ナンパ地獄変(21) Date: 2003-04-22 (Tue) 
ナンパ地獄変 高知




 世界情勢が緊迫する最中、ナンパなんぞしておって果たしていいのか? という疑問も多々ありますが、ふと街中へ出て見ますと、そんなものとは一切無縁といったお気楽な若者が能天気な面して闊歩しています。いや、戒厳令が敷かれたら真っ先に死ぬのはオレたちだろう。
 今回はついに四国へと初上陸である。実際にオレも四国には行った事が無い。しかし飛行機を使うと点から点だから、なんともこう旅行というか、旅の雰囲気が全然出ないので情緒もへったくれも無い。飛行機の中は爆睡してたし、飛行場からのバスもずっと寝ていた。起きたら市内のホテル前と、実はまだ八王寺だよ。と言われても信じてしまいそうだ。
 睡眠もバッチリだし、早速市内観光といくか。台風の影響からかまだ小雨がパラつく生憎の天気。はりまや橋を見つけやっとここが高知だったことを確認する。しかしドカベン16巻の中で犬飼小次郎が「真紅の優勝旗がはりまや橋をわたるんだ」というセリフあり、いったいどんな大きな橋かと期待していたら…これ橋というより欄干だけ残したミニチュアじゃないの? 本物のはりまや橋はいったい何処にあるんだろうか…。
 ヤングの集まりそうな場所はまず帯屋町というアーケード街である。というかハッキリ言ってここしか無いんじゃないの。だが、小雨のためか週末とはいえそれほどの賑わいもなく閑散としている。やっとの思いで大丸デパートの前で第一のターゲットを発見、声をかける。
「東京から来たんだけど…」
「あっそうなんですか」
「よかったらお茶でも飲まない? 」
「まっお茶だけだったらお付き合いしますけど…」
 というわけでOLのさやか(二十二歳)と四国初のティータイム。ここでなんとか高知の情報を教えてもらう。どうやら飲み屋街は帯屋町の一本向こう側の甘代橋通りに集中しているらしい。また風俗街ははりまや橋近くの堺町にあるという。結局さやかとはアイスコーヒー飲んだだけだが、貴重な情報をいくつか得ることができたので◎。
 一旦ホテルに戻り体制を整えてから再び街へ、パラついていた雨もどうやらあがったようだ。
 午後5時30分、夕方になって若干人通りが増田な気もする。なにせ今日は週に一度の花の金曜日だ、オレだってもっと盛り上がりたい。中央公園からワシントンホテルに抜ける道でギャル風の娘を発見、声をかける。
「…というわけで、どうすか、飲みにいかない? 」
「でも〜、アタシこれから仕事なんですよ」二十歳のあや香は水商売らしい。
「う〜ん。じゃ仕事が終ってからは? 」
「それならOKですけど、何時になるかわかんないですよ」
「いや、オレは待つよ、あや香ちゃんのためならば」
「じゃあ」と、携帯の番号は聞き出したものの、ホステスの言葉をそうそう信じてもいられんしな。期待は薄い。
 つづいて今度はヘビ柄のジャケットを着た陽子(ニ十一歳、ホステス)をゲット。
「飲みにいこ〜よ〜」
「そんなに飲みたいんなら、うちの店に来たらいいのに」
「…って、キャバクラなの? 」
「いや違いますよ、普通のクラブですけど」
「キミの店って、いくらくらいかかるのかな? 」
「ま〜だいたいボトル入れたら一万五千円くらいじゃないかな」無理!! いくらなんでもナンパしにきてそんな無駄金なんぞ使えません。それに絶対一回行ったくらいじゃヤラせてくれるわけないもんな。風俗の方がマシだぜ。
 どうもいかんね。しかし時刻はもう8時近い。いくら週末と言えどもそろそろヤバイ時間帯に差し掛かってきたぞ。と、いうことはやはりいつものようにテレクラか…。しかしいかんせんテレクラは場所がよくわからんのだ。それに高知では数年前に女子高生がテレクラで知り合った男に殺される事件があってから、結構規制が厳しくなってるらしく店舗も激減したと聞いている。さてどうすっか。
 しかし、なにげにソープランドの建ち並ぶ堺町へと足を運ぶ途中、偶然にもテレクラAを発見した。とりあえず入って見るか。
 築30年は余裕で経つ老朽化したビルの3階。以前に訪れた東北のテレクラを思い出す。確かあのときはコールが最悪だったな。嫌なことがふと頭をよぎったが、それはそれ、と気合を入れ直す。
 プルルルルッ。入店早々1発目のコールを取る(ここは早取りの店)。
「もしもし」
「あの…、なんかお兄さん若そうだけど」
「えっ若い人はダメなの? 」
「え、そういうわけじゃないんだけど…」ということは、ようするに援助希望ということなのかな。
「実は、すこしピンチで…」
 やっぱりな。だが、ここで黙って電話を切れるほど今のオレには余裕がない。とりあえず会う約束だけはする。まっよほどのブスでなければ多少の出費は致し方ないところだ。
「じゃあ四国銀行の前についたら電話しますから」
 最近は援助希望の女というのも質がかなり落ちてきているから正直なところあまり期待は持てないだろう。それでも一応はアポを取る自分が情けない。
 しかしである30分後、約束の場所に立っていたのはオレの予想を遥に上回る美女であった。
「こんばんは…」と笑顔で挨拶する加奈子(二十歳)は歌手のシェラに似ている。
「あっ、じゃあ行こうか」
「えっどこへ行くんですか」
「いや、オレSホテルに泊まってるんだけど」
「えっ嫌ですよ、そんな遠いところまで行くの、それに怖いし」
「怖いって…そんな…」
「そこのラブホテルでいいじゃないですか、ねっ」
 う〜む…これが普通のブスだったら「じゃあやめときな」と言って、とっとと戻るところだが相手はシェラである。しかし説得しようにもこんな往来だし…どうする。
「わかった、じゃそこのラブホに入ろう」休憩料金六千八百円ナリ。結局ド偉い出費である。
 そして加奈子の肉体は…オッパイの弾力の無さ、妊娠線と、実はすでに二十歳にして一児の母という飛んだくわせ者だった。最後キチンとオチがついていたというわけだ。確かに出費は痛かったが、やることだけは2発もやらせて頂いたのであまり文句言っても仕方ないっすな。
 翌朝、若干腰に張りがあるものの爽快な目覚め。さてと今日はどこを攻めるとするか。そうは言っても高知って繁華街がメチャクチャ狭いから選択肢もあまりないんだけどね。
 昼食はやっぱりカツオの土佐作り定食。うまいっ、さすが本場の味だ。そしてボリュームもすごい。これで千五百円は実に得した気分だ。腹も膨れたことだし早速散策開始と行くか。
 帯屋町のアーケードをゆったりとした足取りで歩く娘を背後から襲撃する。
「すいません…」
「あっびっくりした〜」という大学生の道代(二十歳)。
「ごめんごめんでも単なるナンパだから気にしないでヨ」
「え〜困りますよ、これから彼氏と待ち合わせなのに」
「えっ彼氏なんか別にいいじゃん」
「よくないですよ。あっ電話きた…」
 チッ、彼氏と待ち合わせかよ。土曜の昼とあってか街の至るところにカップルばかりがウヨウヨ。さすがにこの時間帯に一人でブラブラしている娘を発見するというのも難しいな。
 ニ、三人に声をかけるが、ことごとく待ち合わせの娘ばかり。遺憾ね、どうも。台風明けということで天気はいいのだが、なんだか蒸し熱くてやたら喉が渇く。
 と、そのとき…自転車で通り過ぎようとした管野美穂風の娘を強引に引き止め、サ店に誘う。
「びっくりしましたよ。急に止めるから」と大学生祐実(ニ十一歳)
「いや、あんまり可愛いかったからさ、ついね」
「東京から来たんですか? 」
「そうそう。飛行機でね」
「何しに…? 」
「えっあっいや…その…」まさかナンパしに来たとも言えん。
「でもあんまり時間無いんですよ。今日友達の誕生日会だから」
「なにっ!! 」結構話も合ったし、この後夜ご飯でも…と思ったのだが、甘かったか。
 泣く泣く祐美と別れ、一旦ホテルに戻って休憩。歩き回り過ぎて足が痛くなってきたよ。
 午後6時。再度出撃開始。多少疲労は快復してきたが、飛行機での移動と連日の散策でオレのカラダはだいぶ疲れているようだ。ゲットするまで気を抜くことなんかできないしな。
 夜になると中央公園付近にはストリートミュージシャンたちが集まり、そこにたむろする若者も多いと聞く。おっと早速一人でベンチに座っている娘を発見。
「こんばんは…隣りいい? 」
「えっ…」返事もそこそこに図々しく座り込む。
「いや、ナンパだから、心配しないでね」
「えっナンパなんですか? 危ないじゃないですか」
と、のたまう奈央ちゃん(二十一歳、OL)。
「いやいやそんなことないっすよ。キャッチセールスや悪質なセールスマンよりは全然いいでしょ」
「そうだけど…」
「どうかな、飲みにいかない? 」
「う〜ん。でも彼氏がなんて言うかな。もうすぐ来るから聞いてみないと」ズルッ。そんな大事なことは早く言えっつうの。ったく。
 またテレクラか…。ふとそんな不吉な予感が脳裏を横切る。昨日はなかなか美味しい思いができたし。まっええんちゃうの…。と、半分は諦めの心境でもある。しかしな〜二日続けてテレクラでゲットできたとしてもだ、それで本当に満足なのか、ということでもあるわけだ。
 そう思いつつも足はテレクラへと向かっている。その途中、本町の大通りでバイト帰りらしき島袋寛子似の娘を発見、なにげに声をかけた。
「なんか疲れてそうだよね」
「はははっ、そうかな? 」ボーダーのTシャツにジーンズというルックスからみても学生っぽい。
「バイト帰りでしょ」
「あっピンポーン。正解お兄さんよくわかりますね」そりゃこちとら人間観察にかけては達人の域ですよ。
「東京からナンパしに来たんだけど、引っかかってみない? 」
「えっウソでしょ」と、一応興味を示してくれたところで飲みに誘う。どうやら彼女(千恵美 二十歳、専門学校生)は一人暮しらしく、誰も待っていない冷たい部屋に帰るのが嫌だったらしい。そうか寂しかったのか…じゃお兄さんがキミの心と肉体を暖めてあげよう。
「え〜」
 というわけで、すっかり打ち解けた二人はホテルの部屋に入るといきなりお互いの唇を貪り合い、激しい愛撫と抱擁を繰り返すのだった。
 捕捉だが、千恵美のすべすべの肉体は透き通るように白く、血管までがくっきりと見えた。しかもノーメイクだもん。いや〜若さっていいな。結局千恵美とは次の日、彼女がバイトに出かけるまで一緒に過ごしたのだった。
 



 今回ついに四国へと初上陸を試みたのだが、結果は大成功と言えるのではないか。街自体は大きくないが、ナンパに対する反応も悪くはない。また来る機会があったらじっくり腰をおちつけて、せめて二週間くらいは滞在したいところだが…。
 次回は愛媛県松山です。

女の子の質    ☆☆☆
女の子の数    ☆☆
ナンパのしやすさ ☆☆☆☆



 高知というカツオの美味い街

 一言でいうなら小さな街だ。観光名所も高知城とはりまや橋くらいしかない。いや、他にもあるのかもしれないがオレは知らない。風俗もショボイ。堺町にソープが10数軒ほどあるだけだ。電話ボックス内にもホテトルのチラシすら見かけない。健全な街なのだろうか…。
 しかしである。また行ってみたいか? と聞かれたらオレは間違いなくウン、と頷くだろう。これだけの規模の街など他にもざらにあるだろうし、娘の数にしてもそう多くはないのにだ。それはやはり南国的な気質というか、うまく言葉で言い表すことはできないのだが、要するに活気に溢れているのだろう。当然ながら人によっては肌に合う、合わないというのもあるだろうが、オレはこういった気質が好きなのだ。
 そこでふと思い出したのが、九州の熊本である。確かに熊本ほどではないが高知には似たような南国気質があるような気がする。オレの持論でもある『九州女はヤリマンが多い』という観点から言っても高知は近いものがある。(気がする)もしかすると四国もヤリマンの宝庫なのだろうか…?


一日目
PM4:05 さやか 二十ニ歳 OL サ店でコーヒー飲んだだけだが、高知の貴重な情報を得る。
PM6:45 あや香 ホステス 結構好きなタイプだったのだが、出勤前ということでアウト。
PM7:35 陽子 二十一歳 ホステス 「ナンパよりもうちの店で飲んだら」と誘われるが、予算の関係で丁重にお断りしました。
PM8:05 テレクラに入店。
PM8:45  加奈子 二十歳 バツ一 歌手のシェラ風のコギャル美人。やることやって2発。多少の出費はいた仕方無し。

二日目
PM1:05 道代 二十歳 大学生 彼氏と待ち合わせという実にバッドなタイミング。
PM15:20 祐実 二十歳 大学生 なんとなく管野美穂風、しかしいかんせんマジメ過ぎ。友達の誕生日ということでケツカッチン。
PM6:20 奈央 二十一歳 OL これまた彼氏と待ち合わせのところを襲撃してしまいました。
PM4:15 千恵美 二十歳 専門学校生 さっぱり顔のhiro似と朝まで性の講習会。腰が痛いっす。


高知ナンパ一口メモ

テレクラは市内で1軒が確認された。デリヘルやホテトルの数もかなり少なく、風俗情報誌も存在しない。求人情報誌がその役目を果たしているらしいのだが初心者にそんなこと言われてもね。

ソープランドは堺町という場所に集中して十数軒。写真指名できる店は少ないので、客引きにルックスや年齢層を聞けば教えてくれる。ババァが嫌なら絶対に聞く事。相場は2万5千円から3万円前後。

ナンパスポットは大通りから帯屋町にかけてのアーケード。そして中央公園。ここしかない。バス通りは女子高生も多いが、自転車に乗っている娘がほとんどなので声をかけづらい。
水商売女なら甘代橋通りが狙い目だ。


[BACK]  [TOP]  [NEXT]


野望の帝国ライターランキング




Copyright(c) 2003-2006 YABOU NO TEIKOKU All rights reserved.powered by Press HTML