。これなら多少援助金を支払ったとしても元は取れるというものだ。ホテルで2発。(ここでオレは重大な失敗をおかしてしまった。なんとカメラが電池切れ。よってアヤカの美貌を撮ることはできなかった…)大失態。
 次の日、昨晩降った雪はすでにあがっていたが冷たい風が頬を突き刺すようだ。ようするに寒い。考えてみれば去年の札幌、旭川、広島、岡山、宇都宮そして盛岡と六回連続で雪が降ってんじゃないの。名古屋では台風だったし…まさか呪われてる…いや、んなことない。気のせいだぜ。
 と、自分を鼓舞しつつアーケードで一発めに声をかけたのは真由美(二十二歳、フリーター)しかし友達との待ち合わせとかで×。続けて声をかけたユカリ(十九歳専門学校生)と昼食(喫茶店のカレーだけど)を共にしたのだが、いかんせんノリが悪すぎる。こういう娘はいくら可愛くてもとっととリリースするに限るのだ。
 いかんな盛岡。冷麺でも食って元気つけたいところだが、この寒さだもの。冷麺なんか絶対に食いたくないっつうの。同じくわんこそばもどうかな〜。これ以上カラダが冷えたら相当辛いことになりそうだな。
 昨日と同様のパターンで再び駅へ…うろうろすること十五分、金髪の専門学校生奈津美(十九歳)をサ店に連れ込むことに成功するが、そこまで。「これから彼氏と待ち合わせだから」と、アッサリ帰られてしまった。
 このままだとまたテレクラかな…いや、それもいいかもな、寒いし…。などと考えつつ歩いていると反対側からやはりボ〜っとした顔をした娘が歩いて来る。思わず反射的に声をかけてしまった。
「なにやってるの」
「えっ、べっべつに…」
「買い物か、なんか」
「うん、そうかな…」なんか要領を得ない娘だが、とくに急ぎの用事があるわけでもないらしく、のこのことホテルの部屋までついてきた。
 15分後。
「エッチしてもいいの? 」
「えっ、うん、いいかな。ホテルまで来ちゃったし…」と、わけのわからん受け答えをする幸子(十九歳 大学生)オレもよくわからなかったが、結構可愛いし文句を言う筋合いでもない。陽はまだ高かったが,オレは幸子の細くて白い肉体を存分に味わった。(今度はちゃんとカメラの電池は交換済み。いつもより多めに撮影しちゃいました)

 今回の盛岡極寒ナンパ。ページの都合上いつもよりショートでお届けいたしました。来月こそ雪だけは勘弁してもらいたいっすね。


  ナンパ地獄編 <特別企画>
 北海のベアーにファンレターをくれた女!!

 実は今回、ワタクシ北海のベアーが盛岡にやってきたのには理由がありました。この連載が始まってすでに一年以上が経過しようとしています。ありがたいことに、その間ブブカ45万読者諸君からメールやお葉書きで励ましや激励や罵声などを数多くいただきました。しかし、そのすべては野郎…いや失礼、男性からのものであったことは内容の性質上やむを得ないことだと自覚しています。女性読者の目から見れば、同性を値踏みし、果てはブスだのアソコが臭いだのと言いたい放題の当連載は、渋谷のキャッチにも劣る犬畜生なみの代物に映ることでしょう。
 しかし、そんな不肖北海のベアー宛てに女性読者の方から一通のファンレター? が届いたのである。(詳細は下記)つらつらと読んで行きますと、前半部分で真っ向から批判しておいて、後半称賛に移るという、まるでアメとムチを巧妙に使い分ける小学校教諭のような計算した内容。こんな只者らしからぬ女性なら会って損はないと踏んだのであります。

北海のベアー(以後 北海) こんにちは始めまして。
原田法子さん(以後 法子) こんにちは、感激です。わざわざ盛岡まで来てくれるなんて。ホント、びっくりしました。
北海 いえいえ紀子さんこそ、今日はお仕事ではなかったですか。
法子 ええ、今日はお休みなので大丈夫です。
北海 早速ですが、こんなボク宛てにわざわざファンレターをくれた理由はなんでしょうか。
法子 あの…(言い難そうに)実は…。
北海 はい、どうかしましたか。
法子 こんなこと言って気を悪くしないで欲しいんですけど。
北海 は、はあ…。
法子 実は、あたし、ファンレター書くのが趣味なんです。
北海 ……えっ。
法子 だから色んな人たちに書いてて…、それで。
北海 ええっ、色んな人たちって、じ、じゃあ掟ポルシェとかみうらじゅんとかにも?
法子 あ、いいえブブカの人に書いたのはベアーさんだけですよ。
北海 そ、そう…よかった(って、よくねーよ!! )。じゃああと誰に書いたの?
法子 え〜と、新山千春さんと山川恵里佳さんと眞鍋かをりさんと…。
北海 女性アイドルばっかりじゃないか。
法子 ハイ。あたし女の子のアイドルが大好きなんですよ。それでブブカとかもよく読むんです。
北海 あぁ、それが読みたくて買ってるのか。
法子 いえ、立ち読みです。
北海 …。
法子 あの、あたし実は女の子が好きになんです。
北海 どういうこと?
法子 あたしバイなんです。
北海 なにそれ。
法子 バイっていうのはバイセクシャルのことですよ。
北海 はぁ、じゃレズなの。
法子 レズとは違います。だって男の人も一応OKですから。
北海 (しばし言葉を失う)あのさ、え〜と、なんでボクなんかにファンレターなんかのかくれたのかな。
法子 あたし、北海のベアーさんのやってることがうらやましかったんです。
北海 どういうこと?
法子 だって、ベアーさんは全国色んなとこに行って女の子をナンパしてるじゃないですか。
北海 えっ、まあね…。
法子 それがとてもうらやましくて、それで手紙を書いてしまったんです。
北海 じゃあ、それはようするにボクに憧れたとかそういうことではなく、ボクのやっている行為が君にとってうらやましかった…ということなのか。(確かに手紙をよく読めば、それらしいことは書いてあるな)
法子 ハイ。そうなんですよ。
北海 そう…。

 この後、彼女の口から女性アイドルの素晴らしさ、可愛さ、そしてファンレターの書き方などが延々と語られたがそれは割愛させていただく。


一日目
PM2:05 マサミ 二十歳 専門学校生 矢井田瞳似、なかなか可愛い娘だったがお茶だけ飲んでサヨナラ。
PM3:15 直美 二十一歳 大学生 マジメを絵に描いたような娘。まったくHな気にならず。
PM5:30 ミユキ 十九歳 キャバクラ嬢 イケるかな〜と思ったのだが甘かった
PM8:10 アヤカ 二十歳 フリーター テレクラとしてはかなりの上玉だったが、カメラが電池切れ。
二日目
PM11:45 真由美 二十二歳 フリーター 友達との待ち合わせでアウツ。
PM0:00 ユカリ 十九歳 専門学校生 喫茶店でカレーを一緒にたべるが、それまで。
PM2:40 奈津美 十九歳 専門学校生 これまたお茶だけ飲んでサ・ヨ・ナ・ラ。悪いことは続くね〜。
PM4:15 幸子 十九歳 専門学校生 なんだかわけがわからないうちにホテルでセックス。楽しかったな〜。


ナンパ一口メモ
街の情報を得るならコンビニで買える「ファウル」という雑誌がお勧め。キャバクラ、ピンサロ、デリヘルなどのの情報が充実している。

盛岡の名物はもちろんわんこそばと冷麺。これにじゃじゃ麺とヒビン麺を加えたのが盛岡4大麺と呼ばれている。
「わんこそばでも食べない と誘うのも悪くない」

テレクラも店舗の数は激減しているが、まだ生き残っている。ただしコール数はあまり期待できない。援助狙いなら午前中の人妻がいいかも。

女の子の質    ☆☆☆
女の子の数    ☆☆
ナンパのしやすさ ☆☆



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